
中川ちえさんから5月のイベントの話をぼんやりと伺ったのは3月の代官山cholonにダン・ラ・ナチュールがあんざい果樹園の伸也さんを迎えてのイベントの後、お寿司を食べた帰り道だった。今までアノニマスタジオでイベントをやるのはいつも秋で、aalto coffee庄野さんやダン・ラ・ナチュールなっちゃん、ミルブックスとみんなで寄り集まって文化祭みたいな趣があったのだけど、今回は春の穏やかな会となりました。
連休の最後だということで、お昼すぎに始まって夕方に終わるイベント。夜は皆さんそれぞれの家でゆっくり過ごすことができたのでは。アノニマスタジオの大きな窓からはいつもいろんな風景が見えるけれどもこの日も猫が通りを横切っていたり犬の散歩のおじさんが歌う僕を覗きこんだり、と思うと曲の途中で雷が轟き、ざあざあと雨は雹に変わったり、いろんなシーンが映し出されるスクリーンになりました。
「夏の日の幻」など夏の終わりからしまいこんでいた歌たちをいくつかおろして演奏。「何もない人」を歌った後に「この歌は'90年代に原田宗典の『しょうがない人』を読んで作った歌なんです」と10数年たってネタばらしをしましたが、ちえさんも原田宗典の著書が大好きだと話が盛り上がる(「優しくって少しばか」とか「十九、二十」とか「スメル男」とかたくさん読んだなあ)。アンケートにも同じようなことを書いてくれた方がいました。
途中ちえさんのトークと朗読をはさんでライブが終わったのは夕暮れ近づくマジックアワー的な時間でした。スカイマークはこれまでよりもとても大きく見えた。今月のオープンが近づきこれまでになかった威厳のようなものが加わったのだろうか。遠くから近くから(静岡とか蒲郡とか福島とかからも)たくさんご来場いただきありがとうございました。このイベントにはダン・ラ・ナチュールのお菓子、aalto coffeeの「アップダイク・ブレンド」、札幌たべるとくらしの研究所からのいろんな瓶詰めが色を添えてくれました。
いろんなつながりをまとめあげたのは中川ちえさん。“in-kyo”の5月のスタートに立ち会えて嬉しかったです。ちえさんの日記はこちら。毎週末いろんな企画が続きますのでぜひチェックしてみてください。






終演後、ゆっくり片付けていたら夜になり、この日隅田川で行われる「東京ホタル」の様子を眺めにいこうということに。川沿いにある写真家大沼ショージさんのギャラリー兼アトリエ、カワウソへお邪魔する。ベランダから隅田川を見ると青い光の玉がどんどん流れてきた。揺れる水面はとてもきれいで、しかし東京スカイツリーは暗く、空と同化している。「スカイツリーも光ればいいのに!」「新参者のくせに!」とか「このイケズ!」とかぶーぶー文句を言っていたら19時半、ぱっとスカイツリーが点灯。水色の切子細工のような美しい光にそこにいた全員興奮。ゴールデンウィークの最後の最後にとてもきれいな風景を見た。これが東京の象徴になっていくのだろうか。ちょっとスカイツリーを見なおした夜だった。6月に登りにいく予定。

