2013年05月18日

井の頭公園とSOUND CITY



オーディオマニアの知人が『新しい青の時代』はBoseのスピーカーで大きな音で聴いてもiPodをつないだおもちゃみたいなスピーカーで聴いてもカーステレオで聴いても全部良い!と太鼓判を押してくれた。アルバム制作終盤のころ僕はアルバム全体の音量とか局所的なインパクトなどが気になって半ばノイローゼのようになっていたのだけど、ようやくすべてが気にならなくなって、家のステレオで程よい音で聴くのが一番好きで、次は街を歩きながら耳を覆うかたちの軽いヘッドホン(首の後ろから回すタイプだ)で聴くのも景色の移ろいとともにとても心地良く感じている。

午後から、今回のアルバムすべての曲をミックスしていただいたエンジニアの手塚さんと井の頭公園で落ち合い緑の木々を見ながらカフェでお茶。手塚さんは僕のひと回り歳上、同じ丑年だが、今回のアルバム制作ではとても親密な会話を交わしてじっくりと思い残すことひとつないファイナルミックスを作ってくださった。手塚さんが20世紀から長年スタジオワークで培った経験や技術をテン年代的やりかたでまとめあげてくれたのが今回の11曲だ。詳細なレコーディング日記が載ったMONOLOGを渡したらとても喜んでくれた。「このアルバム完成したら燃え尽き症候群になるかも」と笑っていた手塚さんは、しかし活き活きと若々しく、颯爽と自転車で現れて自転車で去っていきました。

手塚さんに会った夜に奇しくも、フー・ファイターズのデイヴ・グロールが監督したドキュメンタリー映画『SOUND CITY』を観た。とにかく面白くて刺激的、歴史的なスタジオとNEVEのサウンドボードについての一見マニアックな主題の映画だが、音楽に関わる人も音楽を好きな人も必見の作品だと感じました。お昼に手塚さんと話した、どうやって音楽に関わり続けていくかという僕らの命題とも結びつくドキュメンタリー。友だちに薦めたい映画にまた出会いました。

Posted by monolog at 10:01│Comments(0)TrackBack(0)

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