2013年09月11日

“brand new blue” tour 2013(DAY18:9月9日 島根〜東京)

旅の3日目は島根から東京へ帰る日。18時過ぎの便までの時間で島根を満喫するために早起きして宿を出発。蔦の絡まる珈琲館でモーニングを済ませてまずはたくさんの人に強く薦められた堀川めぐりを。松江市は松江城を中心に栄えた街。城を囲む堀川は城下町を守るとともに輸送や人の往来、生活用水として暮らしに密着してきた流れ。そこを小舟で行くのだ。



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水面を滑るように走る船、天井の低い橋をくぐるときには船の屋根が下がってくるので乗客である僕らはぐっと姿勢を低くしないといけないのだけどそれがまた楽しいアトラクションに。船からは鷺や亀が甲羅干ししている姿、街を行く観光客を眺める。道路を走っていただけれは見えない高さの景色がたくさんあった。小泉八雲のゆかりの地ということで、彼が松江で英語教師としてやってきたのが今の僕と同じ39歳のことだったと知り興味がわく。出雲の国のお膝元で何を思って雲を見上げていただろうか。八雲庵で美味しい鴨なんばんをいただく。松江はとてもいい街。ついこないだまで地理関係も把握していなかったのに大好きになりました。お薦めされたMGという喫茶店や中古レコードもあるという駅前の古着屋など時間がなくて回れなかったところも多いのでまた必ず再訪したいと思います。

そしてついに出雲大社へ向かう。道すがら、宍道湖の水面は空を映して“青”のグラデーションに。

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辿り着いた出雲大社、空には雲ひとつないクロマキーバックのような青空。陳腐な物言いになるが、ここは間違いなくパワースポット。空気の音がシンシンと聞こえる。事前にファンの方からの忠告で教えられていた作法にしたがってお参り。願うことはそう多くはない。ひとつかふたつである。古事記や日本書紀に記された荒唐無稽な物語もこの空の下ではなんとなく想像がつくような。大きなしめ縄、因幡の白兎や大国主神像、さざれ石、見るものすべてが興味深い。

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二礼四拍手一礼でお祈りして個人的には今回の旅、ミッション・コンプリート。日陰は涼しいが日差しは夏のように身体を疲れさせる。ライブ後のアンケートに地元の方からの薦めで書いてあった「旧大社駅」へ行ってみることに。1990年にその役割を終えた旧駅。ここがとても素晴らしい建物で感動した。全国各地から出雲大社を目指してくる巡礼者の辿り着く場所をしての息遣いをいまだ感じる。鉄道ファンではない僕もあれこれ興奮。

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そして最後に訪れたのは稲佐の浜。ここは日本の渚100選に選ばれた砂浜とのこと。そびえ立つ弁天島、「古事記」における国護り神話の舞台である。まだ夕暮れには早い太陽はしかし真夏のそれとも違う色で水面で乱反射、胸のすくような景色を浮かび上がらせる。この2日間で見た“光と水”の風景はこれまでの僕の心のスケッチを塗りかえてしまうような鮮烈な彩りを湛えていました。

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かくして長いようであっという間の広島、島根を巡るツアーが無事終了しました。夕暮れの飛行機に乗って辿り着いた東京は少しだけ秋の匂いがして、季節の移ろいを感じた。時間は前に前に進んで決して後戻りはしないのです。旅先で出会った皆さん、心尽くしのサポートをしてくださった皆さん、お客さん、遠くから思ってくれたみんなに大きな声でありがとうと言いたい。次の旅も今から楽しみです。




Posted by monolog at 12:31│Comments(0)TrackBack(0)

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