梅雨明け、東京ヒートアイランドからの脱出の旅に出るべくこの3連休は札幌ツアー。7月に入って名阪に続く遠征。イヤというほど青い空を睨みながら札幌のカラッとした気候を想像しつつ羽田へ。
前回は車での旅だったが今回はキャリーバッグとギターを背負っての移動、乗り遅れそうになりながらもギリギリで機上の人に。北海道は曇りで着陸トライをやり直したりなかなかハラハラする往路であった。
果たして降り立った新千歳、思ったほど涼しくない、というか空気が湿って重い感じがする。出迎えてくれたレストランのや一家も「なんか蒸し暑い!」と。
前回2月の札幌遠征のとき僕はひどい風邪を引いていて、いろんな風景を見せたいファミリーとせっかくの北海道を堪能したい僕の気持ちと体力とが釣り合わなかったのだけど今回は風邪でもなく口内炎もなく体調万全の旅。今日は時間にもしばられず、さあどこへいこうドライブの始まり。
まずは前回、真冬の2月の氷濤まつりで氷点下の氷の世界を体験した支笏湖。もちろん今回はたっぷりと水をたたえた海かと見紛える大きな湖。曇り空だがそのおかげで湖面に映り込む木々が美しい。
湖の名前の由来はアイヌ語の「シ・コッ(大きな窪地)」らしい。北海道の地名はだいたいアイヌ語の響きを感じさせるから、アメリカンインディアンの言葉由来の北米の都市の地名と同様にいろんな歴史をその向こう側に考えさせられる。
ポロピナイ(「大きなかれ沢」の意)というキャンプ場で車を停めてボートやカヌーなどが揺れる水辺に。ああ、おれがアウトドア派だったなら、と思う瞬間。ヒメマスを干すための器具がカラカラと廻っている。そばと、名物の美味しいヒメマス塩焼きをいただく。この日最初の食事。
次に辿りついたのはラルマナイ渓谷。そこで白扇の滝をのぞむ。ラルマナイとは「水無沢」と訳されるそうだが、滔々と流れる水の量は枯れることなどありえないだろう。
岩肌をなめるように流れる水を見ていると体感気温が下がっていくのがわかります。十数年前映像の仕事時代に撮影に行った四国の滑床渓谷、去年父親と行った東北の奥入瀬渓谷のシーン回想、僕は「渓流」好きなのかもしれないな。とても心がすっきるする。マイナスイオンを浴びまくりました。
次に向かったのは、これも前回のリヴェンジ、恵庭にある「えこりん村」。2月は雪の中、飛行機の時間などもあり、アルパカを見ることができなかったのだ。
銀河庭園という、10ヘクタールの広大なテーマパーク(ものすごい英国庭園、ガーデニング好きな人には天国だろう)。振り返ってカメラで撮ったものを見たときに「おれは北海道に銀河庭園を見る目的で行ったのか」というくらいたくさんの画像が残っていました。
アルパカもラマも羊も、アマガエルも流木でできたクマもすべてが愛らしく、どこにカメラを向けても絵になる風景。ちょっと覗いてみようと立ち寄ったのに公園をぐるっと一周してしまった。曇りだったからよかったものの太陽に照らされてたら次の日に響いたかもしれないな。
とっぷり日が暮れて札幌に向かう。白石にあるタムラ倉庫で夕ご飯。ここはレストランのや/プー横丁のスタッフだったタキモトくんが開いたお店。とても美味しいパスタとビールで今日は終了。
ライブをしにきたのに、語るべきことの多い旅になるのが今年のツアーの特徴。