



昨日のこと、午前中についにアジアから成田、目黒を経て『新しい青の時代』CD製品盤が届く。ついに。手触りの独特な、ダブル紙ジャケット仕様の今作は“モノ”としてのCDに対する僕のこだわりである。歌詞カードもCD盤面も素晴らしいデザインにあがった。インクが紙に染みこんだ色合いはPCのディスプレイで観る色よりもっと意味深な青になっています。まだこれに貼るステッカーを待ち、6月2日の恵比寿で皆さんにお披露目し、そこから通販の発送作業を始めますのでまだとりあえず僕だけの『新しい青の時代』ということにさせてください。
お昼に吉祥寺で21歳女子シンガーと待ち合わせて、夜からの“はじめてのソングライティング”会場入りする前に竹橋の東京国立近代美術館へ「フランシス・ベーコン展」を観にいく(彼女にも付き合ってもらう。何を感じたかな)。26日までの会期にギリギリ間に合った。イラストレーターの福田さんからこのベーコン展を観たあとに『新しい青の時代』のジャケットを描いたという話を聞いていたので福田さんが感じた感情を追体験したかったのだ。その絵は圧巻、“歪み”と表現されるその作風は僕には“動き”に感じたのでした。
パレスサイドビルに入って“はじめてのソングライティング”のリハーサル。音楽制作セミナーは昨年から数えて4回目だが過去最高の受講者の数。ゲストに来てくれたヤマハミュージックパブリッシングの岡田純さんのよどみない語り口でものすごい情報量の、普段知り得ない話がたくさん聞けて僕自身も面白かった。と同時に15年前はたくさんのスタッフとたくさんの予算をかけて作っていた音楽を、今では数少なく信頼のある人たちと切り詰めたお金で成し得ている自分の境遇を再確認した。
この日のミニライブ、前半は今年初めての「夏の日の幻」、新譜から「月あかりのナイトスイミング」「ハミングバード」を弾き語り。そして終了間際に昨年からのプロジェクトであるデビュー前のアーティストのたまごを呼び込んで、僕が提供した楽曲2曲と「やまびこの詩」をデュエット。本人は上京2日目の初東京ステージということでガチガチに緊張して不本意なパフォーマンスだったみたいだけど、始まりはいつだってそういうものだよ、とこれから先の未来にフォーカスを併せてエールを送りたい。セミナー終了後に彼女に優しい声をかけてくださった皆さんありがとうございました。サインまでねだられたりしていて、隣で見ていて面白かったです。