2012年01月18日

永遠の僕たちとハンクのピアノ




今まで体験したことのないことを体験するのはとても新鮮な体験である。先日デモを録音するときにエレクトリック・ベースの音が出ず仕方なくキーボードで代用したのだけど、なにしろ僕はベースを演奏するのが大好きなので心残りで、ネジを外し配線を覗いてみたら予想通り断線していた。アマゾンで一番安いハンダごてを注文したら光の速さで届いたので、初めてのハンダづけ。正確には中学のころの技術の時間以来か。正しいやり方とかこだわりの作法などはあるのだろうがはやる気持ちを押さえられずすぐにハンダで切れた配線を接着。無事にベースの音はアンプからベンベンと鳴るようになって、とても満足。男子的歓びを見出す。


とても久しぶりに映画館で映画を(昨年秋の「モテキ」以来か)。ずっと観たかったガス・ヴァン・サント監督の新作「永遠の僕たち」をようやく観る。前作「MILK」は史実に基づくスケールの大きな見応えのある映画だったが今回のは「エレファント」や「ジェリー」に近い、鮮やかな色彩と構図が印象的なファンタジーだと思いました。悲しく優しく可笑しく惹きこまれて、少し泣いた。デニス・ホッパーの息子ヘンリーとミア・ワシコウスカは若々しく反射するような透明感、日本兵の亡霊役の加瀬亮もとてもよかった。僕は加瀬亮のファンだが(髪を切るとき「マッチ棒みたいに」っていう前は「加瀬亮みたいにしてください」と頼んでいた。最近は坊主頭ばかりだが)久々の“僕が観たい加瀬亮”だった。


昼間にベースを修理したことが引き寄せたのだろうか、レコード屋で見つけたチャーリー・ヘイデンとハンク・ジョーンズによる昼間に新譜『Come Sunday』を買った。90年代に出た共演盤『Steal Away』というフォークソング集が大好きだったのだが、その続編、というか決着というか、2010年ハンク・ジョーンズが91歳で亡くなる数カ月前の録音。チャーリー・ヘイデンのベースとハンクのピアノだけで構成される音世界を聴いていつのまにか僕は猫と眠り込んでいた。アメリカの風景が浮かび上がる、夢のなかのような音楽だなと思いました。

Posted by monolog at 09:55│Comments(0)TrackBack(0)

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