
ライブ映像を中心に据えた映画だが、高田渡という人は歌もしゃべりも酔い姿も含めて“音楽そのもの”だから、例えばワンコーラス歌い終えて間奏でバンドメンバーのプレイを見つめるその眼光がいろんな物語を想起させるというか、とにかく人間力が滲み出ていて見応えがあった。吉祥寺の風景が全編に流れます。焼き鳥が食べたくなる。興味がある人はぜひ映画館で観てほしい。ライブを観ているみたいな錯覚におちいって曲の演奏が終わるごとに拍手してしまいます。
僕が一昨年『系図』というアルバムのトリビュート盤に参加した時の音源はここで聴けるようにしてあります。高田渡は紛うことなきビンテージだ、と改めて思いました。