

風邪を未然に防ぐために病院に行った。風邪ブームはまだらしく病院もそんなに混んではいませんでした。気になったのは薬剤師のおじさんがプラベートなPCでズワイガニとか愛媛のみかんを熱心にネット検索していたことで、「ああ、冬だなあ」と思いました。
寒くなってきたので2年前に書いたコラムを再掲載します。最近はマスクにアロマオイル(柑橘系)をちょこっとたらすのが良い感じです。
“マスクについて真剣に考える”の巻
やっぱりこの冬もいつも通り風邪が流行っていますが、みなさんは大丈夫ですか? このコラムではいろんな健康にまつわる品物を僕が実証するという趣旨で、最近も「にがり」を混ぜた水を飲み始めたりしてますが(これは今後のネタにとっておきます)今回はどうしても「マスク」のことについて書きたいと思いますのでお付き合いください。
僕は歌を歌う職業なので風邪には多分人一倍敏感で、そのためほとんど風邪をひきません。この冬も全然大丈夫だし、それっぽい気配もない。神経質なくらいうがいをしたりとか手をこまめに洗うことはもう無意識のうちにやっているはずで、だからこそ街に出たりスーパーやコンビニなんかに買い物に行くときに最も僕をいらいらさせるのは「ごほっごほっ、くしゃん」と咳き込む人たちなのです。それでもマスクをしない人たち。「馬鹿は風邪をひかない(おれは馬鹿じゃない)」とかそういう冗談はもう止めて、風邪(程度によらず)=マスクという図式がマナーとして確立しないかなーと本気で思います。見ず知らずの人のせいで知らない間に風邪ひいて病院行って数千円払うのなんて嫌ですよね。
それで僕は年末から今年にかけて「マスク」という防衛策を真剣に考えました。季節によらず普段から僕は飛行機とか長距離移動のときはマスクを愛用してたのですが、この冬は風邪をひかないために出かけるときにはマスクを自分に義務づけたのです。多分薬屋に行って僕くらい真剣にマスクを吟味した人はいないと思います。いつものようにいろいろ試しました。ちょっとテクニカルな、モトクロスに乗るときに着けるような鼻のラインに沿ったタイプのマスクは大げさで人目が気になって駄目。使い捨てタイプの紙みたいな材質のやつもありますが。僕は匂いが気になっていまいちでした。やっぱり綿100パーセントのオーソドックスなやつが一番良くて値段も手頃。マスクの利点はウィルスやホコリをシャットアウトするのと同じくらい、鼻のどを保湿することにあるのです(風邪の菌は湿気が嫌い)。不思議とマスクをしてると風邪で咳き込んでる人を見ると「つらいでしょう、ああ、お大事に」と優しい気持ちで気遣えるようになるのでメンタル面での効果もあるような気がします。
しばらくマスクを愛用して感じたこと。それは「マスクをして街を闊歩するとかなりたくさん疲れる」ということです。鼻と口を布で覆ったうえで呼吸をしてるのだから当然とも言えますね。これはき格闘家がスタミナがなくなってくるとマウスピースをあえて外して試合をしたがる(鼻だけはじゃなくて口で息をしたい)こととも関連してる(かも)。裏を返せば、それだけ体力を使うのだから体重が気になる方には「マスクでダイエット」というアイデアもいけるんじゃないかと本気で思ってます。マスクしてジョギング!なんて21世紀的!ぜひお試しください。
マスクに関してもうひとつ。マスクはやたらなくなります。リップクリームと同じくらいに。管理には十分気をつけてください。僕みたいにカバンがマスクだらけになりますよ。この冬一番グッときたマスクはJR市ヶ谷駅で見かけた女の子がつけてたハローキティのピンク色の可愛らしいマスクでした。次の冬にはマスクがファッションになるような予感がします。風邪に気をつけて春を待ちましょう。(2004年1月 for けむナビ)