
お昼過ぎからレストランのやファミリーと合流し、夜の飛行機の時間まで恒例のいろいろ観光ドライブが始まる。いつも僕が退屈しないようなルートを考えて連れ回してくれて楽しい記憶と新しい気付きをくれる札幌旅の定番。まずは山登りから。前回雪の中で登った旭山に登頂(もちろん車で)。雪の景色とはまた全然違う清々しさ。最初は降ったり晴れたりだった天気も次第に快晴に....。ちょっと山道に入っただけで深呼吸したくなる木々の森。いい街、札幌。

山の次は川だ、ということで向かったのは藻南公園。駐車場に車を停めて少し歩いただけで川辺の雄大な景色でめまいがするほど。川の流れをぼんやりと見つめていたら、のや娘Sちゃんが葉っぱで笹舟を作って手渡してくれた。それを川に放って「行き着くさきは賽の目次第だな/笹舟のようにながれていくんだな」と独り言を。あとで聞くとここはおばけが出る心霊スポットだったらしいが。


次に連れていかれたのは(本当に僕は今自分が向かっているところの一寸先も知らない、のや車に乗ると)石山緑地という公園。レストランのやは軟石という石でできた倉庫を改装したお店だが、その軟石の採掘場、石切場がこの石山緑地。現代アート的なオブジェがあったり、石の舞台などはピンク・フロイドのボンペイのコンサートを思い出すような雰囲気。見上げると紅葉しはじめた葉の色がとてもきれい。心の洗濯だ。

車を走らせているとなんだかものすごい風景に出くわす。無数の巨大なモアイ像がこっちを向いている。
かと思うとストーンヘンジが彼方に見えてきた。「ななな、なにこれ!」と興奮していると「じゃあ寄ってく?」とUターン。大きな霊園だそうで、しかしトンデモなレベルではないクオリティの高さに圧倒されました。なんだこれは。死んだあとはこんなとこに眠りたい、と思ったかどうかは。


このあと美味しい立派な回転寿司で腹ごしらえしてプー横丁、レストランのやに続く3つめの企ての新しいスペースを見せていただく。スケール感が大きくて、僕にとっての北海道観はのやファミリーに会って確実に変わったと思う。また次に来る時が楽しみだ、と毎回思う。そこからしばし車を走らせて千歳方面へ。
サケのふるさと館へ。たくさんの魚、魚、魚。水槽で泳ぐ鮭を見ながら「美味しそうだね」とつぶやくのも北海道的。子グマの剥製、シロクマが牙を向いた勇ましい像もあったのだけど写真を撮るのを忘れてしまいました。このあたりまで来るとさすがに疲れが。インディアン水車という電気を使わずにシャケを狩猟する昔からの仕組みを夕暮れの空の下で眺めながら今回もいい旅になったなあとしみじみ。




新千歳空港まで送っていただき、のやファミリーには今回も本当にお世話になりました。また次は新しいCDを持って帰ってきます。時間の余裕があって、新千歳空港内にある温泉に初めて入る。リラックスルームで夜遅くのフライトまでぼんやりしたり、時間をかけてお土産を選んだり。バタバタの忙しさの中での旅でしたがほんの一瞬ぼーっとしたりぼんやりしたりすることができました。緩急が必要だ、何事も。
また春が来るまでに行けたらいいな、と思いつつ。札幌の皆さんありがとうございました。