2005年02月16日

R.E.M. / Up(1998)

upR.E.M. / Up(Oct.1998/Warner)

1.Airportman
2.Lotus
3.Suspicion
4.Hope
5.At My Most Beautiful
6.The Apologist
7.Sad Professor
8.You're In The Air
9.Walk Unafraid
10.Why Not Smile
11.Daysleeper
12.Diminished
13.I'm Not Over You
14.Parakeet
15.Falls To Climb

R.E.M.来日も迫ってきました。GTH『ripple』発売日が日本武道館!


青天の霹靂とも言えるドラムのBillの脱退、バンド解散の危機を乗り越えた新機軸での作品です。僕は発売当時GOMES THE HITMANでのメジャーデビューが決まっていてテレビ制作会社の仕事も辞めて連日アルバム用の曲作りをしていたはずです。

このアルバムを買った日のことをすごくよく憶えています。当時所属していた事務所に向かう途中で限定盤のパッケージを買い、事務所のスタジオで爆音で聴いてて泣きそうになって、当時のディレクターから「君の好きなR.E.M.がこんなに変わっちゃっていいの?」というようなことを言われ「や、ここ数作よりはるかにいいよ」と答えたのも憶えてます。

打ち込みのドラムやドローン音、ノイズが舞う土埃のなかかM-5、M-8、M-9、M-10、M-11と流麗なメロディが立ち上がってくるあたりは本当に息を飲む美しさ。このアルバムは小さな音で聴いてもすごく良い。歌がいい。前2作あたりでなんとなく食傷気味だったR.E.M.への気持ちがグッと引き戻された作品として、この不完全な「三本足の犬」的アルバムは『Monster』や『Hi-Fi』なんかより個人的には意味があるように思えます。

前作のアントン・コービン的モノクローム感は影を潜め、淡くカラフルなポップアート然とした装丁、収録曲すべての歌詞も掲載されるという点も特筆事項か、と思われます。「Daysleeper」という曲はいつ聴いても鼻がつんとするくらい切ない。自分の作品を作るときにいちいち立ち返るような、そんな思い入れのあるアルバム。
Posted by monolog at 11:04│Comments(0)TrackBack(0)

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