


移動中に読もうと思って買った松尾スズキ著「クワイエットルームにようこそ」がやたら面白すぎてモノレールで羽田に向かう途中で読み終わってしまい活字中毒の身には堪え難い1時間半のフライト、iPodでブライアン・イーノの『Music for Airports』を聴きながら瞑想の旅でした。
東京から1000キロ離れた福岡空港に到着、思い立って数年ぶりに親友やっちゃんに電話。ちょっとお茶でも、というつもりが車で鳥栖まで送ってもらうことに。やっちゃんは初めてのバンドを一緒にやった親友で、今は小学校の先生をしている。車の中では仕事の話、給食費を払わない親の話、北米インディアンの話など尽きることはなく、かつて足繁くかよった丸幸ラーメンセンターでラーメンを食おうということに。安い。満腹ラーメン480円とな。
夜もかなりふけて、鳥栖市内に辿り着くもまだ話したりず、今度は親友みっちゃんを呼び出すことに。みっちゃんも僕の初めてのバンドのメンバーで、役場で公務員をしている。ファミレスでドリンクバー。東京にいても九州にいてもきっとファミレスのドリンクバーというのはたくさんの言葉を潤滑させる役割を持つ泉のようなものなのだろう。人の生き死にの話、宗教の話、差別の話、同級生の話題など日付が変わるまで、数年会ってないとは思えないようなスムーズな会話で、きっとこのタイムレスな感じが友だちってことなんだな、としみじみしました。
星のきれな空が広い。ようやく目的地に到着、やっちゃんにお礼を言って別れる。悲しみとか安堵とかいろんなものが混ぜこぜになったようなその場所でお線香の煙を絶やさないように夜明けが来るまで親戚や従兄弟とざこ寝。多分8年とか9年ぶりに生まれた街に帰ってきました。