1曲目が始まった途端、なんだか顔がにやけてしまうようなとても楽しいライブ、なにより、どこにこんなにいたのかよ!というほどの熱心なファンのシンガロングや歓声、阿鼻叫喚。気難しい人だというイメージが強かったJeffがとても嬉しそうに笑っているように見えて、僕も嬉しかった。リクエストしていた「hummingbird」という大好きな曲も聴けて満足。各々のプレイヤビリティは言うまでもないけれどもWILCOというのはJeff Tweedyがこだわりぬいた(Jeffを中心とする)音楽共同体なのだなあと溜息の出る思い。会場で会ったたくさんの知り合いや友だちもみな一様に興奮していました。
思えば『cobblestone』というアルバムを作るときに杉真理さんと好きなCDを持ち寄って打ち合わせをするときに僕が『Summerteeth』のオープニング曲を流して「こういう曲を作ろう」という流れで書いたのが「7th Avenue」という歌でした。この日のライブを観て今度はどんな状況でも圧倒的なライブをやりたい、という自分自身の強い気持ちを再確認しました。
この4月はTHE ALBUM LEAF、PAVEMENT、原田知世、そしてWILCOを、ぐいぐいと頑張ってステージそばの演奏者に近い場所で観ました。昔は後ろの方で「ここのほうが音のバランスが良いのだ」とか思いながら腕を組んで眺めたものですが、表情や手つきやPAを通さない音を感じることもライブの醍醐味だなーと改めて感じた、いつもより寒い春の日々でした。