2012年11月06日

音と光、東京



朝からアメリカのSSWの歌詞翻訳の作業を詰める。大好きなシンガーの歌だが、普通に聴いているときも1曲として曲の意味が理解できない詞作のアーティストだったから訳すのは至難の業。ネイティヴの知り合いにいろいろ尋ねながら。「へええ」と「なるほど!」が積み重なっている、面白さ。午後から来客あり打ち合わせ。クリスマスCDについてのいろいろ。

日が暮れてお台場まで出かけてサーストン・ムーアと相対性理論のイベントを。僕が九州から東京に出てきて初めて観たライブはソニック・ユースの『dirty』リリース時の来日公演で2回追いかけた(ひとつはボアダムズ、もうひとつは少年ナイフがオープニングアクト、そういう時代だった)。東京ってこんなすごいものが週に2回も観られるスゴイ街だ!と興奮したことを今でも憶えている。それが1992年のこと、今からちょうど20年前のこと。

サーストンは新しいバンドで登場。去年出た、BECKがプロデュースしたソロ作をずっと聴いていたので期待していたが今はもうモードが違うようで、しかしオリジネーターとしての楽しさオカシさカッコよさが詰まった時間だった。どうやったらあんなギターの音が出るのかとオペラグラスで手元を見てもサーストンは普通になでるようにギターを弾いているのだな。

久しぶりの相対性理論。イトケンさんが加わるようになってから初めて観るライブだったけれども複雑なパターンと音像のなかでずっと歌詞に聴き入ってしまう。この感覚は何かに似ていると想いを巡らせていて、チャット?いや違う、そうか、これは'90年代終わりの頃のフィッシュマンズのライブに似ているのだ、と気づいた。MCもほとんどなくソリッドなドラムの音が縦の線をきりベースが地を這う。冷めた祝祭感と立ち尽くす聴衆。見下ろすとPAブースにはZAKさんがいた。

帰路、ぱらぱらと雨が降り始め、夜の東京はギラギラと光を滲ませていました。

Posted by monolog at 11:56│Comments(0)TrackBack(0)

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