2019年12月31日

太陽と月のメロディー(2019年12月31日 @ 吉祥寺スターパインズカフェ)【SETLIST】

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2019年12月31日(火)@ 吉祥寺スターパインズカフェ
太陽と月のメロディー


1.ブックエンドのテーマ(『memori』)
2.夢の終わりまで(『memori』)
3.houston(『memori』)
4.ホウセンカ(『memori』)
5.baby driver(『memori』)


  

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夏の終わりとサンフランシスコ 2019【猫町旅日記】9

サンフランシスコ郊外の街パロアルト、夜のとばりが降りてついにTHE NATIONALの面々がステージへ。Youtubeで漁るように観たダイナミックな演奏を生で、目と鼻の先で体験できる喜び。僕がTHE NATIONALを好きになったのは2017年『Sleep Well Beast』からで、それまでいっかいのUSインディーバンドでしかなかった彼らがどういうわけか突き抜けた存在になった。ファンクラブに入ってその動向を見守った。この感じは、あれだ、R.E.M.を好きな感じに似ている。R.E.M.が2011年に消滅した後を継ぐのが僕にとってこのバンドだった、ということになる。

2018年にリリースされた『I AM EASY TO FIND』は、そういうわけで僕にとって年間ベストレコードとなった。アルバムの内容はもちろん、その楽曲をサンフランシスコで浴びたことは何物にも変えがたい経験となった。ボーカルのマットはステージにとどまることなく何度も客席へ飛び出していき、そのたびにオーディエンスが熱狂の渦に。僕もその背中にさわった。マットも僕も汗びっしょりだった。すべての曲で観客がシンガロングするところがアメリカ本国だなあと感動した。

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2時間ずっと至福のときが続く。東京から遠く旅をしてきて、素晴らしい風土に興奮して、そこで大好きなバンドの歌を聴くという幸せよ。これからの音楽人生にとってひとつの指針になるはずだ。アンコールの最後の歌は「Vanderlyle Crybaby Geeks」、PAを通さない生音で、歌は観客が担った。スモークが残ったステージが幻想的で、その風景がとにかく美しくて、東京に帰ってきてからもこの曲ばっかり聴く何日かがあった。

興奮さめやらぬまま帰路へと向かう流れに乗って、肌寒くなったパロアルトの街を歩く。アルバムレコーディングの予定が大幅に遅れて(本当はこの頃アルバムが完成しているはずだった)かなり無理して詰め込んだ旅行だったけれど、このタイミングで自分が好きなアメリカで、大好きな音楽に抱かれる数日間があって本当によかった。時間が経つにつれて、すべてが点と点で繋がっていくのだろうな、と思う。ここ2年インドネシアのバリ島旅行が続いたけれど、サンフランシスコに行って「やっぱアメリカだな」と思ったのも束の間、帰国するなり曇天の東京の空の下で「やっぱバリも行きたい…!」と思っている自分がいた。旅は続く。果てしなく。

パロアルトのホテルで最後の夜を過ごし、サンフランシスコ国際空港まではUberで移動した。その車のドライバーさんは日本が大好きな人だった。バックミラーにたくさんの日本のお守りとかキーホルダーを下げていて、「僕の奥さんに大阪でプロポーズしたから思い出の街なんだ」とニコニコしながら語ってくれた。来年のオリンピックで日本に遊びにいきたいけど観戦チケットが取れなくて四苦八苦しているらしい。「baby driver」という曲はバリ島で作った曲だったけれど、今回の旅でUberに乗るとき頭の中で流れる曲も決まって「baby driver」だ。僕を連れていけよ、ここじゃないどこか遠くへ。2020年もまた新しい音楽の旅に出かけられたら、と思う。(完)


*サンフランシスコ旅行記をまとめたものがここにあります。

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本日歌い納め。スターパインズカフェでの恒例弾き語りライブです!

本日はお昼から地元吉祥寺スターパインズカフェでの恒例弾き語りライブ納めです。2015年からなのでもう5年もずっと大晦日のお昼に歌っているのですね。いつものタカテツさんに加えて今年は青木慶則(ex. HARCO)くん、笹倉慎介くんと共演の多かった友人も参加するので楽しくなりそうです。もちろん僕はTSUNTAさんの歌を聴いて今年も「行く年」を回想するのです。今年は亡くなった父のいろいろな片付けから始まり、3月に病気がわかり4月にレコーディングが始まって、5月にソロ最初の2枚をリイシューして記念公演、6月に手術をして、夏をレコーディングに費やし、メジャーレーベルとの契約が決まった後に8月末にサンフランシスコに行って、猫町フェスを東京と京都で成功させて、アルバムレコ発がシングルレコ発になって、その間もひたすらレコーディングしてて、12月25日についにGOMES THE HITMAN『memori』が世に出ました。なんと長く苦しく、そして充実した1年だったことか。それをまとめて今日のステージで。

物販ではGOMES THE HITMAN『memori』はもちろん、2020年カレンダー、来年のWWWの整理番号の早いチケットなどいろいろ販売します。今日物販まで来てくれた人にはささやかなお歳暮を。大晦日で忙しい方が多いと思いますが、ライブ見てもまだ夕方なので一日が有効活用できるはずです。当日券あります。山田稔明を観にきたといえば前売り料金で。僕は13時頃の出演になるかと思います。ぜひ最後の最後までお付き合いください。

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2019年12月31日(火)@ 吉祥寺スターパインズカフェ
太陽と月のメロディー

開場11:00 開演11:30/前売¥3000 当日¥3500(ドリンク代別途/来店順入場・自由席)
出演:TSUNTA、高橋徹也、青木慶則、山田稔明、
笹倉慎介、西広ショータ、ぽていと

年末恒例のスターパインズカフェ大晦日、ラインナップが少し変わって
さらに楽しい感じになりました。今年を総括する弾き語りに乞うご期待。

チケット:SPC店頭販売 / SPC HP予約
予約URL:https://ssl.form-mailer.jp/fms/f7f014c8172636

吉祥寺 STAR PINE’S CAFE(http://mandala.gr.jp/SPC
info:0422-23-2251
〒180-0004 東京都武蔵野市本町1-20-16 B1  
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2019年12月30日

夏の終わりとサンフランシスコ 2019【猫町旅日記】8

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今年のことは今年のうちに!と今でも夢見心地になる8月終わりから9月にかけてのサンフランシスコ旅行記の続きを書き上げたい。旅は4日目、9月1日。アメリカはLabor Day(労働者の日)という祝日の週末、この週末を境にして夏が秋に変わる。僕はその日の朝にサンフランシスコ市内からCaltrainで1時間かけてパロアルトという街まで辿り着いた。スタンフォード大学で有名なこの街にある フロスト・アンフィシアターでTHE NATIONALのコンサートを観ることがこの旅の目的だったので、旅のハイライトはこの日ということになる。

お昼過ぎにホテルにチェックインしてパロアルトの街を散策。お土産を買うなら流行りに乗ってTrader Joe'sへ行ってみたかった。色鮮やかなパッケージ、サイズ感も日本と違うし、とにかく楽しい。あれもこれもと友だちに自分に、と買い過ぎてしまう。ああ、アメリカよ、なんてあなたはアメリカなの、と思う。僕は昔からこういう色とか質感が大好きで、それが変わっていないのだ。しかし今回の旅で感じたのは他でもない、物価の高さである。ファーストフードで簡単に一食済ませたくらいの感覚なのに3千円くらい使っていたり、手持ちの現金がどんどん減っていって結局カードばっかり使ってしまう。この日食べたまともなご飯はテイクアウトのメキシカンだけ。

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買い物も済ませて、おなかもいっぱいになって、しばらく町歩き。郊外都市で木々の緑も多く、気温は高いけれど木陰を歩くと涼しい。ずっとこのままここにいたいな…。でもそうするとうちの猫はどうしたら…などと考えていたら僕の目の前を横切る影。野生のリスが上手に木を伝っていく。とてもかわいい。その姿を追っていくうちに、気づくと僕はコンサート会場であるフロスト・アンフィシアターに辿り着いていた。そもそもパロアルトはグレイトフル・デッド結成の地であり、フロストはデッドが何日間にも渡って伝説の演奏をしたヴェニューなのだった。ここ最近改修されてとてもきれいになった会場には気の早いファンがすでに集まっていて、僕もそのなかの一人になった。

リハーサルの音が聞こえてくる。警備スタッフの人に荷物検査について尋ねると(テロ等の防止のために透明なバッグしか認められないという厳しい持ち物規則があったのだ)「今から列になってもらうからそこに並べ」と言われて、僕は列の先頭で待つことになった。しばらくするとあれよあれよという間にスムーズに列が進み、僕は予定されていた時間よりも早く会場内に流れ込んだのである。

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THE NATIONALのコンサートはこの日以外に翌日のロサンゼルス公演が選択肢としてあった。ロスに行くほうが航空券が安いので最初はロス公演にするつもりだったのが、いい席があらかた売れてしまっていてオークションでも高騰してた。サンフランシスコのほうは料金一律フェス形式だからがんばれば良い場所で観られると思っていたけれど、まさか最前列に陣取れるなんて夢にも思わなかった。まだ開演までには時間があるけれど、天気も良くてビールも美味しいし、だんだん集まってくる観客の雰囲気がとても良い。僕はどんどんワクワクしてきた。このために日本からお金と時間をかけてやってきたのだ。

カリフォルニアの昼は長い。まだ日が高いうちにサポートアクトのALVVAYSの演奏が始まった。フジロックフェスティバルでも来日していたけれど雨がひどい日だったので彼女たちの演奏に間に合わず音だけを遠くに聴いた。そのことを後悔させるような素晴らしい演奏だった。こんな清々しいギターポップ久しぶりに聴いた。なんといっても最前列で観ているわけだから表情も演奏する手さばきもすべてを満喫した。ライブが始まってすぐ僕が手を滑らせてiPhoneを落としてしまい、手の届かない柵の向こう側へ転がっていってしまって、僕のとなりにいたきれいなブロンドのお姉さんが「Oh my God!」ととても心配してくれて「や、ほんと大丈夫なんで!終わったらでいいんで!」とやりとりしたのも良い思い出になりました。45年生きてきて、本物の「Oh my God!」を初めて聞いた気がする。とにかくALVVAYS、最高だった。帰国してからもずっと彼らのレコードを聴くことになる。

どんどん日が暮れてきて、会場も満員に。気分も最高なのだ。みんながTHE NATIONALの登場を待つ。というところで、旅日記は次回へ。(断続的に続く…)

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2019年12月29日

GOMES THE HITMAN『memori』コメント from 八野英史(b-flower)

僕が九州から上京したのは1992年。憧れの東京生活に浮き足立つ僕はFMラジオ番組「COLLAGE RADIO JAPAN」のチャート作成委員会というのに通った。洋邦のインディー音楽をたくさん聴ける貴重な機会で、僕はそこで多分b-flowerを初めて聴いた。翌年1993年にGOMES THE HITMANを結成する僕は大学2年生19歳で、その頃発売された『World's End Laundry〜メルカトルのための11行詩〜』のその詩世界は今自分がいる場所と地続きとは思えないほど儚くキラキラしていて、僕は熱心に耳を傾けたのです。それから20年以上経って、「つまらない大人になってしまった」を再発見して、ボーカルの八野さんと知り合って、刺激しあえるということがとても幸せです。写真は初めて京都でお会いしたときの写真。八野さんがGOMES THE HITMAN『memori』にとても嬉しい感想をくれたので、僕はb-flowerの好きな10曲でプレイリストを作ってみました。

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GOMES THE HITMAN『memori』発売によせて

2018年の八月、京都恵文社での『GOMES THE HITMAN × 山田稔明 × 高橋徹也リリース記念ライブ』にゲストとして呼んでいただき、僕はゴメスの皆さんと何曲か共演しました。慌ただしくも楽しいイベントが終わり、参加した打ち上げを途中退席する僕を山田くんが駐車場までお見送りしてくれました。

蒸し暑い京都の夜、駐車場までの道すがらいろんな話をしました。そのとき山田くんは「来年はGOMES THE HITMANのアルバムを作るんです。テーマはネオアコ。その辺のネオアコバンドがぎゃふんと言うようなのを作ってやろうと思ってて」と豪語してました。

山田くんはよく「他人の良い作品には嫉妬する」と言っているけど、僕も他のアーティストが良い作品を作ると「素晴らしい!」と思うと同時に「なんか悔しい…」となるタイプ。その夜、「それはいいねー、楽しみやわぁ」とか適当に返しながら、山田くんをはじめとするゴメスのメンバーの皆さんのことやから、きっと凄いの作っちゃうんだろうなと、まだ見ぬ作品に対してその時点で早くも“嫉妬予約”してしまう僕がそこに居ました。そしてその1年4ヶ月後、予約通り“聴くのが嫌になるほど(笑)”の作品が上がってきました。

僕と山田くんは10歳も年齢の差があるし、「ネオアコ」という独特のジャンルの捉え方にもジェネレーションギャップのようなものがあるかもだけど、この作品には音としても姿勢としても僕にネオアコやギタポを強く感じさせてくれる要素があります。ただ、そういうジャンルがどうこうという小さなスケールの話ではなく、これはもう2020年のポップスの王道だわね。誰よりも“歌”を書けるソングライターがそれに相応しいバンドと一丸になった上、さらにゲストミュージシャンをも巻き込んで2020年の日本に鳴らすべき音楽を鳴らしたと言うことか。その証拠に、世界的盛り上りを見せる日本の“City Pop”のジャンルのサブスクのプレイリストやFMラジオのAirplayにも引っ張りだことか(僕なんかがここで下手な推薦文を書かなくても、自然と多くの人に沁みていくのは間違いないです)。

14年ぶりのアルバムがここまでバンドとしてしっくりと一体感のあるサウンドに仕上がっているのは、山田くんもバンドの皆さんもずっと東京の街の空気の中で真摯に音を奏で続けてきたからなんだろうなと確信します。

さて…最後に、悔しいけど言わざるをえんか…。

「ぎゃふん」

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GOMES THE HITMANキャリア初の山形でのライブが決定しました

GOMES THE HITMAN14年ぶりのアルバム『memori』がリリースされて5日。じわじわと『memori』の歌たちが広がっていく感覚があります。待ち望んでいてくれた皆さんはもちろん、新しい出会いと再会を目にするにつけ音楽家であることの幸せややりがいを感じるのです。ここ数週間で受けたラジオインタビューや取材のなかで「2020年はどんな年に?」と聴かれて、一番最初に浮かぶのはこれまでよりいろんな場所でGOMES THE HITMAN4人で演奏したいなということでした。東名阪ツアーの後はアコースティックで宮城、そして四半世紀におよぶバンドのキャリアのなかで初めての山形公演が決定しました。すごく素敵な会場で今からとても楽しみ。春のはじめの東北ツアーとなります。ぜひ遠くから近くからお越しください。

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2020年3月29日(日)@ 山形 gura ラウンジホール
GOMES THE HITMAN『memori』発売記念ライブ
“MEMENTO - ACOUSTIC”


15:30開場 16:00開演/前売4000円 当日 4500円(ドリンク代別途)
出演:GOMES THE HITMAN

バンド史上初めての山形でのライブが決定!
新作『memori』の世界をご堪能ください。

*オフィシャルサイトRESEVEフォームにて1月4日10時より予約受付

山形 gura(https://gura-yamagata.jp/
山形県山形市旅篭町2丁目1−41  
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2019年12月28日

GOMES THE HITMAN『memori』コメント from 中村佑介(イラストレーター)

イラストレーター中村佑介くんは昔からずっとGOMES THE HITMANのファンで、たびたびメッセージを送ってくれる。ゴメスを聴いてこういう絵を描きました、とか、作り手にとってとても嬉しい言葉で僕を励ましてくれるのだ。インディー時代からずっと、20年以上聴いてくれているわけだから、彼の感想を聞くときはいつもドキドキするし、ハッとさせられる。下のイラストは2005年『ripple』をリリースしたときに中村くんが描いてくれた「もうひとつの『ripple』」、そして僕とポチ。長い時間が過ぎて、またこうやって中村くんがゴメスをこんなふうに饒舌に語ってくれることがとても嬉しいのです、僕は。来年はどこかで久しぶりに会ってお茶でもしましょうね。

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こんなにも長い間、隣でただ一緒に歩いてくれる友人を、犬と猫とGOMES THE HITMANの音楽以外、僕は知らない。

幸せなことに、こうして続けてくれたことで、GOMES THE HITMANの音楽との付き合いはもう約20年以上なのかと驚いている。1997年のCDショップで最初に出会った時、ジャケットにメンバー写真がない中、バンド名は腕っぷしが強そうで、曲目を見ても “僕はネオアコで人生で人生を語る” と頑固だったので、「ハードコアバンド!?」と戸惑って視聴してみると、それとは真逆の繊細で優しい音楽性にまず驚いた。その後のメジャーデビュー作は、平坦な日常に斜めからライトを照らし七色に乱反射させたようなシティポップで、大学時代の退屈をずいぶんと救ってくれた。レコード会社移籍後は、音楽性は世界の外へより広く、世界観は自分の内面と向き合うように深くなり、まるで旅するような音楽は、社会人になった僕の心細さに「ひとりじゃないよ」と寄り添ってくれた。

そこから14年、何事もなかったように涼しい顔で届けてくれた新作。収録曲「魔法があれば」で謳われるように、あれからどれくらい生命線を歩いてこれたのか、この目盛りで計ってみよう。メモリーを語り合ってみよう。先のことは心配ない。魔法がなくたって、僕らの暮らしにはいつも隣にGOMESがいてくれるのだから。その心強さこそこれまでとの明らかな違い。空白の14年間それぞれのソロワークスを経た屋台骨の太さは、もはやほんとうにハードコアではないか。

イラストレーター・中村佑介


   http://www.yusukenakamura.net/



  GOMES THE HITMAN『memori』絶賛発売中!  
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2019年12月27日

GOMES THE HITMAN『memori』コメント from 宮子和眞(音楽評論家)

GOMES THE HITMAN『memori』について何かを書いてもらうとしたら、デビューアルバムにライナー
を執筆してくれた音楽評論家 宮子和眞さんしかいないと思った。20年以上にわたり我々を見守ってくれた宮子さんならではの文章をいただき、冒頭の文を真似して「宮子さんに、こういうのを書いてほしかったんですよ!」とお礼を言った。宮子さんはこの10余年、それぞれのソロ活動もきちんと追いかけてくれた。『新しい青の時代』を作った2013年には、完成直前の思い悩みスランプ状態のときに宮子さんの自宅オーディオルームで音源を爆音で試聴させてもらったこともあったなあと、いろんなことを思い出す。デビュー盤のときに、「洋楽みたいにライナーノーツが差し込まれてるCDにしたい」とわがままを言って宮子さんにお願いしたときから、20年の時が経ったのだ。感慨深い。

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メンバーの4人は今頃きっと、こういうのがやりたかったんだよ、と思っているんじゃないだろうか。

アルバムの3曲目が終わり、そろそろバラード?と思っていると、違う。次の曲はバラードだろう?また違う。次の曲は?え?また違うの?というアルバム。GOMES THE HITMANの新作『memori』でバラードらしき曲が聴かれるのは、ラストから2曲目、その1曲だけだったりしている。そこで僕は思うのだ。こういうGOMES THE HITMANが聴きたかったんだよ、と。

14年前にレコーディング活動を休止する以前の彼らは、青春期からオトナへの階段を昇る青年そのままだった。“青春期”を言い換えるなら、バンド・サウンド。“オトナへの階段”は、シンガー・ソングライター的な佇まい。端的に言うと、山田稔明がオトナへの階段を昇り切った時に、バンドはその活動を休止せざるをえなくなった。

でも彼らは、オトナになった今でも、少年の心を忘れてはいなかった。少年性を取り戻すのではなく、いま現在の心持ちでかつての瑞々しさを表現できるようになった。『memori』の美しさや麗しさは、その点にこそあるのだ。

須藤のベースはかつてのレコーディングよりグンと前に出ているし、高橋のドラムスは無数のセッション活動の経験が存分に生かされている。堀越のアコーディオンが聞こえてくると、ちょっともう、涙腺が緩みそうになる。

メンバー4人の誰も、この14年の間はGOMES THE HITMANのような音楽を演奏していなかった。5年前にライヴ活動が再開され、以降は旧作の実り多いリイシューが進んだ。機が熟した時点で放たれる『memori』での躍動は、4人の清々しい想いがその輝きの背景にあることは間違いない。こういうのがやりたかったんだよ、という清々しい想いが。

宮子和眞



  
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宮城NAKAO CAFEでのGOMES THE HITMANライブが決定

GOMES THE HITMAN『memori』がリリースとなり、2月3月には東名阪ツアーが控えていますが、春の始まりを告げる頃に宮城県NAKAO CAFEでのレコ発ライブが決定しました。2度の近藤研二さんとのデュオ、高橋徹也さんとのデュオ、昨年秋のGTHに続き5回目となります。とても素敵な空間でいつもあっという間に時間が過ぎてしまうNAKAO CAFE。少し先の、3月末の公演ですが、今から予定を立てておいていただけたら。ライブハウスツアーとは内容の異なるセッションになると思います。年明け1月4日からNAKAO CAFEでの予約受付となります。お店では山田稔明2020カレンダーも好評発売中です。こちらもお早めに。

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2020年3月28日(土)@ 宮城県 富谷市 NAKAO CAFE
GOMES THE HITMAN『memori』発売記念ライブ
“MEMENTO - ACOUSTIC”


18:30開場 19:00開演/前売4000円 当日 4500円(ドリンク代別途)
出演:GOMES THE HITMAN

2018年秋以来となるバンド編成ライブが決定しました。
14年ぶりの新作『memori』の世界をお届けします!

【ご予約・お問い合わせ先】
2020年1月4日10:00より受付開始
NAKAO 富谷店 022-351-7752/mail: nakao.cafe@gmail.com
*メールでのご予約の方は公演日・お名前・お電話番号・希望枚数をご明記ください。

NAKAO CAFE(http://nakao-shop.jp/pg235.html
宮城県富谷市成田8-2-9 2階
022-351-7754
  
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GOMES THE HITMAN ニューアルバム『memori』発売記念ミニライブ&サイン会(2019年12月26日 @ タワーレコード新宿)【SETLIST】

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2019年12月26日(木)@ タワーレコード新宿7Fイベントスペース
GOMES THE HITMAN ニューアルバム『memori』発売記念ミニライブ&サイン会


1.baby driver(『memori』)
2.魔法があれば(『memori』)
3.小さなハートブレイク(『memori』)
4.ブックエンドのテーマ(『memori』)
5.memoria(『memori』)


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2019年12月26日

本日12月26日(木)21時からタワーレコード新宿7Fで観覧無料のインストアイベントです

昨日発売になったGOMES THE HITMAN14年ぶり9ヶ月となる新作『memori』。そのリリースを記念して、本日21時よりタワーレコード新宿にてどなた様でもご覧になれるフリーライブを行います。なんと同じ空間でのインストアは『ripple』発売時以来14年ぶり。もちろんCDもその場で購入できて、サイン会にも参加できるので、ぜひ仕事帰りに、忘年会の後に、忘年会を抜け出す理由にしてもいいかもしれません。ぜひひやかしでもなんでもいいし、新しいフライヤーをもらいにくるだけでもいいので、みんなタワーレコード新宿にお越しください。アコースティックではなくエレキギターを弾こうと思います。

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GOMES THE HITMAN ニューアルバム『memori』発売記念ミニライブ&サイン会

場所: タワーレコード 新宿店 7Fイベントスペース
日時: 2019年12月26日(木)21:00〜
※観覧フリー

■サイン会参加方法
※ご予約者優先で、12月24日(火)の商品入荷時より、対象店舗にて
対象商品をご購入いただいたお客様に先着で「サイン会参加券」をお渡し致します。
※対象商品のご予約は店頭、お電話、及びタワーレコードホームページの店舗予約サービスでも承っております。店舗予約サービスの受け取り店舗はイベント対象店舗のみとなります。タワーレコードオンライン予約によるご自宅への配送とは異なりますので、ご注意ください。
 店舗予約サービス詳細⇒(https://tower.jp/store/torioki)

※イベントスペースへの入場はフリーとさせていただきます。
※「サイン会参加券」をお持ちの方は、ミニライブ終了後のサイン会にご参加いただけます。
※サインはご購入いただいた商品のブックレットにサインいたします。お客様のお名前(ひらがなもしくはローマ字のみ)も入れさせていただきますので、予めこちらで用意するメモ用紙にお客様のお名前をお書きください。尚、お名前以外のメッセージ等のご指定はご遠慮ください。
※「サイン会参加券」はご購入枚数分差し上げます。当日、2枚以上お持ちの方は、並びなおさず同時に出していただきますようお願いいたします。尚、1枚目はブックレットにサインいたしますが、2枚目以降はご希望によりご持参いただいた私物にサインすることも可能です。その場合、黒/金/銀のマジックペンを用意いたしますが、サインできにくい素材もしくはスタッフが不適切と判断したものをお持ちいただいた場合は、こちらで用意する色紙へのサインとなります旨、予めご了承をお願いします。

■サイン会参加券配布対象店舗
・タワーレコード 新宿店

■対象商品
 発売日:2019年12月25日
 タイトル:『memori』
 品番: UICZ-4467
 価格: 税込 3,300円

■注意事項
※上記概要(日時、場所、参加方法など)は、事情により変更となることもございます。その場合、HP及びツイートにてお知らせいたします。
※会場の定員に達し次第、イベントスペースへのご入場を締め切らせていただきます。
※「サイン会参加券」は当日、当会場のみ有効です。イベント終了後は無効となります。
※「サイン会参加券」は数に限りがあります。無くなり次第、配布終了となります。
※小学生以上のお子様がサイン会に参加される場合はお一人様につき1枚以上の「サイン会参加券」が必要となります。
※「サイン会参加券」は、いかなる理由においても再発行は致しません。必ずCD購入の際にご確認いただくとともに、紛失にもご注意ください。
※サイン会は並び列が途切れた時点で終了となります。スタッフの案内に従って、お早めのご参加をお願いいたします。終了後は「サイン会参加券」をお持ちでも特典は受けられません。
※イベント対象商品をお求め頂いた際、払い戻しは一切行いません。なお、不良品の場合は良品と交換いたします。
※お時間のかかる記名もしくはスタッフが不適切と判断した私物へのサインはお断りする場合がございます。
※イベント実施中の撮影・録音・録画は一切禁止とさせて頂きます。
※会場周辺での徹夜等の行為は、固くお断りいたします。
※本イベントの安全な運営の為、主催者側がイベントに参加するにふさわしくないと判断した場合、特定のお客様にご参加をお断りする場合がございます。
※各種特典券のコピー・偽造・譲渡・転売は固く禁止します。それらの行為が発覚した場合は無効とし、ご退場いただくことがございます。
※イベント中はスタッフがお客様の肩や腕などに触れて誘導する場合がございます。この事をご了承いただけるお客様のみイベントへご参加ください。
※イベント会場内外で発生した事故・盗難等には主催者・会場・出演者は一切責任を負いません。貴重品は各自で管理をお願いいたします。
※安全面・防犯面・警備強化の為、特典会にご参加の際は手荷物置き場を設置させて頂く場合がございます。手荷物は所定の場所に預けて頂きご参加頂きます様お願いします。
※当日会場では、スタッフからの指示にご理解とご協力をよろしくお願い致します。当日スタッフの指示に従って頂けない場合は、イベントの中止もしくはご退場を頂く場合がございます。
※酒類の持ち込み、飲酒後・酒気帯びでの特典会参加は禁止です。
※当日の交通費・宿泊費等はお客様負担となります。
※会場の設備故障や天災、交通ストライキなど、止むを得ない事情により急遽イベント内容が変更、または中止となる場合がございます。
※イベント中止・延期の場合、旅費などの補償はできません。

以上、予めご了承ください。
■お問い合せ
ユニバーサル ミュージック カスタマーサービス・センター
TEL:0570-044-088(祝祭日を除く、平日10:00-18:00)

メールのお問い合わせは、弊社ホームページ
https://www.universal-music.co.jp/faq/ へアクセス頂き、
お問い合わせフォームのボタンを押してお問い合わせください。
弊社カスタマーサービス・センターよりメールにて回答いたします。  
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GOMES THE HITMAN『memori』コメント from 高田タイスケ(PLECTRUM)

GOMES THE HITMANは『memori』を基本的に4人だけでレコーディングしました。録音とミックスはベース須藤さんが担当、ディレクターもプロデューサーも存在しないバンドだけの現場。そこに颯爽と風のように迎えられたのが盟友PLECTRUMの高田タイスケ氏(タイちゃん)。「タイちゃんにめちゃめちゃギターポップにしてほしい曲がある」と、3曲の共同プロデュースをお願いした。PLECTRUMの藤田顕くん(アッキー)は2000年代のGOMES THE HITMANにとってなくてはならないギタリストだったけど、タイちゃんと一緒にアレンジしたり録音したりするのは初めてで、でもこのアルバムにはタイちゃんとのセッションが不可欠だったなあと1年を振り返って強く感じていて、タイちゃんには心から感謝しています。PLECTRUMは時代をサバイブしてきた盟友だったけど、今年からは最期まで付き合う親戚みたいな感じになったよね。来年のツアーはタイちゃんも帯同、東京公演にはアッキーもいる。楽しみしかない。昨日タイちゃんがTwitterにつらつらと綴ったコメントをまとめました。

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レコーディングに参加したGOMES THE HITMANニューアルバム『memori』いよいよ発売です!アッキー参加の2曲とタカタ参加の2曲を含む全12曲。という訳でGOMES THE HITMANとPLECTRUMの20年の長きに渡る記憶の物語をここに書き記してみよう。

出会いは最悪。

プレクトラムが『COLOMBIA』を出した2000年。確か宣伝文句に「トラッシュ・キャン・シナトラズばりの清々しさ!」みたいなことが書いてあって、それに釣られてライブにきたネオアコファンが「キミたち、全然トラキャンじゃないよね」と一言残して帰っていった。

その男こそ山田稔明!
ゴメスのボーカルだ。


悔しいがそのとき置き土産に貰ったGOMES THE HITMANの音楽を聴くと、確かにステキで私的で詩的なネオアコバンド。そりゃ指摘もするわな。ワテらナニワのギターポップバンドやさかい都会の洗練された音楽はよう出来ひん。といってもタカタは九州もんばってん。調べたら山田も同じ佐賀出身で、少し親近感が湧いた。

同郷ってことで過去は水に流し、話の流れで2001年にユニットを組むことに。ゴメス山田、プレタカタにセロファン高内シロウ&溝渕ケンイチロウ、そして名前が似てる(山田稔明と誕生日が一緒!)ということで風俗ライターの山田ゴメス氏が加わり、Mac&Wendy'sというバンド結成!山田ゴメス氏の本業多忙によりライブ2、3回で消滅したが、これが後にGAPCに繋がるのだ♩

GOMES THE HITMAN
advantage Lucy
PLECTRUM
Cellophane

それぞれの頭文字を取りGAPC(ギャーペーセー)、この4バンドでスプリットツアー開始!この時からアッキーがゴメスでサポートギターに加入。ゴメスの堀越さんがプレで鍵盤を弾いてくれたりもした。ステージの最後は4バンド総勢16人で「Roof Top Star Tripper」演奏。

GAPCがひと段落ついてまたそれぞれ自分の道へ。離れたり、近づいたり、お互いの動向は気にしつつ。山田君がレコーディングで使いたいからアコギを貸してといってきた。快く貸したら「このギター、ピックの音しかしないよね」って返された!そういう奴だ^_^

そのCDが出た後ゴメスは長い休みに入る。

須藤君、堀越さん、ケッチャンは別の現場で会ったり見たりして、ゴメスって各々すごいメンバーが集まってるんだと再確認!沖野俊太郎レコーディングでケッチャンにパーカッションお願いした時、クレジットどうする?って話になり、肩書きに「GOMES THE HITMAN」と入れる、という事でなんだか嬉しかった!

ソロ活動の時もヤマチンはたまに連絡をくれた。「いい曲できたから」とドライブに連れ出されカーステレオから出来立ての新曲を聴かせてくれる。「落ち込んでる」と言ってきた時は思う存分褒めてあげた。ネコってこんな感じなんだろなぁ。ネオアコなネコ。

今回もそんな感じでいきなり連絡が。

「ゴメスのニューアルバムで数曲プロデュースお願いできる?」
ドキドキした、が「喜んで♩」即答。その後の事はツイッターでも日々レポートしてたが「夢の終わりまで〜daydream session」は先行シングル「Baby Driver」のカップリングとして、「houston」「魔法があれば」は12月25日発売の『memori』に晴れて収録。

そういやプレとゴメスが出会うきっかけになったPLECTRUMの2000年リリースのアルバム『COLOMBIA』最後の曲は「Bookend」。そしてGOMES THE HITMAN「memori」最後を飾るのが
「ブックエンドのテーマ」これまた不思議な一致♩しかもどちらも同窓会をテーマとした曲というおまけ付き。

そんなこんなでこれまでのゴメスとプレの歴史をつらつらと書いてみました。

いろいろあったけど来年は『memori』をひっさげたツアーもあるし、これから一緒にたくさん“memory”を作って行こうぜ!なんにせよGOMES THE HITMANアルバム発売おめでとう!


完全に余談だが2009年のトラッシュキャンシナトラズ来日公演の際、タカタはローディーをやる機会がありツアーに帯同させていただいたのだ!そのとき山田との出会いの、あの言葉を思い出した。あとアコギを1965年製エピフォンコルテッツに買い換えた時も山田のあの言葉を思い出した^_^

高田タイスケ(PLECTRUM)



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2019年12月25日

GOMES THE HITMAN『memori』各曲解説「ブックエンドのテーマ」|本日発売!

ついにやってきた2019年12月25日、GOMES THE HITMAN14年と9ヶ月ぶりのニューアルバム『memori』がリリースされました。すでにCDを手にしてくださった人、配信でいち早く聴いてくれたみなさんの声が聞こえてきます。2014年秋にGOMES THE HITMANがライブ活動を再開する当初から「2019年には『ripple』の次のアルバムを出したい」ということをメンバーに伝えて、そこから5年かけてこの日を迎えることができました。奇跡みたいだなと思うし、とても幸せです。徒然に綴ってきた各曲解説も最後の曲になりました。「ブックエンドのテーマ」のことを僕はよく「同窓会のことを歌った」とはぐらかしがちですが、これは間違いなくバンド活動を再開したことがきっかけで作った歌であり、再会と再開の歌なのです。たくさんの人に『memori』が聴かれることを願います。様々な暮らしに寄り添う音楽でありますように。



<GOMES THE HITMAN『memori』各曲解説>

M-1:metro vox prelude
オープニングトラック「metro vox prelude」はメンバーとスタッフ以外まだ誰も聴いたことがない曲です。「metro」とはここでは地下鉄のことではなく、ギリシャ語「metron(=測る)」から引いてきた言葉。ちなみにメトロノームの名称は「metron(=測る)」と「nomos(=制限する)」に由来します。「vox」はラテン語で「声」。僕は中学生のときにこのラテン語をU2のボノが自らを「「ボノ・ヴォックス・オブ・オコンネル・ストリート(Bono Vox of O'Connell Street)」と名乗っていたエピソードをきっかけに知りました(Bono Voxは良い声の意味)。クリスマスイブの真夜中に初めてみなさんが耳にするであろう「metro vox prelude」は『memori』というアルバムの、文字通り「序章」。

M-2:baby driver
2017年の秋に初めてインドネシアのバリ島を旅した。自分が南の島でぼんやりプールに浮いていることが信じられなかったけれど、とにかく忙しく働いてくたびれた僕には、ただただ休養するためのバカンスが必要だったのだ。小さなギターを持っていったので気が向いたら鼻歌を歌った(夜は暗くなったら寝てたのでだいたいお昼に)。エヴァンさんという現地の男性がドライバーとなって僕をいろんなところへ連れていってくれたが、英語の通じない彼とのドライブにドキドキひやひやしてばかりの状況が可笑しくて、それが「baby driver」になった。バリ滞在中に録ったボイスメモ(baby driver voice-memo)があって、それはAメロからBメロまでだいたい完成している。帰国した後あっという間に簡単に全体像ができあがった曲だった。直感的に「わあ、これはすごく、なんというか、GOMES THE HITMANだ」と思って、デモテープも作らずにメンバーに聞かせて、すぐライブで演奏した。直感は間違ってなかった。

M-3:毎日のポートフォリオ
記憶が正しければ「毎日のポートフォリオ」は2009年、あるいはもっと昔に書いた曲だ。WILCOの『BEING THERE』や『SUMMERTEETH』、彼らがビリー・ブラッグとやったレコードが好きで、そんな感じの曲を想定して作った。だから当時一人で作ったデモにはバンジョーとホーンセクションが入っていた。2010年頃よく弾き語りで演奏していたのだけど、ここ数年また僕のなかで曲が生き生きと蘇ってきて、バンドで演奏してみたくなった曲。こういう8ビートの歌はGOMES THE HITMANには意外と少ないから、ライブで演奏するのも新鮮で楽しい。ポートフォリオとは書類をファイルするケースのこと。僕らは毎日、見て、聞いて、感じて、思ったいろいろな物事を心のフォルダにパシャっと保存しながら生きていて、ときどき振り返るし、また歩き出す。暮らしのアンセム。

M-4:魔法があれば
「魔法があれば」もかなり古い曲で、2010年頃にはすでに弾き語りのライブで演奏していた。とにかく歌詞が思い通りにうまく書けていて、曲調もポップだったからずっとレコーディングしたかったのだけど、なぜか僕自身が頑なに「これはGOMES THE HITMANの曲だ」と思い込んでいたためソロ作には収録しなかった。今回のレコーディングで共同プロデューサーとしてPLECTRUM高田タイスケくんに加わってもらったのは、それこそ“ギターポップの魔法”をかけてほしかったから。「そばにいるだけで声なき声で/通じあえる魔法があれば」というのは「たとえば心が目に映る答えならば」を言い換えたフレーズであり、僕の中でこの曲は「手と手、影と影」から繋がっている。

M-5:夢の終わりまで
『memori』に収録されたなかでもっとも古い曲。2004年に書いた曲だからもう15年も昔。若いロックバンドへの楽曲提供を依頼されたプロジェクトのなかで「夢の終わりまで」の原型ができたのだけど「これは自分で歌うべき曲」と感じて、もう1曲別の曲を書きなおした(それは人気アニメのオープニングソングになった)。『ripple』リリース時のツアーでもセットリストに組み込まれていたから、僕のなかには次のアルバムの核となる曲と考えていたはずで、それでも完成形が見えないまま月日が進む。今年初夏に行われた、高田タイスケのディレクションによるセッションではドリーミーで洗練されたポップスに昇華されたが(先行シングル『baby driver e.p.』収録)、アルバム制作過程の土壇場で2004年デモに極めて近い形でメンバー4人だけで再録音、アルバムにはそのバージョンが収録される。30歳だった自分自身の初期衝動を信じてみたかったのだ。

M-6:小さなハートブレイク
去年書き下ろした新しい曲。具体的には2014年に旅立った愛猫ポチへ手紙を書くような想いを込めて書き始めた歌がどんどん普遍的なものに変容していくのが面白かった。弾き語りのデモをベースの須藤さんに渡し「オーバープロデュースっていうくらいの色付けをしてくれ」と頼んだのだけれど、完成した歌はとてもシンプルなものになった。昨年末に父を亡くした後、自分で書いたフレーズの行間に思いも寄らない意味がいくつも付加されて驚かされる。誰かにもう会えなくなったときに僕はいつも「答え合わせしたいよ、いつか」と思うのだ。この曲をバラードやエレジーにしなかったリズムセクション、どこからともなく吹く風みたいなアコーディオンが自由な魂のように踊っている。

M-7:memoria
2006年頃に作った古い歌で、ライブでも何度も演奏してきた。『ripple』(2005年)リリース後、僕のなかでは「次のアルバムは『memoria』が核となるアルバムだ」という想いがあった。「memoria」というタイトルはNIRVANA「Come As You Are」の「as an old memoria(古い記憶のように)」というリフレインからの引用。札幌、東京、名古屋、大阪、兵庫のライブ会場で採集されたコーラスを湛えている。先行シングル収録バージョンとはミックス違いで、最後の最後に追加ダビングを行ったためアルバムのなかで最後に完成した曲。『memori』をアナログ盤にするならばB面の1曲目になる。僕はこの曲のアウトロでいつも泣きそうになるのだ。個人的本作のハイライト。

M-8:houston
2005年作『ripple』に「サテライト」という曲があって、それは「僕はといえば君という存在を中心にしてぐるぐる回る衛星にすぎない」と白旗を掲げる歌なのだけど、その続編を書きたいと思った。ヒューストンは米テキサス州にある、Space Cityとも呼ばれる町。NASAのジョンソン宇宙センターがあり、宇宙を漂う船はここからの指示を待つ。バンド活動休止中の2010年に生まれた曲が『memori』のなかに刻まれて感慨深い。この疾走感あふれるメロディをPLECTRUM高田タイスケがさらにスペーシーに演出してくれた。ライブで演奏するのがとても楽しいスーパーギターポップ。

M-9:ホウセンカ
2006年に書かかれた「ホウセンカ」は間違いなく、当時想定された“『ripple』に続くアルバム”を構成する重要曲だったはずだ。ライブでも何度も演奏され、僕はひとりになっても歌い続けた。物語のトーンは重く暗いのに、それでもどこからか一筋の光が刺すような感覚があって救われる。ソロライブ盤『DOCUMENT』に弾き語りバージョンが収められたが、ようやく合奏できて嬉しい。アッキー(藤田顕)がギターを弾いてくれた。堀越のピアノは加古川チャッツワースで録音したものだ。時と距離を越えて響く。

M-10:night and day
バンドが本格的に冬眠状態に入った2007年春に作られた曲。おそらく当時取り組んでいた楽曲提供コンペのために書いたメロディだと思うけれど(コンペには結局出さないでしまってあった)、僕は昔も今も軽快なメロディによりどころのない気持ちを乗せて歌うのが好きなのだなと再確認する。今年の春になって歌詞を微調整して、メンバーに初めて当時のデモを聴かせたからGOMES THE HITMANとしては「新しい曲」という感覚があって、本作収録曲のなかで一番みんなが演奏していて楽しい曲かもしれない。「day after day」とか「carolina」なんかの系譜、ということになるだろうか。とてもGOMES THE HITMANらしいトラックになった。

M-11:悲しみのかけら
2006年に書かれた曲で、バンドが活動休止する直前のステージで数度演奏されたことがある。本作中もっとも“山田稔明ソロ”的な印象の強い曲だったのが、4人でレコーディングして、全員の声を重ねたときにきわめて“GOMES THE HITMAN”のサウンドになったのが驚きだった。この曲を録音するときのキーワードが「The Band」だったのはできすぎた話か。最後のリフレインでいつも泣きそうになる。書かれてから15年近く経った曲を演奏するときにその時差を感じることが一度もなかったのが不思議。“そっと触った右胸の傷”というのは実際僕が30歳のときにできた術痕のことだけど、今年はもうひとつ傷が増えた。こんなふうに目盛りみたいなものを刻みながら生きていくのだろうか、と思う。

M-12:ブックエンドのテーマ *NEW
タイトルはサイモン&ガーファンクル、「古い友達どうしが公園のベンチでブックエンドのように座っている」と歌われる「旧友」と背中合わせの歌から引用。ぼんやりと浮かんだ「同窓会」という言葉を解体したときに「同じ窓」というフレーズにハッとして、あっという間に書き上げたのは、バンドでのライブ活動を再開した直後の2015年のこと。とにかく歌詞が気に入っている。これまで書いたなかでベストかも、と思う。特別な人、顔も見たくない人、会いたくても会えない彼方の人、という役柄はすべて僕の中では特定の顔が浮かぶ。聴いたみんなはどうだろうか。バンドの演奏も素晴らしい。デビュー20年にして新機軸だと思うほどだ。この曲でアルバムを締めくくることができて嬉しい。そして、またふりだしへ。  
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GOMES THE HITMAN『memori』感想コメント from 高橋徹也

親友であり盟友、音楽家 高橋徹也からGOMES THE HITMAN『memori』発売にあわせて感想コメントが届きました。タカテツさんとは2013年からこっち、ずっと刺激し合う関係であり、『memori』についても一番内情を打ち明けていた相手なので(反対に、来年出る彼の『怪物』についてもいろんな泣き言や笑い事を聞いたものです)、タカテツさんにしか書けないテキストだなあとしみじみ受け取りました。昨年末に父を亡くしたときも病気の相談も一番にしたし、こないだ病床に伏せてたときは「パンダのぬいぐるみ持っていこうか?」と連絡して断られたり。切磋琢磨とはこういうことをいうのかもしれません。今年も大晦日にはまたスターパインズカフェでの共演がありますが、来年はまた一緒に旅をしたいですね。感謝。

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今年の春頃だったか。僕らがよく行くごはん屋さんでお互い構想中の新作について話をした。僕はすでにタイトルまで決めていて、それを最初に打ち明けたのが山田くんだったと記憶している。そこは負けず嫌いの山田くん。すかさず「俺もタイトルもう決めてるよ!」とくる。うわぁこいつホント負けず嫌いだなぁ(笑)と思いつつ「えっ、なになに?」と俺。「メモリ。定規とかアンプのツマミとかの目盛り。アルファベットで "memori" なんだ」と確かそんなやり取りだったと思う。

その後、お互いレコーディングが始まってからは、自信満々の日もあれば弱気な日もあったり。ただ近況報告を聞くたびに ''memori" への充実ぶりがひしひしと伝わってきた。正直ソロシンガーの自分としては、バンドをやっていることが凄く羨ましい。色々とめんどくさいこともあるだろうけど、ある種のバンドマジックというか、そういうものがあるのだと思う。マスタリング前のアルバム全曲を聴かせてもらってつくづくそんなことを感じていた。

年齢やキャリアからすればベテランバンドと言って間違いないはずのゴメス・ザ・ヒットマン。なのにこの音楽サークルの延長線上のような、知られざる80'Sネオアコバンドのようなフレッシュ感は一体何なのだろう。軽やかさと洗練さ。饒舌と沈黙。始まりと終わり。このバンドが刻んできたであろう膨大な "memori" を、少しだけ嫉妬しながら楽しみたいと思う。ヴォリュームを上げて。

14年振りのアルバム完成、おめでとうございます。


高橋徹也(音楽家)

  
   https://ameblo.jp/tetsuyatakahashi/




2019年12月31日(火)@ 吉祥寺スターパインズカフェ
太陽と月のメロディー

開場11:00 開演11:30/前売¥3000 当日¥3500(ドリンク代別途/来店順入場・自由席)
出演:TSUNTA、高橋徹也、青木慶則、山田稔明、
笹倉慎介、西広ショータ、ぽていと

年末恒例のスターパインズカフェ大晦日、ラインナップが少し変わって
さらに楽しい感じになりました。今年を総括する弾き語りに乞うご期待。

チケット:SPC店頭販売 / SPC HP予約
予約URL:https://ssl.form-mailer.jp/fms/f7f014c8172636

吉祥寺 STAR PINE’S CAFE(http://mandala.gr.jp/SPC
info:0422-23-2251
〒180-0004 東京都武蔵野市本町1-20-16 B1  
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2019年12月24日

本日21時からbay fm「佐藤満春のON8+1」生出演します

毎年クリスマスイブは世田谷の巣巣でライブというのが恒例だったのが、昨年末にお店がクローズしたので今年はおやすみ。久しぶりにイブ in 自宅か、と思っていましたが、CD発売前日、いわゆるフラゲ日にサトミツさんのラジオに出演することになりました。サトミツ&ザ・トイレッツで一緒のキンモクセイ伊藤俊吾&佐々木良も一緒。なんという偶然か、キンモクセイも明日が14年ぶりのアルバム発売日なのです。電波に乗って全国(radikoプレミアムなら全国で聴けますからね)にメリークリスマスを。日付が変わったら記念すべき発売日、各サブスクサービスで『memori』配信スタートになります。

幕張のスタジオからいつ自宅に戻れるか未定ですが、こういう機会もなかなかないので、インスタライブでなにかできたらと思っています。そしてTOKYO FM他JFN各局で25日早朝には「Memories & Discoveries」という番組で僕が選曲したプレイリストとコメントが流れるのでそこもあわせて、ラジオいろいろよろしくお願いします。

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<ラジオ出演情報>

本日!12月24日(火)bay fm「ON8+1」21:00-(山田稔明 生出演)
明日!12月25日(水)JFN系「Memories & Discoveries」 4:00-5:30 (山田稔明プレイリスト選曲&コメント出演)

1月4日(土)むさしのFM「Saturday Music Flow」 14時台 (山田稔明 生出演)
1月4日(土)FM PORT「「PORT Tasting Music」23:00-(山田稔明出演)
1月11日(土)FM FUJI 「SELECTORS」15:00-(山田稔明出演)
1月16日(木)FMまつもと「Hickory Sound Excursion」19:30-(コメント出演)
1月18日(土)FM PORT「WEEKEND COLOR」15時台(山田稔明 生出演)
1月度マンスリー火曜日 FM福岡「Hyper Night Program GOW!!」18:00-20:25「MUSIC MATES」(山田稔明コメント出演/全4回)  
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GOMES THE HITMAN『memori』感想コメント from むぎ(猫)

むぎ(猫) ちゃんからクリスマスイブにGOMES THE HITMAN『memori』への感想コメント。
なんて優しい猫ちゃんよ…。この写真初めてむぎちゃんに会った2年前のときの。

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自分や大切な誰かに良いことがあった時、何か大きな事をやり遂げた日、大好きなひととおしゃべりが弾んだ後、嬉しくなって街を歩くと足が浮いたように軽くなる時がある。風景が全て愛おしくなったりして。

世知辛い世の中で生きているとそんな気分はもちろん長く続かないのだけど、できれば一秒だって長い時間を歩幅のメモリを広くしてスキップして歩きたい。

そういう意味で、10月のGOMES THE HITMANのライブの帰り道のむぎの歩幅はだいぶ広かった。『memori』リリースの第一報を直接聞いて、ライブハウスから駅に向かう道ではその日むぎに響いた「houston」のサビを口ずさんでいました。

あれから2ヶ月経ってGOMES THE HITMANからのクリスマスプレゼント『memori』がいよいよみんなの手元に届く日がやってきました。むぎは山田ちゃんから一足早くいただいて聴くことができたんだけど、どの曲も大好きだなぁ。聴いてると歩くスピードが自然に変わるんだもん。

明日からきっと歩幅の広い人が街に増えるんだろうとむぎも今からワクワクしています。みんなで街にメモリを刻もうぜ!メリークリスマス!


むぎ(猫)


   https://www.mugithecat.com/

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GOMES THE HITMAN『memori』各曲解説「night and day」&「悲しみのかけら」

いよいよクリスマスイブ、12月25日発売のGOMES THE HITMAN新作『memori』は本日レコードショップ等に入荷、いわゆるフラゲ日となりました。夜になって日付が変わる頃には各サブスクリプションサービスでの配信も始まるので、世界にまだ『memori』が放たれていない最後の朝を迎えました。どうかたくさんの人に聴いていただき、「いいね」と思ったらその意思表示をしてほしいのです。サブスクなら「お気に入り」にしてあなたのライブラリーに加えてください。シェアしてみてください。CDを買ってくれた人は「#gomesthehitman」とか「#GTH_memori」とハッシュタグをつけて写真や感想を書いてください。ライブを観てみたいなと思った人は明後日タワーレコード新宿、そして来年2月3月と東名阪ツアー含むステージが待ち構えています。今日から僕だけの『memori』だったものがみなさんの『memori』になることがとても幸せで、ワクワクしています。いよいよ各曲解説は大詰め。

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<GOMES THE HITMAN『memori』各曲解説>

M-1:metro vox prelude
オープニングトラック「metro vox prelude」はメンバーとスタッフ以外まだ誰も聴いたことがない曲です。「metro」とはここでは地下鉄のことではなく、ギリシャ語「metron(=測る)」から引いてきた言葉。ちなみにメトロノームの名称は「metron(=測る)」と「nomos(=制限する)」に由来します。「vox」はラテン語で「声」。僕は中学生のときにこのラテン語をU2のボノが自らを「「ボノ・ヴォックス・オブ・オコンネル・ストリート(Bono Vox of O'Connell Street)」と名乗っていたエピソードをきっかけに知りました(Bono Voxは良い声の意味)。クリスマスイブの真夜中に初めてみなさんが耳にするであろう「metro vox prelude」は『memori』というアルバムの、文字通り「序章」。

M-2:baby driver
2017年の秋に初めてインドネシアのバリ島を旅した。自分が南の島でぼんやりプールに浮いていることが信じられなかったけれど、とにかく忙しく働いてくたびれた僕には、ただただ休養するためのバカンスが必要だったのだ。小さなギターを持っていったので気が向いたら鼻歌を歌った(夜は暗くなったら寝てたのでだいたいお昼に)。エヴァンさんという現地の男性がドライバーとなって僕をいろんなところへ連れていってくれたが、英語の通じない彼とのドライブにドキドキひやひやしてばかりの状況が可笑しくて、それが「baby driver」になった。バリ滞在中に録ったボイスメモ(baby driver voice-memo)があって、それはAメロからBメロまでだいたい完成している。帰国した後あっという間に簡単に全体像ができあがった曲だった。直感的に「わあ、これはすごく、なんというか、GOMES THE HITMANだ」と思って、デモテープも作らずにメンバーに聞かせて、すぐライブで演奏した。直感は間違ってなかった。

M-3:毎日のポートフォリオ
記憶が正しければ「毎日のポートフォリオ」は2009年、あるいはもっと昔に書いた曲だ。WILCOの『BEING THERE』や『SUMMERTEETH』、彼らがビリー・ブラッグとやったレコードが好きで、そんな感じの曲を想定して作った。だから当時一人で作ったデモにはバンジョーとホーンセクションが入っていた。2010年頃よく弾き語りで演奏していたのだけど、ここ数年また僕のなかで曲が生き生きと蘇ってきて、バンドで演奏してみたくなった曲。こういう8ビートの歌はGOMES THE HITMANには意外と少ないから、ライブで演奏するのも新鮮で楽しい。ポートフォリオとは書類をファイルするケースのこと。僕らは毎日、見て、聞いて、感じて、思ったいろいろな物事を心のフォルダにパシャっと保存しながら生きていて、ときどき振り返るし、また歩き出す。暮らしのアンセム。

M-4:魔法があれば
「魔法があれば」もかなり古い曲で、2010年頃にはすでに弾き語りのライブで演奏していた。とにかく歌詞が思い通りにうまく書けていて、曲調もポップだったからずっとレコーディングしたかったのだけど、なぜか僕自身が頑なに「これはGOMES THE HITMANの曲だ」と思い込んでいたためソロ作には収録しなかった。今回のレコーディングで共同プロデューサーとしてPLECTRUM高田タイスケくんに加わってもらったのは、それこそ“ギターポップの魔法”をかけてほしかったから。「そばにいるだけで声なき声で/通じあえる魔法があれば」というのは「たとえば心が目に映る答えならば」を言い換えたフレーズであり、僕の中でこの曲は「手と手、影と影」から繋がっている。

M-5:夢の終わりまで
『memori』に収録されたなかでもっとも古い曲。2004年に書いた曲だからもう15年も昔。若いロックバンドへの楽曲提供を依頼されたプロジェクトのなかで「夢の終わりまで」の原型ができたのだけど「これは自分で歌うべき曲」と感じて、もう1曲別の曲を書きなおした(それは人気アニメのオープニングソングになった)。『ripple』リリース時のツアーでもセットリストに組み込まれていたから、僕のなかには次のアルバムの核となる曲と考えていたはずで、それでも完成形が見えないまま月日が進む。今年初夏に行われた、高田タイスケのディレクションによるセッションではドリーミーで洗練されたポップスに昇華されたが(先行シングル『baby driver e.p.』収録)、アルバム制作過程の土壇場で2004年デモに極めて近い形でメンバー4人だけで再録音、アルバムにはそのバージョンが収録される。30歳だった自分自身の初期衝動を信じてみたかったのだ。

M-6:小さなハートブレイク
去年書き下ろした新しい曲。具体的には2014年に旅立った愛猫ポチへ手紙を書くような想いを込めて書き始めた歌がどんどん普遍的なものに変容していくのが面白かった。弾き語りのデモをベースの須藤さんに渡し「オーバープロデュースっていうくらいの色付けをしてくれ」と頼んだのだけれど、完成した歌はとてもシンプルなものになった。昨年末に父を亡くした後、自分で書いたフレーズの行間に思いも寄らない意味がいくつも付加されて驚かされる。誰かにもう会えなくなったときに僕はいつも「答え合わせしたいよ、いつか」と思うのだ。この曲をバラードやエレジーにしなかったリズムセクション、どこからともなく吹く風みたいなアコーディオンが自由な魂のように踊っている。

M-7:memoria
2006年頃に作った古い歌で、ライブでも何度も演奏してきた。『ripple』(2005年)リリース後、僕のなかでは「次のアルバムは『memoria』が核となるアルバムだ」という想いがあった。「memoria」というタイトルはNIRVANA「Come As You Are」の「as an old memoria(古い記憶のように)」というリフレインからの引用。札幌、東京、名古屋、大阪、兵庫のライブ会場で採集されたコーラスを湛えている。先行シングル収録バージョンとはミックス違いで、最後の最後に追加ダビングを行ったためアルバムのなかで最後に完成した曲。『memori』をアナログ盤にするならばB面の1曲目になる。僕はこの曲のアウトロでいつも泣きそうになるのだ。個人的本作のハイライト。

M-8:houston
2005年作『ripple』に「サテライト」という曲があって、それは「僕はといえば君という存在を中心にしてぐるぐる回る衛星にすぎない」と白旗を掲げる歌なのだけど、その続編を書きたいと思った。ヒューストンは米テキサス州にある、Space Cityとも呼ばれる町。NASAのジョンソン宇宙センターがあり、宇宙を漂う船はここからの指示を待つ。バンド活動休止中の2010年に生まれた曲が『memori』のなかに刻まれて感慨深い。この疾走感あふれるメロディをPLECTRUM高田タイスケがさらにスペーシーに演出してくれた。ライブで演奏するのがとても楽しいスーパーギターポップ。

M-9:ホウセンカ
2006年に書かかれた「ホウセンカ」は間違いなく、当時想定された“『ripple』に続くアルバム”を構成する重要曲だったはずだ。ライブでも何度も演奏され、僕はひとりになっても歌い続けた。物語のトーンは重く暗いのに、それでもどこからか一筋の光が刺すような感覚があって救われる。ソロライブ盤『DOCUMENT』に弾き語りバージョンが収められたが、ようやく合奏できて嬉しい。アッキー(藤田顕)がギターを弾いてくれた。堀越のピアノは加古川チャッツワースで録音したものだ。時と距離を越えて響く。

M-10:night and day *NEW
バンドが本格的に冬眠状態に入った2007年春に作られた曲。おそらく当時取り組んでいた楽曲提供コンペのために書いたメロディだと思うけれど(コンペには結局出さないでしまってあった)、僕は昔も今も軽快なメロディによりどころのない気持ちを乗せて歌うのが好きなのだなと再確認する。今年の春になって歌詞を微調整して、メンバーに初めて当時のデモを聴かせたからGOMES THE HITMANとしては「新しい曲」という感覚があって、本作収録曲のなかで一番みんなが演奏していて楽しい曲かもしれない。「day after day」とか「carolina」なんかの系譜、ということになるだろうか。とてもGOMES THE HITMANらしいトラックになった。

M-11:悲しみのかけら *NEW
2006年に書かれた曲で、バンドが活動休止する直前のステージで数度演奏されたことがある。本作中もっとも“山田稔明ソロ”的な印象の強い曲だったのが、4人でレコーディングして、全員の声を重ねたときにきわめて“GOMES THE HITMAN”のサウンドになったのが驚きだった。この曲を録音するときのキーワードが「The Band」だったのはできすぎた話か。最後のリフレインでいつも泣きそうになる。書かれてから15年近く経った曲を演奏するときにその時差を感じることが一度もなかったのが不思議。“そっと触った右胸の傷”というのは実際僕が30歳のときにできた術痕のことだけど、今年はもうひとつ傷が増えた。こんなふうに目盛りみたいなものを刻みながら生きていくのだろうか、と思う。  
Posted by monolog at 11:04Comments(1)

2019年12月23日

GOMES THE HITMAN『memori』各曲解説「houston」&「ホウセンカ」

今日はお昼からタワーレコード新宿インストアのためのリハーサルでした。発売目前、各曲解説を続けます。

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M-1:metro vox prelude
オープニングトラック「metro vox prelude」はメンバーとスタッフ以外まだ誰も聴いたことがない曲です。「metro」とはここでは地下鉄のことではなく、ギリシャ語「metron(=測る)」から引いてきた言葉。ちなみにメトロノームの名称は「metron(=測る)」と「nomos(=制限する)」に由来します。「vox」はラテン語で「声」。僕は中学生のときにこのラテン語をU2のボノが自らを「「ボノ・ヴォックス・オブ・オコンネル・ストリート(Bono Vox of O'Connell Street)」と名乗っていたエピソードをきっかけに知りました(Bono Voxは良い声の意味)。クリスマスイブの真夜中に初めてみなさんが耳にするであろう「metro vox prelude」は『memori』というアルバムの、文字通り「序章」。

M-2:baby driver
2017年の秋に初めてインドネシアのバリ島を旅した。自分が南の島でぼんやりプールに浮いていることが信じられなかったけれど、とにかく忙しく働いてくたびれた僕には、ただただ休養するためのバカンスが必要だったのだ。小さなギターを持っていったので気が向いたら鼻歌を歌った(夜は暗くなったら寝てたのでだいたいお昼に)。エヴァンさんという現地の男性がドライバーとなって僕をいろんなところへ連れていってくれたが、英語の通じない彼とのドライブにドキドキひやひやしてばかりの状況が可笑しくて、それが「baby driver」になった。バリ滞在中に録ったボイスメモ(baby driver voice-memo)があって、それはAメロからBメロまでだいたい完成している。帰国した後あっという間に簡単に全体像ができあがった曲だった。直感的に「わあ、これはすごく、なんというか、GOMES THE HITMANだ」と思って、デモテープも作らずにメンバーに聞かせて、すぐライブで演奏した。直感は間違ってなかった。

M-3:毎日のポートフォリオ
記憶が正しければ「毎日のポートフォリオ」は2009年、あるいはもっと昔に書いた曲だ。WILCOの『BEING THERE』や『SUMMERTEETH』、彼らがビリー・ブラッグとやったレコードが好きで、そんな感じの曲を想定して作った。だから当時一人で作ったデモにはバンジョーとホーンセクションが入っていた。2010年頃よく弾き語りで演奏していたのだけど、ここ数年また僕のなかで曲が生き生きと蘇ってきて、バンドで演奏してみたくなった曲。こういう8ビートの歌はGOMES THE HITMANには意外と少ないから、ライブで演奏するのも新鮮で楽しい。ポートフォリオとは書類をファイルするケースのこと。僕らは毎日、見て、聞いて、感じて、思ったいろいろな物事を心のフォルダにパシャっと保存しながら生きていて、ときどき振り返るし、また歩き出す。暮らしのアンセム。

M-4:魔法があれば
「魔法があれば」もかなり古い曲で、2010年頃にはすでに弾き語りのライブで演奏していた。とにかく歌詞が思い通りにうまく書けていて、曲調もポップだったからずっとレコーディングしたかったのだけど、なぜか僕自身が頑なに「これはGOMES THE HITMANの曲だ」と思い込んでいたためソロ作には収録しなかった。今回のレコーディングで共同プロデューサーとしてPLECTRUM高田タイスケくんに加わってもらったのは、それこそ“ギターポップの魔法”をかけてほしかったから。「そばにいるだけで声なき声で/通じあえる魔法があれば」というのは「たとえば心が目に映る答えならば」を言い換えたフレーズであり、僕の中でこの曲は「手と手、影と影」から繋がっている。

M-5:夢の終わりまで
『memori』に収録されたなかでもっとも古い曲。2004年に書いた曲だからもう15年も昔。若いロックバンドへの楽曲提供を依頼されたプロジェクトのなかで「夢の終わりまで」の原型ができたのだけど「これは自分で歌うべき曲」と感じて、もう1曲別の曲を書きなおした(それは人気アニメのオープニングソングになった)。『ripple』リリース時のツアーでもセットリストに組み込まれていたから、僕のなかには次のアルバムの核となる曲と考えていたはずで、それでも完成形が見えないまま月日が進む。今年初夏に行われた、高田タイスケのディレクションによるセッションではドリーミーで洗練されたポップスに昇華されたが(先行シングル『baby driver e.p.』収録)、アルバム制作過程の土壇場で2004年デモに極めて近い形でメンバー4人だけで再録音、アルバムにはそのバージョンが収録される。30歳だった自分自身の初期衝動を信じてみたかったのだ。

M-6:小さなハートブレイク
去年書き下ろした新しい曲。具体的には2014年に旅立った愛猫ポチへ手紙を書くような想いを込めて書き始めた歌がどんどん普遍的なものに変容していくのが面白かった。弾き語りのデモをベースの須藤さんに渡し「オーバープロデュースっていうくらいの色付けをしてくれ」と頼んだのだけれど、完成した歌はとてもシンプルなものになった。昨年末に父を亡くした後、自分で書いたフレーズの行間に思いも寄らない意味がいくつも付加されて驚かされる。誰かにもう会えなくなったときに僕はいつも「答え合わせしたいよ、いつか」と思うのだ。この曲をバラードやエレジーにしなかったリズムセクション、どこからともなく吹く風みたいなアコーディオンが自由な魂のように踊っている。

M-7:memoria
2006年頃に作った古い歌で、ライブでも何度も演奏してきた。『ripple』(2005年)リリース後、僕のなかでは「次のアルバムは『memoria』が核となるアルバムだ」という想いがあった。「memoria」というタイトルはNIRVANA「Come As You Are」の「as an old memoria(古い記憶のように)」というリフレインからの引用。札幌、東京、名古屋、大阪、兵庫のライブ会場で採集されたコーラスを湛えている。先行シングル収録バージョンとはミックス違いで、最後の最後に追加ダビングを行ったためアルバムのなかで最後に完成した曲。『memori』をアナログ盤にするならばB面の1曲目になる。僕はこの曲のアウトロでいつも泣きそうになるのだ。個人的本作のハイライト。

M-8:houston *NEW
2005年作『ripple』に「サテライト」という曲があって、それは「僕はといえば君という存在を中心にしてぐるぐる回る衛星にすぎない」と白旗を掲げる歌なのだけど、その続編を書きたいと思った。ヒューストンは米テキサス州にある、Space Cityとも呼ばれる町。NASAのジョンソン宇宙センターがあり、宇宙を漂う船はここからの指示を待つ。バンド活動休止中の2010年に生まれた曲が『memori』のなかに刻まれて感慨深い。この疾走感あふれるメロディをPLECTRUM高田タイスケがさらにスペーシーに演出してくれた。ライブで演奏するのがとても楽しいスーパーギターポップ。

M-9:ホウセンカ *NEW
2006年に書かかれた「ホウセンカ」は間違いなく、当時想定された“『ripple』に続くアルバム”を構成する重要曲だったはずだ。ライブでも何度も演奏され、僕はひとりになっても歌い続けた。物語のトーンは重く暗いのに、それでもどこからか一筋の光が刺すような感覚があって救われる。ソロライブ盤『DOCUMENT』に弾き語りバージョンが収められたが、ようやく合奏できて嬉しい。アッキー(藤田顕)がギターを弾いてくれた。堀越のピアノは加古川チャッツワースで録音したものだ。時と距離を越えて響く。  
Posted by monolog at 21:59Comments(0)

GOMES THE HITMAN『memori』各曲解説「小さなハートブレイク」&「memoria」

GOMES THE HITMAN『memori』リリース日まであと2日。明日は店着日、いわゆるフラゲ日であり、日付が変わる24時にはサブスクリプションサービスでの配信がスタート。僕の心の耳には「ファイナルカウントダウン」のファンファーレがどこからか聞こえてきます。『memori』のマスタリング作業が終わってから1ヶ月、ずっと自分自身の作品を、大きな音、小さな音、カーステレオ、MacBookのスピーカー、ヘッドホンといろんなシチュエーションで聴き続けて、2010年代の最後にこの作品を世に出せることを幸せに思っています。14年9ヶ月ぶりという言葉はとても重く響くけど、そのタイムラグを軽々と超えていく力がこのレコードにはある、と確信している師走です。「小さなハートブレイク」と「memoria」はどちらも会えなくなった誰かを強く思う歌です。この2曲でアルバムは折り返しへ。


M-1:metro vox prelude
オープニングトラック「metro vox prelude」はメンバーとスタッフ以外まだ誰も聴いたことがない曲です。「metro」とはここでは地下鉄のことではなく、ギリシャ語「metron(=測る)」から引いてきた言葉。ちなみにメトロノームの名称は「metron(=測る)」と「nomos(=制限する)」に由来します。「vox」はラテン語で「声」。僕は中学生のときにこのラテン語をU2のボノが自らを「「ボノ・ヴォックス・オブ・オコンネル・ストリート(Bono Vox of O'Connell Street)」と名乗っていたエピソードをきっかけに知りました(Bono Voxは良い声の意味)。クリスマスイブの真夜中に初めてみなさんが耳にするであろう「metro vox prelude」は『memori』というアルバムの、文字通り「序章」。

M-2:baby driver
2017年の秋に初めてインドネシアのバリ島を旅した。自分が南の島でぼんやりプールに浮いていることが信じられなかったけれど、とにかく忙しく働いてくたびれた僕には、ただただ休養するためのバカンスが必要だったのだ。小さなギターを持っていったので気が向いたら鼻歌を歌った(夜は暗くなったら寝てたのでだいたいお昼に)。エヴァンさんという現地の男性がドライバーとなって僕をいろんなところへ連れていってくれたが、英語の通じない彼とのドライブにドキドキひやひやしてばかりの状況が可笑しくて、それが「baby driver」になった。バリ滞在中に録ったボイスメモ(baby driver voice-memo)があって、それはAメロからBメロまでだいたい完成している。帰国した後あっという間に簡単に全体像ができあがった曲だった。直感的に「わあ、これはすごく、なんというか、GOMES THE HITMANだ」と思って、デモテープも作らずにメンバーに聞かせて、すぐライブで演奏した。直感は間違ってなかった。

M-3:毎日のポートフォリオ
記憶が正しければ「毎日のポートフォリオ」は2009年、あるいはもっと昔に書いた曲だ。WILCOの『BEING THERE』や『SUMMERTEETH』、彼らがビリー・ブラッグとやったレコードが好きで、そんな感じの曲を想定して作った。だから当時一人で作ったデモにはバンジョーとホーンセクションが入っていた。2010年頃よく弾き語りで演奏していたのだけど、ここ数年また僕のなかで曲が生き生きと蘇ってきて、バンドで演奏してみたくなった曲。こういう8ビートの歌はGOMES THE HITMANには意外と少ないから、ライブで演奏するのも新鮮で楽しい。ポートフォリオとは書類をファイルするケースのこと。僕らは毎日、見て、聞いて、感じて、思ったいろいろな物事を心のフォルダにパシャっと保存しながら生きていて、ときどき振り返るし、また歩き出す。暮らしのアンセム。

M-4:魔法があれば
「魔法があれば」もかなり古い曲で、2010年頃にはすでに弾き語りのライブで演奏していた。とにかく歌詞が思い通りにうまく書けていて、曲調もポップだったからずっとレコーディングしたかったのだけど、なぜか僕自身が頑なに「これはGOMES THE HITMANの曲だ」と思い込んでいたためソロ作には収録しなかった。今回のレコーディングで共同プロデューサーとしてPLECTRUM高田タイスケくんに加わってもらったのは、それこそ“ギターポップの魔法”をかけてほしかったから。「そばにいるだけで声なき声で/通じあえる魔法があれば」というのは「たとえば心が目に映る答えならば」を言い換えたフレーズであり、僕の中でこの曲は「手と手、影と影」から繋がっている。

M-5:夢の終わりまで
『memori』に収録されたなかでもっとも古い曲。2004年に書いた曲だからもう15年も昔。若いロックバンドへの楽曲提供を依頼されたプロジェクトのなかで「夢の終わりまで」の原型ができたのだけど「これは自分で歌うべき曲」と感じて、もう1曲別の曲を書きなおした(それは人気アニメのオープニングソングになった)。『ripple』リリース時のツアーでもセットリストに組み込まれていたから、僕のなかには次のアルバムの核となる曲と考えていたはずで、それでも完成形が見えないまま月日が進む。今年初夏に行われた、高田タイスケのディレクションによるセッションではドリーミーで洗練されたポップスに昇華されたが(先行シングル『baby driver e.p.』収録)、アルバム制作過程の土壇場で2004年デモに極めて近い形でメンバー4人だけで再録音、アルバムにはそのバージョンが収録される。30歳だった自分自身の初期衝動を信じてみたかったのだ。

M-6:小さなハートブレイク *NEW
去年書き下ろした新しい曲。具体的には2014年に旅立った愛猫ポチへ手紙を書くような想いを込めて書き始めた歌がどんどん普遍的なものに変容していくのが面白かった。弾き語りのデモをベースの須藤さんに渡し「オーバープロデュースっていうくらいの色付けをしてくれ」と頼んだのだけれど、完成した歌はとてもシンプルなものになった。昨年末に父を亡くした後、自分で書いたフレーズの行間に思いも寄らない意味がいくつも付加されて驚かされる。誰かにもう会えなくなったときに僕はいつも「答え合わせしたいよ、いつか」と思うのだ。この曲をバラードやエレジーにしなかったリズムセクション、どこからともなく吹く風みたいなアコーディオンが自由な魂のように踊っている。

M-7:memoria *NEW
2006年頃に作った古い歌で、ライブでも何度も演奏してきた。『ripple』(2005年)リリース後、僕のなかでは「次のアルバムは『memoria』が核となるアルバムだ」という想いがあった。「memoria」というタイトルはNIRVANA「Come As You Are」の「as an old memoria(古い記憶のように)」というリフレインからの引用。札幌、東京、名古屋、大阪、兵庫のライブ会場で採集されたコーラスを湛えている。先行シングル収録バージョンとはミックス違いで、最後の最後に追加ダビングを行ったためアルバムのなかで最後に完成した曲。『memori』をアナログ盤にするならばB面の1曲目になる。僕はこの曲のアウトロでいつも泣きそうになるのだ。個人的本作のハイライト。  
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2019年12月22日

GOMES THE HITMAN14年ぶりのタワーレコードでのインストアライブが26日に

2019年もいよいよカウントダウン。GOMES THE HITMAN14年9ヶ月ぶりとなる新作『memori』リリースが目前となりました。クリスマスイブ24日がCD店着日(いわゆるフラゲ日)、その真夜中にはサブスク配信スタート、25日が発売。そして26日はタワーレコード新宿店でのインストアイベントとなります。21時スタートなので、お仕事や忘年会終わった後に立ち寄っていただけたら。今年1年の最大のねぎらいをしますので。

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GOMES THE HITMAN ニューアルバム『memori』発売記念ミニライブ&サイン会

場所: タワーレコード 新宿店 7Fイベントスペース
日時: 2019年12月26日(木)21:00〜
※観覧フリー

■サイン会参加方法
※ご予約者優先で、12月24日(火)の商品入荷時より、対象店舗にて
対象商品をご購入いただいたお客様に先着で「サイン会参加券」をお渡し致します。
※対象商品のご予約は店頭、お電話、及びタワーレコードホームページの店舗予約サービスでも承っております。店舗予約サービスの受け取り店舗はイベント対象店舗のみとなります。タワーレコードオンライン予約によるご自宅への配送とは異なりますので、ご注意ください。
 店舗予約サービス詳細⇒(https://tower.jp/store/torioki)

※イベントスペースへの入場はフリーとさせていただきます。
※「サイン会参加券」をお持ちの方は、ミニライブ終了後のサイン会にご参加いただけます。
※サインはご購入いただいた商品のブックレットにサインいたします。お客様のお名前(ひらがなもしくはローマ字のみ)も入れさせていただきますので、予めこちらで用意するメモ用紙にお客様のお名前をお書きください。尚、お名前以外のメッセージ等のご指定はご遠慮ください。
※「サイン会参加券」はご購入枚数分差し上げます。当日、2枚以上お持ちの方は、並びなおさず同時に出していただきますようお願いいたします。尚、1枚目はブックレットにサインいたしますが、2枚目以降はご希望によりご持参いただいた私物にサインすることも可能です。その場合、黒/金/銀のマジックペンを用意いたしますが、サインできにくい素材もしくはスタッフが不適切と判断したものをお持ちいただいた場合は、こちらで用意する色紙へのサインとなります旨、予めご了承をお願いします。

■サイン会参加券配布対象店舗
・タワーレコード 新宿店

■対象商品
 発売日:2019年12月25日
 タイトル:『memori』
 品番: UICZ-4467
 価格: 税込 3,300円

■注意事項
※上記概要(日時、場所、参加方法など)は、事情により変更となることもございます。その場合、HP及びツイートにてお知らせいたします。
※会場の定員に達し次第、イベントスペースへのご入場を締め切らせていただきます。
※「サイン会参加券」は当日、当会場のみ有効です。イベント終了後は無効となります。
※「サイン会参加券」は数に限りがあります。無くなり次第、配布終了となります。
※小学生以上のお子様がサイン会に参加される場合はお一人様につき1枚以上の「サイン会参加券」が必要となります。
※「サイン会参加券」は、いかなる理由においても再発行は致しません。必ずCD購入の際にご確認いただくとともに、紛失にもご注意ください。
※サイン会は並び列が途切れた時点で終了となります。スタッフの案内に従って、お早めのご参加をお願いいたします。終了後は「サイン会参加券」をお持ちでも特典は受けられません。
※イベント対象商品をお求め頂いた際、払い戻しは一切行いません。なお、不良品の場合は良品と交換いたします。
※お時間のかかる記名もしくはスタッフが不適切と判断した私物へのサインはお断りする場合がございます。
※イベント実施中の撮影・録音・録画は一切禁止とさせて頂きます。
※会場周辺での徹夜等の行為は、固くお断りいたします。
※本イベントの安全な運営の為、主催者側がイベントに参加するにふさわしくないと判断した場合、特定のお客様にご参加をお断りする場合がございます。
※各種特典券のコピー・偽造・譲渡・転売は固く禁止します。それらの行為が発覚した場合は無効とし、ご退場いただくことがございます。
※イベント中はスタッフがお客様の肩や腕などに触れて誘導する場合がございます。この事をご了承いただけるお客様のみイベントへご参加ください。
※イベント会場内外で発生した事故・盗難等には主催者・会場・出演者は一切責任を負いません。貴重品は各自で管理をお願いいたします。
※安全面・防犯面・警備強化の為、特典会にご参加の際は手荷物置き場を設置させて頂く場合がございます。手荷物は所定の場所に預けて頂きご参加頂きます様お願いします。
※当日会場では、スタッフからの指示にご理解とご協力をよろしくお願い致します。当日スタッフの指示に従って頂けない場合は、イベントの中止もしくはご退場を頂く場合がございます。
※酒類の持ち込み、飲酒後・酒気帯びでの特典会参加は禁止です。
※当日の交通費・宿泊費等はお客様負担となります。
※会場の設備故障や天災、交通ストライキなど、止むを得ない事情により急遽イベント内容が変更、または中止となる場合がございます。
※イベント中止・延期の場合、旅費などの補償はできません。

以上、予めご了承ください。
■お問い合せ
ユニバーサル ミュージック カスタマーサービス・センター
TEL:0570-044-088(祝祭日を除く、平日10:00-18:00)

メールのお問い合わせは、弊社ホームページ
https://www.universal-music.co.jp/faq/ へアクセス頂き、
お問い合わせフォームのボタンを押してお問い合わせください。
弊社カスタマーサービス・センターよりメールにて回答いたします。  
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2019年12月21日

GOMES THE HITMAN『memori』各曲解説「夢の終わりまで」

昨日はお昼にJFN系「simple styleーオヒルノオト」に生出演、「baby driver」の弾き語りもありました。TOKYO FMでは「ブックエンドのテーマ」が流れて、今朝早い大阪FM802の「SATURDAY AMUSIC ISLAND」ではコメントと「魔法があれば」がオンエアされました。アルバム発売が近づき、WEB記事の校正確認があったり、いよいよザワザワしてきた感覚があります。10月に発売した先行シングル「baby driver e.p.」にはPLECTRUM高田タイスケくんとセッションした「夢の終わりまで」が収録されていますが、アルバム本編には異なるバージョンで登場します。今日の「各曲解説」はその「夢の終わりまで」です。

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<GOMES THE HITMAN『memori』各曲解説>

M-1:metro vox prelude
オープニングトラック「metro vox prelude」はメンバーとスタッフ以外まだ誰も聴いたことがない曲です。「metro」とはここでは地下鉄のことではなく、ギリシャ語「metron(=測る)」から引いてきた言葉。ちなみにメトロノームの名称は「metron(=測る)」と「nomos(=制限する)」に由来します。「vox」はラテン語で「声」。僕は中学生のときにこのラテン語をU2のボノが自らを「「ボノ・ヴォックス・オブ・オコンネル・ストリート(Bono Vox of O'Connell Street)」と名乗っていたエピソードをきっかけに知りました(Bono Voxは良い声の意味)。クリスマスイブの真夜中に初めてみなさんが耳にするであろう「metro vox prelude」は『memori』というアルバムの、文字通り「序章」。

M-2:baby driver
2017年の秋に初めてインドネシアのバリ島を旅した。自分が南の島でぼんやりプールに浮いていることが信じられなかったけれど、とにかく忙しく働いてくたびれた僕には、ただただ休養するためのバカンスが必要だったのだ。小さなギターを持っていったので気が向いたら鼻歌を歌った(夜は暗くなったら寝てたのでだいたいお昼に)。エヴァンさんという現地の男性がドライバーとなって僕をいろんなところへ連れていってくれたが、英語の通じない彼とのドライブにドキドキひやひやしてばかりの状況が可笑しくて、それが「baby driver」になった。バリ滞在中に録ったボイスメモ(baby driver voice-memo)があって、それはAメロからBメロまでだいたい完成している。帰国した後あっという間に簡単に全体像ができあがった曲だった。直感的に「わあ、これはすごく、なんというか、GOMES THE HITMANだ」と思って、デモテープも作らずにメンバーに聞かせて、すぐライブで演奏した。直感は間違ってなかった。

M-3:毎日のポートフォリオ
記憶が正しければ「毎日のポートフォリオ」は2009年、あるいはもっと昔に書いた曲だ。WILCOの『BEING THERE』や『SUMMERTEETH』、彼らがビリー・ブラッグとやったレコードが好きで、そんな感じの曲を想定して作った。だから当時一人で作ったデモにはバンジョーとホーンセクションが入っていた。2010年頃よく弾き語りで演奏していたのだけど、ここ数年また僕のなかで曲が生き生きと蘇ってきて、バンドで演奏してみたくなった曲。こういう8ビートの歌はGOMES THE HITMANには意外と少ないから、ライブで演奏するのも新鮮で楽しい。ポートフォリオとは書類をファイルするケースのこと。僕らは毎日、見て、聞いて、感じて、思ったいろいろな物事を心のフォルダにパシャっと保存しながら生きていて、ときどき振り返るし、また歩き出す。暮らしのアンセム。

M-4:魔法があれば
「魔法があれば」もかなり古い曲で、2010年頃にはすでに弾き語りのライブで演奏していた。とにかく歌詞が思い通りにうまく書けていて、曲調もポップだったからずっとレコーディングしたかったのだけど、なぜか僕自身が頑なに「これはGOMES THE HITMANの曲だ」と思い込んでいたためソロ作には収録しなかった。今回のレコーディングで共同プロデューサーとしてPLECTRUM高田タイスケくんに加わってもらったのは、それこそ“ギターポップの魔法”をかけてほしかったから。「そばにいるだけで声なき声で/通じあえる魔法があれば」というのは「たとえば心が目に映る答えならば」を言い換えたフレーズであり、僕の中でこの曲は「手と手、影と影」から繋がっている。

M-5:夢の終わりまで *NEW
『memori』に収録されたなかでもっとも古い曲。2004年に書いた曲だからもう15年も昔。若いロックバンドへの楽曲提供を依頼されたプロジェクトのなかで「夢の終わりまで」の原型ができたのだけど「これは自分で歌うべき曲」と感じて、もう1曲別の曲を書きなおした(それは人気アニメのオープニングソングになった)。『ripple』リリース時のツアーでもセットリストに組み込まれていたから、僕のなかには次のアルバムの核となる曲と考えていたはずで、それでも完成形が見えないまま月日が進む。今年初夏に行われた、高田タイスケのディレクションによるセッションではドリーミーで洗練されたポップスに昇華されたが(先行シングル『baby driver e.p.』収録)、アルバム制作過程の土壇場で2004年デモに極めて近い形でメンバー4人だけで再録音、アルバムにはそのバージョンが収録される。30歳だった自分自身の初期衝動を信じてみたかったのだ。  
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2019年12月20日

本日お昼 JFN系「simple styleーオヒルノオト」生出演します!

GOMES THE HITMAN14年9ヶ月ぶりとなる新作『memori』発売まであと5日となりました。アルバムからたくさんラジオでかけていただいていて本当に嬉しい。「baby driver」はもちろん、「ブックエンドのテーマ」「魔法があれば」あたりを選んでいただくことが多いみたい。今日はお昼からJFN系「simple styleーオヒルノオト」に生出演、何度もお世話になっている番組にGOMES THE HITMAN新譜とともに伺えることが幸せ。radiko、そして最近知ったのは、JFN PARKというアプリがあって、これで簡単にJFN系のラジオ局オンエアにアクセスできるようです。明日は大阪FM802にて旧知の仁井さんの「SATURDAY AMUSIC ISLAND」でコメントが。週明けCD発売日となる24日はbay fmのサトミツさんの「ON8+1」に生出演します。
radio


<ラジオ出演情報>

12月20日(金)JFN系「simple style-オヒルノオト-」 12時台 (山田稔明 生出演)
12月21日(土)FM802「Saturday Amusic Islands Morning Edition」 7:00-12:00 (山田稔明コメント出演)
12月24日(火)bay fm「佐藤満春のON8+1」21:00-(山田稔明生出演)
12月25日(水)JFN系「Memories & Discoveries」 4:00-5:30 (山田稔明プレイリスト選曲&コメント出演)
1月4日(土)むさしのFM「Saturday Music Flow」 14時台 (山田稔明 生出演)
1月4日(土)FM PORT「「PORT Tasting Music」23:00-(山田稔明出演)
1月16日(木)FMまつもと「Hickory Sound Excursion」19:30-(コメント出演)
1月18日(土)FM PORT「WEEKEND COLOR」15時台(山田稔明生出演)
  
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2019年12月19日

サトミツ&ザ・トイレッツのクリスマスライブ

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僕が参加している課外活動バンド、サトミツ&ザ・トイレッツはたまにクローズドなパーティーで演奏することがあるのですが、今日はそういう親密な空間でのステージでした。いわゆるパーティーバンド、これをうまく、いい感じに演じるのは結構難しいのですが、サトミツさんのふんわりしてMCも相まって、毎回いつも楽しい新しい経験になるのです。同じタイミングでCDがリリースになるキンモクセイのふたりも忙しそうで、みんな年末感たっぷりくたびれてたけど、このバンドでバカバカしい歌を演奏し終わると、なぜか少し元気になるから不思議です。

土曜日はパルテノン多摩でクリスマスライブ。去年以上にたくさんのお客さんが集まってくれるそうで、とても楽しみ。山田稔明カレンダーのお披露目になるかも。


2019年12月21日(土)パルテノン多摩 特別展示室(2F)
パルテノン多摩に光のツリーを灯そう! Vol.4
サトミツ&ザ・トイレッツ クリスマス スペシャルライブ

17:00〜18:00(16時30受付開始)

入場無料/入場申し込みはHP専用フォームから

パルテノン多摩(https://www.parthenon.or.jp/
〒206-0033 東京都多摩市落合2-35
TEL: 042-375-1414  
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2019年12月18日

GOMES THE HITMAN『memori』各曲解説「毎日のポートフォリオ」&「夢の終わりまで」

アルバムのダイジェスト試聴動画が公開になって、関係各所にサンプル盤が届き始めて、静かだけど確かに手応えの波が返ってくる感覚がある。熱い感想をメールでくれる人もいれば、興奮して電話をかけてきて「こことこことここのスタッフに音源をすぐ送りなさい」と嬉しいお節介をしてくれる旧知の方もいらっしゃって、毎日バタバタと忙しい。昨日公開になったダイジェスト試聴動画を作ったのは僕自身だ。サビをぽんぽんとテンポよく繋いでいって52分のアルバムを2分に凝縮したのだけど、あらためてどこを切っても素晴らしいレコードになったな、と打ち震えている。完成して本当によかった。これでまた胸を張ってビッグマウスできるなと嬉しい。今日は「毎日のポートフォリオ」「魔法があれば」について。

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<GOMES THE HITMAN『memori』各曲解説>

M-1:metro vox prelude
オープニングトラック「metro vox prelude」はメンバーとスタッフ以外まだ誰も聴いたことがない曲です。「metro」とはここでは地下鉄のことではなく、ギリシャ語「metron(=測る)」から引いてきた言葉。ちなみにメトロノームの名称は「metron(=測る)」と「nomos(=制限する)」に由来します。「vox」はラテン語で「声」。僕は中学生のときにこのラテン語をU2のボノが自らを「「ボノ・ヴォックス・オブ・オコンネル・ストリート(Bono Vox of O'Connell Street)」と名乗っていたエピソードをきっかけに知りました(Bono Voxは良い声の意味)。クリスマスイブの真夜中に初めてみなさんが耳にするであろう「metro vox prelude」は『memori』というアルバムの、文字通り「序章」。

M-2:baby driver
2017年の秋に初めてインドネシアのバリ島を旅した。自分が南の島でぼんやりプールに浮いていることが信じられなかったけれど、とにかく忙しく働いてくたびれた僕には、ただただ休養するためのバカンスが必要だったのだ。小さなギターを持っていったので気が向いたら鼻歌を歌った(夜は暗くなったら寝てたのでだいたいお昼に)。エヴァンさんという現地の男性がドライバーとなって僕をいろんなところへ連れていってくれたが、英語の通じない彼とのドライブにドキドキひやひやしてばかりの状況が可笑しくて、それが「baby driver」になった。バリ滞在中に録ったボイスメモ(baby driver voice-memo)があって、それはAメロからBメロまでだいたい完成している。帰国した後あっという間に簡単に全体像ができあがった曲だった。直感的に「わあ、これはすごく、なんというか、GOMES THE HITMANだ」と思って、デモテープも作らずにメンバーに聞かせて、すぐライブで演奏した。直感は間違ってなかった。

M-3:毎日のポートフォリオ *NEW
記憶が正しければ「毎日のポートフォリオ」は2009年、あるいはもっと昔に書いた曲だ。WILCOの『BEING THERE』や『SUMMERTEETH』、彼らがビリー・ブラッグとやったレコードが好きで、そんな感じの曲を想定して作った。だから当時一人で作ったデモにはバンジョーとホーンセクションが入っていた。2010年頃よく弾き語りで演奏していたのだけど、ここ数年また僕のなかで曲が生き生きと蘇ってきて、バンドで演奏してみたくなった曲。こういう8ビートの歌はGOMES THE HITMANには意外と少ないから、ライブで演奏するのも新鮮で楽しい。ポートフォリオとは書類をファイルするケースのこと。僕らは毎日、見て、聞いて、感じて、思ったいろいろな物事を心のフォルダにパシャっと保存しながら生きていて、ときどき振り返るし、また歩き出す。暮らしのアンセム。

M-4:魔法があれば *NEW
「魔法があれば」もかなり古い曲で、2010年頃にはすでに弾き語りのライブで演奏していた。とにかく歌詞が思い通りにうまく書けていて、曲調もポップだったからずっとレコーディングしたかったのだけど、なぜか僕自身が頑なに「これはGOMES THE HITMANの曲だ」と思い込んでいたためソロ作には収録しなかった。今回のレコーディングで共同プロデューサーとしてPLECTRUM高田タイスケくんに加わってもらったのは、それこそ“ギターポップの魔法”をかけてほしかったから。「そばにいるだけで声なき声で/通じあえる魔法があれば」というのは「たとえば心が目に映る答えならば」を言い換えたフレーズであり、僕の中でこの曲は「手と手、影と影」から繋がっている。  
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本日21時より2020年最初の下北沢lete公演受付開始|ライブレコーディングします

2020年最初の下北沢lete公演、ライブレコーディングを行う特別なライブになります。昼夜入れ替え制2公演、今晩21時より受付です。

2020_1_19_day2020_1_19_night

2020年1月19日(日)@ 下北沢 lete
夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽 39

昼公演:14:00開場 15:00開演/夜公演:18:30開場 19:30開演
料金:3850円(ドリンク代別途)
出演:山田稔明(GOMES THE HITMAN)

2020年最初の夜の科学は昼夜の入れ替え制2公演。この日は
ステージの模様を録音する予定です。ぜひご参加ください!
*本日12月18日(水)21時よりオフィシャル通販STOREチケットセクションにて受付
*THANK YOU!SOLD OUT!

下北沢 lete(http://www.l-ete.jp
〒155-0032東京都世田谷区代沢5-33-3
TEL: 03-3795-0275  
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2019年12月17日

GOMES THE HITMAN14年9ヶ月ぶり新作『memori』ダイジェスト試聴ムービー公開


  
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2019年12月16日

GOMES THE HITMAN『memori』各曲解説「baby driver」

こないだの土曜日、突然に荷物が届いて、開けてみたら製品盤のCD『memori』だった。ついこないだ、ぎりぎりのスケジュールで音からアートワークからいろんなものを入稿したばかりだったので、こんなに早く現物ができあがると思わなくてびっくりした。ユニバーサルミュージックの担当ディレクター氏のサプライズだった。やっぱり何年やっててもCDが完成してくるとめちゃめちゃ嬉しい。ニヤニヤしてしまう。リリースが来週に迫ってきて、なんだかソワソワしている。アルバムのアートワークを発表したときに「ジャケット公開をきっかけにして断続的に全曲解説をしていこうと思います」と宣言したことをすっかり忘れていたので、その続きを書きたいと思います。今日は2曲目「baby driver」。

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<GOMES THE HITMAN『memori』各曲解説>

M-1:metro vox prelude
オープニングトラック「metro vox prelude」はメンバーとスタッフ以外まだ誰も聴いたことがない曲です。「metro」とはここでは地下鉄のことではなく、ギリシャ語「metron(=測る)」から引いてきた言葉。ちなみにメトロノームの名称は「metron(=測る)」と「nomos(=制限する)」に由来します。「vox」はラテン語で「声」。僕は中学生のときにこのラテン語をU2のボノが自らを「「ボノ・ヴォックス・オブ・オコンネル・ストリート(Bono Vox of O'Connell Street)」と名乗っていたエピソードをきっかけに知りました(Bono Voxは良い声の意味)。クリスマスイブの真夜中に初めてみなさんが耳にするであろう「metro vox prelude」は『memori』というアルバムの、文字通り「序章」。

M-2:baby driver
2017年の秋に初めてインドネシアのバリ島を旅した。自分が南の島でぼんやりプールに浮いていることが信じられなかったけれど、とにかく忙しく働いてくたびれた僕には、ただただ休養するためのバカンスが必要だったのだ。小さなギターを持っていったので気が向いたら鼻歌を歌った(夜は暗くなったら寝てたのでだいたいお昼に)。エヴァンさんという現地の男性がドライバーとなって僕をいろんなところへ連れていってくれたが、英語の通じない彼とのドライブにドキドキひやひやしてばかりの状況が可笑しくて、それが「baby driver」になった。バリ滞在中に録ったボイスメモ(baby driver voice-memo)があって、それはAメロからBメロまでだいたい完成している。帰国した後あっという間に簡単に全体像ができあがった曲だった。直感的に「わあ、これはすごく、なんというか、GOMES THE HITMANだ」と思って、デモテープも作らずにメンバーに聞かせて、すぐライブで演奏した。直感は間違ってなかった。



*「baby driver」は各サブスクリプションサービスでお聴きいただけます

各曲解説は断続的に続きます。  
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2019年12月15日

年の初めは杉まつり

昨日杉真理さんのコンサートを見させていただきました。杉さんの歌を聴くときいつも僕は20年後にもこんなふうに変わらず歌っていられるだろうか、と背筋が伸びるのです。打ち上げで「シティポップ」について論議を交わせたこともとても楽しい夜でした。2020年の初めは恒例の杉まつりからです。本日よりチケットが発売になっています。出るほうも見るほうも体力のいる耐久戦ですが、とにかくこれがないと始まらないし冬休みもやってこないのです。吉祥寺でお正月3日にお会いしましょう。

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2020年1月3日(金)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ
吉祥寺の杉まつり2020 〜キュウソ、スギヲカム〜

開場 15:00 開演 16:00/前売7000円 当日7500円(1ドリンク代別途)
出 演:杉 真理、伊藤銀次、井上昌己、岩沢幸矢&ファミリー、小野ひとみ、川久保秀一、
鈴木雄大、種ともこ、東郷昌和、十×十SATisFaCtiON、なかの綾、野田幹子、星野みちる、
松尾清憲、村田彼方、山田稔明、渡辺かおる and more
演 奏:紅茶キノコ+サポート

前売り:SPC店頭販売 / ぴあ
発売日:12月15日(日)チケットぴあ 10:00〜 / SPC店頭販売 16:00〜

吉祥寺 STAR PINE’S CAFE(http://mandala.gr.jp/SPC
info:0422-23-2251
〒180-0004 東京都武蔵野市本町1-20-16 B1  
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2020年最初の下北沢lete弾き語りワンマン|ライブレコーディングを行います

今年は8回の弾き語りワンマンを行った下北沢lete。今年もお世話になった。自分の現在位置再確認のための場所として確固たる意味を為すようになってきました。来年2020年の始まりは1月19日、昼と夜で入れ替え制の2ステージになります。この日はライブレコーディングを行うことにしました。皆さんに手拍子やコーラスなどをお願いする場面もあると思いますので、たくさんのご来場をお待ちしております。来年からlete公演は消費税分だけ値上げさせていただくことにしました。新しい曲や実験を一番最初に試すための小さくて贅沢な空間、2020年の下北沢lete公演もよろしくお願いします。

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2020年1月19日(日)@ 下北沢 lete
夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽 39

昼公演:14:00開場 15:00開演/夜公演:18:30開場 19:30開演
料金:3850円(ドリンク代別途)
出演:山田稔明(GOMES THE HITMAN)

2020年最初の夜の科学は昼夜の入れ替え制2公演。この日は
ステージの模様を録音する予定です。ぜひご参加ください!
*12月18日(水)21時よりオフィシャル通販STOREチケットセクションにて受付

下北沢 lete(http://www.l-ete.jp
〒155-0032東京都世田谷区代沢5-33-3
TEL: 03-3795-0275  
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2019年12月14日

サトミツ&ザ・トイレッツのクリスマススペシャルライブ

去年お誘いいただいてとても楽しかったパルテノン多摩でのサトミツ&ザ・トイレッツのクリスマスライブ、今年もたくさんのお申し込みをいただいているそうです。スタッフの皆さんのホスピタリティと情熱がすごくて、僕らも含めてそこにいるみんながニコニコしてしまうような時間でした。今年もきっと去年よりも盛り上がると思います。2019年はサトミツ&ザ・トイレッツにとって、たくさんのお誘いを受けていろんな場所でライブをやらせてもらった1年になりました。締めくくりはパルテノン多摩、そして年明けは町田でこれ(もうすぐ完売)。

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2019年12月21日(土)パルテノン多摩 特別展示室(2F)
パルテノン多摩に光のツリーを灯そう! Vol.4
サトミツ&ザ・トイレッツ クリスマス スペシャルライブ

17:00〜18:00(16時30受付開始)

入場無料/入場申し込みはHP専用フォームから

パルテノン多摩(https://www.parthenon.or.jp/
〒206-0033 東京都多摩市落合2-35
TEL: 042-375-1414

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2019年12月13日

猫町オーケストラ vol.20 - 街でうわさのヒットパレード(2019年12月8日 @ 恵比寿 天窓 switch)【ライブ後記】

メジャーデビュー20周年のメモリアルイヤーをひとまず締めくくるGOMES THE HITMAN年末恒例、記念すべき20回目の「猫町オーケストラ」が盛況のうちに終了しました。連日のライブのせいで疲れた僕はみんなより遅く会場入り。それでも開演ぎりぎりまで練習が続きました。なんの練習かというと、自分のいつものパートではない楽器を真剣に。昨年のライブのオープニングでやったパートチェンジしての演奏が好評だったので、今回もやってみたのです。キーボード堀越がギター、ドラム高橋がベース、ベース須藤がキーボード、そして僕がドラムとボーカルで始まったのは「夜に静かな独り言」、これはいい感じにかっこつけられたのですが、次の「緑の車」は疾走感しかない、バタバタした演奏で歌ってて笑ってしまうほど。でも客席もみんな表情がゆるんで良い始まりだったのではないでしょうか。

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自分のパートに戻ってクリスマスソング「churchbell's ringing」、「恋の見切り発車」と『SONG LIMBO』の曲が続きます。『memori』の影に隠れるかたちになってしまったけど、去年作った未発表曲集は今年の制作の足がかりになっている重要盤。リクエストを受けた「新しい季節」は20年前のデビュー盤からの1曲、今こそ瑞々しく響く気がしました。やっと歌に自分が追いついた感じ。「虹とスニーカー」はギターソロが楽しい。今宵はアナログシンセとのハモりで。「自転車で追い越した季節」から始まるパートはアコースティックに古い曲を。「プロポーズ大作戦」「会えないかな」と続いて最新アルバムから「ブックエンドのテーマ」という流れはとても感慨深いものがありました。「忘れな草」「北風オーケストラ」「hello hello」はどれも大きな会場で鳴らしたい歌だなと感じた。

「baby driver」から始まる『memori』収録曲を披露するコーナー。このアルバムの全貌がどんどん明らかになっていく感じ。リリースまであと2週間を切りました。父の話をしたあとの「小さなハートブレイク」、もともと旅立った愛猫を想って書いた歌がもっと普遍的な意味を持つようになるから人生って面白い。久しぶりに演奏した「ホウセンカ」、この曲ってこんな大きな歌だったけ?と思いながら感動しながら歌っていました。本編最後は「雨の夜と月の光」、ここのところだいたい興奮してハンドマイクで歌ってたからこの日は久しぶりに冷静に演奏しました。

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アンコールのぐだぐだの「北の国から」もご愛嬌、「sweet december」をソロとバンドで演奏する意味というのが自分にはあって、前の日の「sweet december」とは違う風合いを楽しみました。最後の最後に演奏するのが最初に出したCDの1曲目「僕はネオアコで人生を語る」っていうことが誇らしい。最初からこんなふうに思って歌を紡いで、それから20余年走り続けているのです。2019年は『Ariola years』とツアー、シングル『baby driver ep』とご愛顧いただきありがとうございました。12月25日にアルバムがリリースになって、26日にタワー新宿でインストアイベントがありますが、もうそのときから2020年に向けての新しい始まりだと思っています。また何度でもお会いしましょう。心強いサポートをしてくれるスタッフ、友人たちにも大きな感謝を。  
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2019年12月12日

夜の科学 vol.58 - 十二月の北風書簡(2019年12月7日 @ 恵比寿 天窓switch)【ライブ後記】

年末恒例、恵比寿天窓switchでの2日間。今年もここまで辿り着いた。2019年はソロデビュー10周年ということで、5月に月見ル君想フで異なる編成での2DAYSがあったり、夏にもバンド編成があったりで、GOMES THE HITMANと並行してとても充実したソロでの活動ができました。昨年からの1年を振り返ると、個人的に大きな出来事があったのをメンバーのみんなに力強くサポートしてもらって、手垢のついた言葉かもしれないけれど「ファミリー」という感覚が強くなった感じがします。夏にコーラス立花綾香がメジャーデビューを機に卒業した空間に今回初めて岸本宗士(カズト)が参加することに。慌ただしくも賑やかに58回目の「夜の科学」がスタートしました。

オープニング「new sensation」は今年の元旦に書いて2日の杉まつりで歌った曲なので2019年を象徴することになるかもしれない。「太陽と満月」から「光と水の新しい関係」、演奏が最近どんどんグルーヴする感じがいい。カズトのコーラスもなかなか悪くない。「ONE」はつい先日したU2効果か、近藤さんのディレイのんギターがエッジみたいに響いた。「glenville」は安宅くんのペダルスティール、「月あかりのナイトスイミング」では真里さんのピアノ、それぞれの曲にそれぞれのハイライトがあって面白い。近藤さんと作った「猫のふりをして」はどんどんビルドアップされてきて、小さなフォークソングから軽快なポップソングになった。みんなで声をあわせた「日向の猫」、続く「lucky star」「星降る街」では泣いている人を客席に何人も見かけました。

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「光の葡萄」「hanalee」と演奏が続くと、ソロ名義でも無尽蔵に、僕の手を離れた愛すべき名曲があるものだなあと我ながら感心する。まだ音源になっていない「セラヴィとレリビー」もそう。もはや僕が書いた歌というよりもみんなで育んだ歌みたいに感じる。本編最後は「calendar song」、みんなの手拍子とコールアンドレスポンスが弾んでいました。アンコールでは近藤さんと去年作ったクリスマスソング「Coffee Christmas」。長く続けてきた鎌倉ディモンシュでのクリスマスライブが今年一回お休みになるので演奏する機会も今年最後かもしれないので、イトケンさんにパーカッションを添えてもらって歌いました。

今年もメンバーそれぞれの景品をかけたくじ引きが行われましたが、特賞はウクレレ。「きよしこの夜」とともにプレゼント。当たらなかった人にも年末年始いいことがありますように。「sweet december」で年の瀬を感じて、「SING A SONG」で手を叩いて大団円。終演後はカマクラ張子五十嵐くんの干支のネズミ張子もよく売れて、大賑わいでした。たくさんのご来場ありがとうございました。今回は特にメンバー全員の気持ちが一丸となった演奏だったと思います。また来年の同じ季節に笑いながらこの日のことを振り返られたら。今年も山田稔明と夜の科学オーケストラへの応援ありがとうございました。また来年も。

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2019年12月11日

夜の科学 in 加古川ーsweet december 2019(2019年11月30日 @ 兵庫 加古川 チャッツワース)【ライブ後記】

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まだつい10日前のことなのですね、兵庫県加古川のチャッツワースでの冬恒例のライブ。振り返ってみたいと思います。付き合いも11年目となったチャッツワース、今年は夏についにGOMES THE HITMANで演奏しにくることが叶いました。山田稔明ソロとあわせてこれで2019年3度目のステージ。秋には紅茶フェスで東京に来た店主岸本家族とご飯を食べたりしたので久しぶり感はなく、もう本当に親戚の家に帰ってきたみたいな感覚でした。僕は2日前から関西入りしているのでなかなかくたびれていたわけですが、ご褒美のような快晴で少し元気が戻ってきて、チャッツワースで美味しい賄いを食べるころにはフル充電されていました。

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この日はお客さんからいただいたリクエストと僕の歌いたい曲を半々で作ったセットリスト。まず「光と水の関係」は秋の風景を描いた歌、倉敷を旅することがきっかけでできた歌。「平凡な毎日の暮らし」は尾道を旅してできた曲。倉敷と尾道はどちらも岸本店主と旅した記憶が蘇る。「notebook song」はリクエスト。今回東京から加古川まではすべて電車の旅だったので「お別れの手紙」から「train song」とつなげました。「interstate haighway star」はなかなか歌うことのない曲で、自分でも忘れてしまうような存在だけどリクエストしてくれる人がいると生き返る。

「baby driver」を皮切りに『memori』から立て続けに。まだ耳馴染みの少ない歌たちを興味津々に聴く客席の顔を見るのが好き。「星降る街」と「もみじ」は声がスーッと伸びていくいつもの感じがありました。リクエストを受けた小沢健二「いちょう並木のセレナーデ」、僕が歌いたかったb-flower「蛍」とカバーのあと「ブックエンドのテーマ」。去年の出来事を振り返りながら少し胸に迫るものを払いのけて、「memoria」。少ししみじみしてしまったので「my favorite things」は手拍子に支えてもらいながら歌いました。今年度初めての「sweet december」、この曲を歌うと1年がんばったなあ、と思う。

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アンコールは「あさってくらいの未来」、そして「セラヴィとレリビー」。どちらも僕の手を離れて大きくなって誰かの心に住処を見つけたような歌。最後は「SING A SONG」でみんな笑顔になって手拍子して大団円。やっぱり加古川チャッツワースは特別な空間です。たくさんのサインと握手、お客さんたちも一様に楽しそうで嬉しかったです。この独特な雰囲気は店主岸本さんの人柄によるところが大きいですね。遅くまで打ち上げして、翌日も美味しいご飯をいただいて元気が出ました。また来年!

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2019年12月10日

山田稔明2020カレンダー通販STOREでの受付を開始しました

こつこつ作り続けて来年で10周年となる山田稔明イラストによるオリジナルカレンダー、今年は完成までもう少し時間をいただきますが、オフィシャル通販STOREでの受付を開始、すでにたくさんのお申し込みをいただいています。今月中旬以降のポストへのお届けを予定、サインや記念日の描きこみもできる限りやります。来年も皆さんの暮らしのかたわらに山田稔明、GOMES THE HITMANの音楽とともにこのカレンダーを。10年目にして最高傑作になりそうです。よろしくお願いします。

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オフィシャル通販STOREで山田稔明2020カレンダーを注文する  
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2019年12月09日

猫町オーケストラ vol.20 - 街でうわさのヒットパレード(2019年12月8日 @ 恵比寿 天窓 switch)【SETLIST】

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2019年12月8日(日)@ 恵比寿 天窓 switch
猫町オーケストラ vol.20 - 街でうわさのヒットパレード


1.夜に静かな独り言(『Ariola years/new atlas ep』)
2.緑の車(『Ariola years/maybe someday ep』)

3.churchbell’s ringing(『SONG LIMBO』)
4.恋の見切り発車(『SONG LIMBO』)
5.新しい季節(『Ariola years/neon, strobe and flashlight』)
6.虹とスニーカー(『SONG LIMBO』)

7.自転車で追い越した季節(『Ariola years/cobblestone』)
8.プロポーズ大作戦(『Ariola years/cobblestone』)
9.会えないかな(『down the river to the sea』)
10.ブックエンドのテーマ(『memori』)
11.忘れな草(『00-ism/mono』)
12.北風オーケストラ(『Ariola years/cobblestone』)
13.hello hello(『baby driver ep』)

14.baby driver(『memori』)
15.毎日のポートフォリオ(『memori』)
16.魔法があれば(『memori』)
17.night and day(『memori』)
18.小さなハートブレイク(『memori』)
19.ホウセンカ(『memori』)
20.雨の夜の月の光(『Ariola years/weekend』)

EN
21.北の国から(『SONG LIMBO』)
22.Silent Night
23.sweet december(未発表)
24.僕はネオアコで人生を語る(『GOMES THE HITMAN in arpeggio』)  
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2019年12月08日

本日GOMES THE HITMAN年末恒例イベント「猫町オーケストラ」です

今日は12月8日、GOMES THE HITMAN年末恒例行事「猫町オーケストラ」です。「街でうわさのヒットパレード」と副題をつけましたが、デビュー20年の年を締めくくるにふさわしいオールタイム選曲で過剰にお届けします。質より量で勝負、というところでしょうか。もちろん新作からも。今年は春からずっとレコーディング、夏には3枚組CDセット『Ariola years』をリリースすることも叶いました。10月からの「baby driver」旋風が追い風になって2020年はもっといい年になるでしょう。今年のハイライトはまだまだこれから、12月25日『memori』発売日です。1年はちゃんと1年の長さで流れていきます。前売り完売していますが立ち見でよろしければ当日券で入れるようにします。来たい人はみんな来てください。不肖山田稔明、本日誕生日で、46歳になって最初の歌を歌います。新しい1年もよろしくお願いします。

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2019年12月8日(日)@ 恵比寿 天窓 switch
猫町オーケストラ vol.20 - 街でうわさのヒットパレード
出演:GOMES THE HITMAN
18:00開場 18:30開演/前売4000円 当日4500円(ドリンク代別途)

恵比寿 天窓 switch(http://www.otonami.com/ebisu/news/index.htm
〒150-0013渋谷区恵比寿3-28-4 B1F
TEL 03-5795-1887
  
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ラジオ出演情報|本日α-station「Imaginary Line」コメントオンエアです

先日Homecomingsの京都αステーションの番組「MOONRISE KINGDOM」にゲスト出演、その収録をしてきました。お誘いいただいてとても嬉しかった。彼らはGOMES THE HITMANが『ripple』を出した時にまだ中学生だったそうです。その世代の違いはあれど、好きなものが共通している感じにすごく共感が持てて大好きなバンドなのです。放送は来週12月11日(水)23時、ぜひお聴きください。そして本日は同じく京都αステーションで岡村詩野さんの番組「Imaginary Line」でコメント出演します。20年来お世話になっている詩野さんがどのように『memori』を聴いてくれたかが楽しみ。

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<ラジオ出演情報>
12月8日(日) α-STATION「Imaginary Line」 21:00- (山田稔明コメント出演)
12月11日(水)α-STATION「MOONRISE KINGDOM」23:00-(山田稔明ゲスト出演)  
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夜の科学 vol.58 - 十二月の北風書簡(2019年12月7日 @ 恵比寿 天窓switch)【SETLIST】

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2019年12月7日(土)@ 恵比寿 天窓switch
夜の科学 vol.58 - 十二月の北風書簡


1.new sensation(新曲)
2.太陽と満月(『the loved one』)
3.光と水の新しい関係(『新しい青の時代』)
4.ONE(『pilgrim』)

5.glenville(『home sweet home』)
6.月あかりのナイトスイミング(『新しい青の時代』)
7.ただの旅人(新曲)
8.猫のふりをして(新曲)
9.日向の猫(『新しい青の時代』)

10.lucky star(新曲)
11.星降る街(『home sweet home』)
12.光の葡萄(『新しい青の時代』)
13.hanalee(『home sweet home』)
14.セラヴィとレリビー(新曲)
15.calendar song(『pale/みずいろの時代』)

EN
16.Coffee Christmas(新曲)
17.Silent Night(きよしこの夜)
18.sweet december(未発表曲)
19.SING A SONG(『pilgrim』)  
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2019年12月07日

本日、山田稔明バンド編成「夜の科学」です

いよいよ毎年恒例の12月の週末を迎えます。本日は山田稔明バンド編成の「夜の科学vol.58 - 十二月の北風書簡」です。おなじみの面々、当初の予定に加えてコーラスに岸本宗士が初参加し、7人編成での夜の科学オーケストラとなります。「十二月の北風書簡」という副題は五十嵐くんと考えました。それぞれに様々なことがあった2019年の報告会のような夜になります。前売りチケットは完売しておりますが、立ち見で構わなければ当日券で入れるようにしたいと思います。個人的なことですが、僕の45歳最後のステージとなります。来年2月のGOMES THE HITMANレコ発ライブの整理番号の早いチケットも販売しますので賑やかな物販コーナーもお楽しみに。明日はGOMES THE HITMAN。こちらも立ち見当日券を販売する予定。

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2019年12月7日(土)@ 恵比寿 天窓switch
夜の科学 vol.58 - 十二月の北風書簡

18:30開場 19:00開演/前売4000円 当日4500円(ドリンク代別途)
出演:山田稔明 with 夜の科学オーケストラ
[ 安宅浩司、itoken、五十嵐祐輔、近藤研二、佐々木真里、岸本宗士 ]



2019年12月8日(日)@ 恵比寿 天窓 switch
猫町オーケストラ vol.20 - 街でうわさのヒットパレード

出演:GOMES THE HITMAN
18:00開場 18:30開演/前売4000円 当日4500円(ドリンク代別途)


恵比寿 天窓 switch(http://www.otonami.com/ebisu/news/index.htm
〒150-0013渋谷区恵比寿3-28-4 B1F
TEL 03-5795-1887
  
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2020 山田稔明カレンダーについて

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毎年恒例の山田稔明カレンダー。2011年からスタートしたので、なんと2020年で10周年になるのです。GOMES THE HITMAN14年ぶりの新作発売やそれに伴ういろいろやたくさんのライブでバタバタした今年後半、予想はできていたことですが、カレンダー制作が遅れに遅れ、年末進行の印刷スケジュールもあいまって、この週末の恵比寿2DAYS公演にカレンダーが間に合いませんでした。楽しみにしてくれている方がたくさんいらっしゃると思います。本当にごめんなさい。イラストやデザインはほぼ完成しているので今年中に皆さんにお届けできると思います。今日と明日の恵比寿公演で受注申し込みを受け付け、週明けからオフィシャル通販STOREでも予約受付を行います。もちろん誕生日や記念日に僕がサインを描き込みますので、ご依頼いただければと思います。クリスマスプレゼントのように皆さんのポストにお届けします。

いつも年末恵比寿の2公演ではカレンダーへのサインの列が恒例でした。今年ももちろんサイン会しますので来年の手帳やお手持ちのCDなどご持参いただければと思います。物販でご購入の品物にももちろんサインさせていただきますので。2020年カレンダーはすでに過去最高のかわいらしさになっています。年末年始のライブ会場では物販に並びますし、各地懇意にしているお店でも販売していただくことになると思いますので楽しみにしていください。ぜひ来年も皆さんの暮らしに山田稔明の音楽とカレンダーを。  
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2019年12月06日

年明けにイベントが決定|サトミツさんイトシュンと年始の首脳会議を

年明け1月26日に面白げな企画が決定しました。どきどきキャンプ佐藤満春、サトミツさんが議長を務めるサミット、僕とキンモクセイ伊藤俊吾が首脳となって、言い合いや折衝やかけひきを。サトミツ&ザ・トイレッツというバンドを5年くらいやっていますが、それまで僕はイトシュンと口をきいたことがほとんどなかったので、こうやって今毎日のようにバンド連絡網でやりとりしているのが不思議です。GOMES THE HITMANにもキンモクセイにもそれぞれの歴史があり、それぞれの想いや悩みがあります。それをサトミツさんという緩衝材を介して語り合い、歌いたいと思います。楽しみ。明日から予約受付開始。

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2020年1月26日(日)@ 町田 まほろ座 MACHIDA
第2回サトミツサミット〜トシ明け新シュン放談〜

18:00開場 19:00開演/前売3500円 当日4000円(※別途2オーダー以上)
*整理番号順入場・自由席

<出演>
議長:佐藤満春
首脳:山田稔明(GOMES THE HITMAN)
   伊藤俊吾(キンモクセイ)
傍聴:佐々木良、伊藤健太


年始恒例!町田出身のお笑い芸人サトミツこと佐藤満春(どきどきキャンプ)が
地元に要人を招いて繰り広げる大層な雑談。今年のゲストは長年共演NGと噂されてきた
GOMES THE HITMANのフロントマン山田稔明とキンモクセイのフロントマン伊藤俊吾!
奇しくも両バンドとも14年ぶりにアルバムリリース、そして発売日も同じ2019年12月25日
という因縁の二人がサトミツを介して語り合う。

【チケット販売】
・プレイガイド:Livepocket(12月7日 12:00〜1月26日 0:00)
 https://t.livepocket.jp/e/200126
※プレイガイド優先(予定枚数に達し次第終了となります)
※初回お申込みにはLivepocket新規会員登録が必要となります。
※ご購入後、キャンセルによる払い戻しは出来ませんのでご注意下さい。

【電話予約】
・まほろ座(12/7 16:00〜1/25 19:30)
 042-732-3139(まほろ座16:00〜19:30)
※ご予約確定後のキャンセルはご遠慮ください。

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・042-732-3139(まほろ座16:00〜19:30)

まほろ座MACHIDA(https://www.mahoroza.jp/
〒194-0022東京都町田市森野1-15-13
パリオビルB1F
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2019年12月05日

なんということでもない、この1年という時間の話

先週は週末に加古川でライブがあって、前日には関西キャンペーンがあった。それより1日早い木曜日から大阪入りしたのには理由があった(スティーブン・マルクマスのライブは棚からぼた餅?だった)。明日12月6日で父親が亡くなってからちょうど1年になるのだけど、一周忌のタイミングで大阪にいるのがスケジュール的に難しかったから、ちょっと早めに父に手を合わせに行ったのだ。言葉未満の想いをふっと吐き出して、ポケットに入っていた飴をそっと、置いてきた。1年はちゃんと1年分の長さがあって、あっという間なんかではなく、ちゃんと1年だなあと思う。父の会社をたたむためにバタバタ駆け回った春までのてんやわんやがあり、春には今度は僕が病気になってぐったりした。夏が過ぎる頃にはすっかり元気になって今年はサンフランシスコへ行った。一昨年も二年前も「インドネシアのバリ島っていうとこに行くんよ」と父に言うと「ええやん、ゆっくりしてきいや」と小遣いをくれたからお土産を送った。バリ土産は結局今僕の手元にある。秋からこっち、また忙しくてヒーヒー言いながら、“師走”という感じの日々を過ごして今日に至る。

加古川でのライブではやっぱり去年のことを思い返した。去年は加古川からの帰り道で父のところに寄って緩和ケアの病院の話をした。二週間後に一緒に面接に行く約束をした。駅まで僕を車で送ると言い張る父、「いいよ、怖い。お父さんに送ってもらうとか、それこそ死のドライブやんか!」と言っても聞かないから仕方なく、ヒヤヒヤしながら「そっちダメダメ!逆走!!」とか言いながら駅に辿り着き、握手をして別れて、それが父との最後になった。後悔は尽きないが、あのときの駅までのドライブがあってよかったなあ、と思う。生涯自動車屋さんだった父にかっこつけさせてあげられてよかった。その三日後に父は仕事場で倒れて帰らぬ人になるけれど、僕は全然泣いたりできなかった。

今日、自分が出るラジオがあったので聴いていたら星野源の「ストーブ」がかかった。自分でもCDで持っている曲だったけど、その歌詞にびっくりするくらい心が揺さぶられて、鼻の奥がツーンとなって動揺して、泣きそうになった(すぐ自分の声がラジオから流れてきたから泣かなくて済んだ)。で、それをきっかけにしてその不在がどんどん寂しくなって、今父のことを強く想っている。ちょうど1年というタイミングでこういう気持ちになることが興味深いし、音楽の不思議な力を感じる。こないだ受けた取材で「『memori』には、“死”とか“いなくなった人”を感じさせる何かがありますね」と言われた。わ、ホントだ。その通りだ、とハッとしたけれど、僕はなんとか体裁を整えて、しれっと「そうですか?そういう意見は新鮮ですねえ」と受け流した。この1年をかけて作ったアルバムだから当然なのだ。いつも僕がCDを出しても大した反応をしない父だったけど、『memori』は聴いてほしかった。今はもう自由な魂の父にどうにかして聴いてもらいたいなと思う。あれから1年が経とうとしている。

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2019年12月04日

今週末「夜の科学」&「猫町オーケストラ」追加受付を行います

チケット完売した今週末恵比寿天窓switchでの年末恒例2Daysに関して、若干のキャンセル等あり、立ち見での追加受付を行います。整理番号を持ったお客さまが入場したあとでのご案内、当日会場受付での精算となります。受付数に限りがありますのでご了承ください。12月7日夜の科学公演に関してコーラスに岸本宗士の参加が追加決定、7人編成での演奏を予定しています。GOMES THE HITMAN公演の12月8日は恥ずかしながら僕の誕生日なのです。新しい一年もよろしくお願いします。

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2019年12月7日(土)@ 恵比寿 天窓switch
夜の科学 vol.58 - 十二月の北風書簡

18:30開場 19:00開演/前売4000円 当日4500円(ドリンク代別途)
出演:山田稔明 with 夜の科学オーケストラ
[ 安宅浩司、itoken、五十嵐祐輔、近藤研二、佐々木真里、岸本宗士 ]


2019年12月8日(日)@ 恵比寿 天窓 switch
猫町オーケストラ vol.20 - 街でうわさのヒットパレード

出演:GOMES THE HITMAN
18:00開場 18:30開演/前売4000円 当日4500円(ドリンク代別途)


両日ともオフィシャルサイトRESERVEにて予約受け付けます(定員数に達し次第締め切り)
*RESERVEフォームが正常に作動しない場合は「info@gomesthehitman.com」までメールにてお申し込みください


恵比寿 天窓 switch(http://www.otonami.com/ebisu/news/index.htm
〒150-0013渋谷区恵比寿3-28-4 B1F
TEL 03-5795-1887  
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2019年12月03日

GOMES THE HITMAN14年ぶりの新作『memori』タワーレコード新宿でのミニライブ&サイン会が12月26日に

発売まであと22日となったGOMES THE HITMAN14年ぶりのニューアルバム『memori』。師走の忙しない時期に発売になりますが、リリース直後にタワーレコード新宿でのインストアイベントが決定しています。夜21時からという時間なので、仕事帰り、忘年会帰りに立ち寄ってもらえたらとても嬉しいです。このイベント、ミニライブはどなたでもご覧になれますが、サイン会に関してはタワーレコード新宿でCDをご購入した方しか参加できないことになっています。GOMES THE HITMANにとっても2005年『ripple』以来となるインストアイベントでサインの列がすぐ終わってしまったりしたら、「あれ?」と肩透かしで寂しい気持ちになってしまうかもしれないので、このイベントに参加できる方はぜひタワーレコード新宿で『memori』を購入していただきたいです。予約も受け付けていますが、当日売り切れないくらいの『memori』が用意されていると思いますのでなにとぞよろしくお願いします。CDを手にとって「わあ」となって、カラメル包装を紐解いて(袋にシールがついてるのでそれもちゃんと保管して!)、開けてまた「わー!」となって、ブックレットを見てため息がもれて、CDを再生トレイに載せようとしたときにもう一回「わわー!!」となる、そんなCDです。楽しみにしていてください。

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GOMES THE HITMAN ニューアルバム『memori』発売記念ミニライブ&サイン会

場所: タワーレコード 新宿店 7Fイベントスペース
日時: 2019年12月26日(木)21:00〜
※観覧フリー

■サイン会参加方法
※ご予約者優先で、12月24日(火)の商品入荷時より、対象店舗にて
対象商品をご購入いただいたお客様に先着で「サイン会参加券」をお渡し致します。
※対象商品のご予約は店頭、お電話、及びタワーレコードホームページの店舗予約サービスでも承っております。店舗予約サービスの受け取り店舗はイベント対象店舗のみとなります。タワーレコードオンライン予約によるご自宅への配送とは異なりますので、ご注意ください。
 店舗予約サービス詳細⇒(https://tower.jp/store/torioki)

※イベントスペースへの入場はフリーとさせていただきます。
※「サイン会参加券」をお持ちの方は、ミニライブ終了後のサイン会にご参加いただけます。
※サインはご購入いただいた商品のブックレットにサインいたします。お客様のお名前(ひらがなもしくはローマ字のみ)も入れさせていただきますので、予めこちらで用意するメモ用紙にお客様のお名前をお書きください。尚、お名前以外のメッセージ等のご指定はご遠慮ください。
※「サイン会参加券」はご購入枚数分差し上げます。当日、2枚以上お持ちの方は、並びなおさず同時に出していただきますようお願いいたします。尚、1枚目はブックレットにサインいたしますが、2枚目以降はご希望によりご持参いただいた私物にサインすることも可能です。その場合、黒/金/銀のマジックペンを用意いたしますが、サインできにくい素材もしくはスタッフが不適切と判断したものをお持ちいただいた場合は、こちらで用意する色紙へのサインとなります旨、予めご了承をお願いします。

■サイン会参加券配布対象店舗
・タワーレコード 新宿店

■対象商品
 発売日:2019年12月25日
 タイトル:『memori』
 品番: UICZ-4467
 価格: 税込 3,300円

■注意事項
※上記概要(日時、場所、参加方法など)は、事情により変更となることもございます。その場合、HP及びツイートにてお知らせいたします。
※会場の定員に達し次第、イベントスペースへのご入場を締め切らせていただきます。
※「サイン会参加券」は当日、当会場のみ有効です。イベント終了後は無効となります。
※「サイン会参加券」は数に限りがあります。無くなり次第、配布終了となります。
※小学生以上のお子様がサイン会に参加される場合はお一人様につき1枚以上の「サイン会参加券」が必要となります。
※「サイン会参加券」は、いかなる理由においても再発行は致しません。必ずCD購入の際にご確認いただくとともに、紛失にもご注意ください。
※サイン会は並び列が途切れた時点で終了となります。スタッフの案内に従って、お早めのご参加をお願いいたします。終了後は「サイン会参加券」をお持ちでも特典は受けられません。
※イベント対象商品をお求め頂いた際、払い戻しは一切行いません。なお、不良品の場合は良品と交換いたします。
※お時間のかかる記名もしくはスタッフが不適切と判断した私物へのサインはお断りする場合がございます。
※イベント実施中の撮影・録音・録画は一切禁止とさせて頂きます。
※会場周辺での徹夜等の行為は、固くお断りいたします。
※本イベントの安全な運営の為、主催者側がイベントに参加するにふさわしくないと判断した場合、特定のお客様にご参加をお断りする場合がございます。
※各種特典券のコピー・偽造・譲渡・転売は固く禁止します。それらの行為が発覚した場合は無効とし、ご退場いただくことがございます。
※イベント中はスタッフがお客様の肩や腕などに触れて誘導する場合がございます。この事をご了承いただけるお客様のみイベントへご参加ください。
※イベント会場内外で発生した事故・盗難等には主催者・会場・出演者は一切責任を負いません。貴重品は各自で管理をお願いいたします。
※安全面・防犯面・警備強化の為、特典会にご参加の際は手荷物置き場を設置させて頂く場合がございます。手荷物は所定の場所に預けて頂きご参加頂きます様お願いします。
※当日会場では、スタッフからの指示にご理解とご協力をよろしくお願い致します。当日スタッフの指示に従って頂けない場合は、イベントの中止もしくはご退場を頂く場合がございます。
※酒類の持ち込み、飲酒後・酒気帯びでの特典会参加は禁止です。
※当日の交通費・宿泊費等はお客様負担となります。
※会場の設備故障や天災、交通ストライキなど、止むを得ない事情により急遽イベント内容が変更、または中止となる場合がございます。
※イベント中止・延期の場合、旅費などの補償はできません。

以上、予めご了承ください。
■お問い合せ
ユニバーサル ミュージック カスタマーサービス・センター
TEL:0570-044-088(祝祭日を除く、平日10:00-18:00)

メールのお問い合わせは、弊社ホームページ
https://www.universal-music.co.jp/faq/ へアクセス頂き、
お問い合わせフォームのボタンを押してお問い合わせください。
弊社カスタマーサービス・センターよりメールにて回答いたします。
  
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2019年12月02日

2019年最後のステージは今年も吉祥寺スターパインズカフェ

今年も大晦日は地元吉祥寺スターパインズカフェでお昼の弾き語りで1年を締めくくります。振り返ると2015年からずっと続いているのですね、この恒例行事は。今年はいつものTSUTAさんやタカテツさんに加え、青木慶則くん、笹倉慎介くんが加わり、なんだか一気に和気藹々感が。ちなみに2020年ステージ初めは1月3日、同じくスターパインズカフェでの杉まつりになりそうです。年末年始もよろしくお願いします。

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2019年12月31日(火)@ 吉祥寺スターパインズカフェ
太陽と月のメロディー

開場11:00 開演11:30/前売¥3000 当日¥3500(ドリンク代別途/来店順入場・自由席)
出演:TSUNTA、高橋徹也、青木慶則、山田稔明、
笹倉慎介、西広ショータ、ぽていと

年末恒例のスターパインズカフェ大晦日、ラインナップが少し変わって
さらに楽しい感じになりました。今年を総括する弾き語りに乞うご期待。

チケット:SPC店頭販売 / SPC HP予約
予約URL:https://ssl.form-mailer.jp/fms/f7f014c8172636

吉祥寺 STAR PINE’S CAFE(http://mandala.gr.jp/SPC
info:0422-23-2251
〒180-0004 東京都武蔵野市本町1-20-16 B1  
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2019年12月01日

GOMES THE HITMANレコ発東名阪ツアーは本日10時よりチケット発売開始!

GOMES THE HITMAN14年ぶりのアルバム発売記念東名阪ツアーのチケットが本日10時より発売になります。名古屋公演に関してはオフィシャル通販STOREでの受付とさせていただきます。東京と大阪の公演は各プレイガイドにて。東京公演に関しては整理番号の早い手売りチケットをライブ会場物販にて販売しておりますので12月7日と8日の恵比寿公演に参加される方はそちらでのご購入をお薦めします。名古屋と大阪公演にサポートギターとしてPLECTRUM高田タイスケの参加が決定、5人編成でのステージとなります。東京公演はさらに藤田顕(アッキー)も加わり、これまでにないパフォーマンスが繰り広げられることでしょう。たくさんのご来場をお待ちしています。これを読んでいる人は全員参加で。そしてお友達やご家族にもこのライブツアーのことをぜひお伝えください。

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2020年2月25日(火)@ 渋谷 WWW
GOMES THE HITMAN presents
new album『memori』 発売記念公演
“MEMENTO - TOKYO”

19:00開場 19:30開演/前売5000円 当日5500円(ドリンク代別途)
出演:GOMES THE HITMAN / ゲスト:藤田顕、高田タイスケ(PLECTRUM)

*12月1日(日)10時よりプレイガイドにて発売
▼チケットぴあ【Pコード:171-130】http://t.pia.jp/
※電話予約あり:0570-02-9999
▼ローソンチケット【Lコード:75216】http://l-tike.com/
▼イープラス【https://eplus.jp/sf/detail/3153150001-P0030001

*ライブ会場でのチケット先行発売あり(恵比寿2DAYS公演へお越しの方はライブ会場手売りチケットのご購入をお薦めします)

主催:GOMES THE HITMAN .COM / 協力:UNIVERSAL MUSIC

渋谷WWW(https://www-shibuya.jp/
〒150-0042東京都渋谷区宇田川町13-17 B1F シネマライズビル





2020年3月21日(土)@ 名古屋 K.D.ハポン
GOMES THE HITMAN presents
new album『memori』 発売記念公演
“MEMENTO - NAGOYA”

出演:GOMES THE HITMAN
18:00開場 18:30開演/前売4500円 当日5000円(ドリンク代別途)
出演:GOMES THE HITMAN/ゲスト:高田タイスケ(PLECTRUM)

*12月1日(日)10時よりオフィシャル通販STOREにて申込受付開始

主催:GOMES THE HITMAN .COM / 協力:UNIVERSAL MUSIC

名古屋 KDハポン(https://kdjapon.jimdo.com/
〒460-0012名古屋市中区千代田5丁目12-7





2020年3月22日(日)@ 大阪 梅田 シャングリラ
GOMES THE HITMAN presents
new album『memori』 発売記念公演
“MEMENTO - OSAKA”

18:00開場 18:30開演/前売4500円 当日5000円(ドリンク代別途)
出演:GOMES THE HITMAN/ゲスト:高田タイスケ(PLECTRUM)

*12月1日(日)10時よりプレイガイドにて発売
▼チケットぴあ【Pコード:171-110】http://t.pia.jp/
▼ローソンチケット【Lコード:52379】http://l-tike.com/
▼イープラス【https://eplus.jp/sf/detail/3152950001-P0030001

主催・企画制作:GOMES THE HITMAN .COM, Shangri-La
協力:UNIVERSAL MUSIC

大阪 梅田 シャングリラ(http://www.shan-gri-la.jp/
〒531-0075 大阪市北区大淀南1-1-14


total info:www.gomesthehitman.com  
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