

先週のこと、日本武道館で行われたデフ・レパードの来日公演を観にいった。『ヒステリア』という1987年発表の名盤を全曲演奏するというライブだったのだけど、中2の僕はそのアルバムを隅から隅まで大好きだったのでどうしても観たかった。30年前のことだ。この『ヒステリア』は大ヒットしすぎてハードロック・ヘビーメタルという範疇から大きくはみ出したモンスターアルバム。満員の武道館は自分よりも年配の方が多かった。男性も女性も。みんな一様にワクワクして開演を待ち、「Woman」から始まる『ヒステリア』まるまるに大歓声があがった。
スタジアム級のバンドであるデフ・レパードに日本武道館はとても小さく感じた。目と鼻の先で30年前に夢中になった音楽が奏でられ、僕はきっと中学生みたいな顔で一緒にシンガロングしていただろう。喧騒を避けて一駅歩いてクールダウンしようと思ったけど、体の芯にはじわっと熱いものが残った夜でした。