2010年01月14日

映画「パチャママの贈りもの」

uyuni今年お正月に観た「アバター」は僕にとっては「ダンス・ウィズ・ウルブス」と911テロとロジャーディーン世界の融合だったわけですが、“先住民”の暮らしに対しての関心が再燃したところで「パチャママの贈りもの」という映画の存在を知りました(直接的なきっかけはNHKのWONDER×WONDERという番組でアンデスのウユニ塩原というものに魅せられたからでした)。

なんの基礎知識もいれずに映画館へ向かいました。最初ドキュメンタリー映画だと思っていたのがだんだん様子が変わってきて、いい意味でとても素朴で被写体への愛情あふれた素晴らしい映画でした。ウユニ塩原で採れた塩を数十頭のリャマの背中に乗せて父親と子どもふたりでキャラバンを率いて山を越えて各地に塩を届けてかわりに穀物や野菜を受け取る数カ月に及ぶ旅をします。そこにお金はほとんど介在しないのにとても豊かで満ち足りた暮らしのように思えるのは都会に暮らす僕らのユートピアへの幻想でしょうか。

この映画を観ながらぼんやりと、小沢健二氏が近年南米で環境問題に基づくフィールドワークを行ったり資本主義やチャベス大統領に直接的/間接的に言及するようになった課程とか“気分”とか、そういうものの片鱗を感じ取ったような気がしました。劇中にわたって鳴らされる本物のフォークロアの音楽がとても耳に心地よく、そういう類の音楽にも俄然興味がわきました。

パンフレットを買って眺めていたら監督の松下俊文氏は兵庫県加古川市出身..、というとこまで読んで、年末くらいにチャッツワースのマスターがブログでこの映画のことを紹介していたことを思い出し、帰り道に電話でよもやま話を聞く。こうやっていろんな点がつながっていって意識の集合体になるのだな。




Posted by monolog at 10:09│Comments(0)TrackBack(0)

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