2011年03月12日

2011年3月11日のことを

写真2011年3月11日のことをこれから毎年思い出すのだろう。ちょっと外出して帰ってきた僕はテーブルの上にあったお茶を派手にこぼしてしまい「あーあ」と雑巾で床を拭いていて、そこに生まれて初めて体験する震度5が来た。だから地震のせいでコップが割れたりはしなかった。

僕はいつものクセで本棚とテレビが倒れないように手を伸ばしたけど今回のは全然いつもと違う。猫は怯えて走りまわり納戸のほうへ、で、その納戸に屹立するCD棚からガチャガチャバキバキとCDやDVDやらが落ちる音が聞こえてきた。

長い揺れの中で僕は猫のことだけが心配で散らばるプラスティックを掻き分けて、狭っこい隙間に頭を突っ込んで放心状態の猫をなでながら「大丈夫、大丈夫」と声をかけたのだけど、うちの猫のしっぽは興奮のせいで見たことないくらいふくらんでいました。

それから24時間ずっとニュースを眺めて、ほとんど眠れずに言葉にならないような感情を持て余しながら、たまに外の様子を伺いにいったり、電話が繋がるようになってからは親や友だちと連絡を取り合ったり。テレビに映される映像は圧倒的で事態はおさまることを知らず今の段階でも次から次にいろんなことが起こっているのだけども、ああ、自分になにができるのか、と考えるとあまりに無力で力なく立ち尽くしてしまう。

昨日の混沌とした夜に、ラジオから流れてきたビートルズの歌がとても胸にすっと入り込んできて感動して、“心に対する音楽の効用”というものを改めて再認識したのだけど、きっと自分も音楽を奏でて暮らしている人間として音楽でしか何かを成し得ない、のかもしれないという自問自答。

このブログを最後まで読んでくれた、未曽有の災害で大変な目にあったり心がざわざわして不安で落ち着かない人のために、僕の音楽を好きでCDを聴いてくれたりライブを観にきてくれる心強いあなたたちがいなかったら完成しなかったであろうお祈りの歌をお届けしてみんなを応援したいと思い、ここに掲示しておきます。小さなことかもしれないけれども、僕が音楽人としてできることはこういうことかなあと思ったのです。




Posted by monolog at 17:39│Comments(6)TrackBack(0)

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この記事へのコメント
辛く不安な時間を過ごしている山田さんのファンが、これを読んだら、どんなにか励まされることでしょう。

音楽の持つチカラは、きっと私たちが普段思っている以上に、強く深いのだと思います。

私は、そのチカラを自ら発信することはできないけれど、間接的にでも、そのチカラを伝えていきたいです。
Posted by りーな at 2011年03月12日 21:14
具体的にこういうのはどうでしょうか?

電気を浪費し続けるパチ屋を営業自粛させよう

東京都遊技業協同組合
http://www.toyoukyo.or.jp/index.html


東北沖の大地震で電力が不足しています。
数百万戸の世帯で停電が起こっています。
寒冷地ですので、電力の不足は、直接人命を脅かします。
数十万人の生命がかかっているこの状況でパチンコ屋は通常営業を行っています。
現在、ツイッター、ミクシィ、2ちゃんねる、YAHOO知恵袋、口コミなどでこの状況を日本全土に緊急拡散しています。
テレビ、新聞、ラジオへの投稿も行います。
どうかパチンコの営業を自粛するように呼びかけていただけませんか?
このまま営業を容認されるようでしたら、ただでさえ顧客が減少しているパチンコ業界、復旧後に大打撃を受けることは間違いありません。
私も、日本国民の生命を脅かす組織は、全身全霊をかけて廃絶を呼びかけなければならなくなります。
繰り返します。「一般住宅は電力消費を控えなければならない状況においてパチンコ屋は通常営業で電力を浪費し続けている」との情報がネットで緊急拡散中です。
営業を自粛するように呼びかけてください。



よろしくお願いします。
Posted by 山長 俊介 at 2011年03月13日 00:51
山田さんありがとう!!
涙が少しこぼれました。

山田さんは僕らが好きな山田さんの目と心でいろいろ感じ、音楽として下さる事がとても大事です。生きる力をくれます。

なんとなく思うけど、バランス感覚のある山田さんの事だから、実際の具体的な、政治的な事にはあまり関わらないで欲しいです。

ファンの一人より

休みだけどこれから会社へ行って点検とかしてきます!
重ねて山田さんありがとう。
Posted by いろんな鳥 at 2011年03月13日 11:03
山田さん、高田のおかあさんとネコがぶじだったんです
お父さんがわからないよう

Posted by 34 at 2011年03月13日 19:59
福島から。家は内陸部で比較的被害が少ない地域でした。原発から40キロ圏内で、原発の状況を見て60キロほどの親戚宅に避難してきました。これまでライフラインは確保できてましたが、今朝とうとう水道が止まりました。
いつになったら安心できるのか、いつになったら「もう安全」の一報が届くのか、不安でたまりません。
落ち着いたら、山田さんの歌を聴きにいきたいです。
Posted by あだしの at 2011年03月15日 10:37
報道をじっと見つめている日々のなか、
ふと隣にあった鏡を見たら、眉間にしわをよせている、すごく不安な自分の顔が映りました。
今わたしのお腹の中にいる赤ちゃんのために、大好きな山田さんの音楽を聴いたり、笑ったり、
話しかけたりして、もう少し明るい気持ちをもとうと思いました。
歌を聴いて、少しだけ前向きになれた気がします。
東京にいる私には、祈ることと、ささやかなことしか協力できないかもしれないけど、
赤ちゃんと家族のために、日本にいるすべての人のために、自分にできることをしたいと思います。
Posted by kaeru at 2011年03月18日 16:47