2013年06月07日

第三京浜が辿り着く先



レコ発ワンマンなのにガラガラのライブハウスのステージに立ち、しかし関係者に「思っていたよりお客さん来てくれたねえ!」と言われて茫然自失とする、という夢から覚めて、靴紐を結び直すような気分の朝。大阪から始まるレコ発ツアーはこの夢とは反対にたくさんのお申し込みをいただいていますが、もう一度大きな声で「ぜひライブを観にきてください!」と皆さんへ訴えたい。

昨日のこと、第三京浜からみなとみらい方面へ。横浜馬車道のヨコハマ創造都市センターで行われている「小沢剛 高木正勝 アフリカを行く」展を観にいきました。先日もニュース等で話題になった第5回アフリカ開発会議の開催にあわせて行われたインスタレーション、日曜日までの期日に間に合った。距離的にも知識的にも“遠くて遠い”アフリカを思う。高木正勝さんの「うたがき」は真っ暗なスペースに5つのスクリーン、そこにエチオピアの、糸を紡ぐ人、荒野を駆ける子ども、動く絵画のような映像が投影されるのを床に座って観る14分間。光の粒があくびして伸びをするような感覚、音、ピアノ。意識のシャワーのような。

この日のメインイベントは上京しひとり暮らしを始めたばかりのシンガーのたまごをIKEAに連れていくこと。初めてのIKEA、あれこれ眺めて「わー」とか「きゃー」とか声をあげながら新しい暮らしのための買い物を数時間。買ってきた間接照明を組み立てて部屋の片隅に置いてみる。蛍光灯が照らす殺風景だった部屋が都会の隠れ家のようになって、“光/灯り”とはかくも重要なものかと改めて感じた。

僕が20数年前に上京して最初に住んだ部屋は縦長5畳くらいの学生寮で、愛着も帰るモチベーションもわかない空間だったが、その感覚は僕が歌を書き始めた最初のころの楽曲に色濃く反映している。だから上京してきて間もない彼女にはさびしくて心細くて安定しない今の環境および心境について毎日メモをとるようにと課題を。そこから歌が立ち上がっていくのだよ。

行きは高速で帰りは下道で、横浜・港北・川崎あたりを車で走って、東京とは確実に違う風景だなと感じたので(夜の道すがら池?川?にマンション群の灯りが照り返す壮観なシーンがあった)帰ってきて文藝別冊「山田太一 テレビから聴こえたアフォリズム」のなかの小沢健二と山田太一の対談「蜃気楼のリアリティー」を読んだ(「川崎はいつからですか?」で始まる)。1995年の対談記事だが、今こそリアルタイムの対談が読んでみたいものだ。第三京浜、アフリカ、川崎ノーザン・ソウル。

Posted by monolog at 09:34│Comments(0)TrackBack(0)

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