2014年01月10日

弦楽四重奏のナイアガラサウンド



昨日のこと、とても寒い日。夜から出かけて武蔵小山のライブカフェアゲインでモーメント・ストリング・カルテットの演奏を聴きにいく。モーメント・ストリング・カルテットは2バイオリン、ビオラ、チェロの弦楽四重奏で、杉真理さんとの演奏などで知っていて、先週の杉まつりではチェロの郷田さんが参加されていた。先月頭から開催が決定していたこのライブは奇しくも大瀧詠一さんの急逝により彼への追悼演奏会となり、お客さんも入りきれないほどの大盛況でした。大瀧さんと交流の深かった店主石川さんのお話と彼女たちの演奏を織り交ぜての2時間。古くは「指切り」、そして「幸せな結末」までキャリアを駆け足で、時には客席からの手拍子も伴って緻密なアレンジで演奏するものでした。なかでも『LONG VACATION』のメロディとコードプログレッションは弦楽四重奏に相応しい、ポップ・クラッシックとでも呼びたくなるものだった。

店主石川さんは昨年の秋、僕がアゲインで階上のPET SOUNDSの森陽馬さんとトーク&ライブのイベントをやった後にアメリカの作曲家フォスターを僕に強く薦めてくれた。CDだけでなく伝記まで、そして次のイベントのときにはSP盤をひっぱりだしていろいろな古い貴重なフォスター音源を聴かせてくれて、それは結果として僕に「ケンタッキーの我が家」をカバーさせ、さらなるフォスター研究を促すことに至ったのだけど、この石川さんの研究家気質というのは確実に大瀧詠一さんからの影響で、そこから溢れ流れてくる機知は僕にとっての隔世遺伝なのだな、とここ数日ずっと考えていたので終演後に石川さんが僕を見つけて力強くハグしてくれたことがとても嬉しかった。皆さんも大瀧詠一さんについて知りたいことがあったらアゲインに行ってみて店主に話しかけたらいい。

夜の10時まで開いているPET SOUNDSにも新年の挨拶。お店が選ぶ2013年ベストアルバムの1枚に『新しい青の時代』をセレクトしていただいたお礼を。店頭には目立つところに盤が置かれていて、とても嬉しい。昨年から森陽馬さんと始めた“月あかりのナイトリスニング”というイベントは自分自身が楽しい会なのだけどお客さんの数も増えてきて、2014年も継続して開催することになりました。次回は3月10日(月)、「山田稔明の音楽遍歴」「クリスマスソング特集」ときて3回目は「映画音楽特集」というテーマに。年末に「ウォールフラワー」を観て盛り上がったサウンドトラックに焦点を当てたいと思います。


2014年3月10日(月)@ 武蔵小山 ライブカフェアゲイン
PET SOUNDS RECORD presents
“山田稔明 月あかりのナイトリスニング vol.3”

18時半開場 19時半開演
前売2,000円/当日2,500円

<GOMES THE HITMAN山田稔明のルーツとなった音楽をアナログ・レコードを
楽しみながらファンの方々にも聴いていただき、より音楽の良さを知ってもらう>
ことを主旨にした1部トーク、2部ライヴのスペシャル・イベントです。
第3回目は映画音楽特集!山田稔明お気に入りサントラ盤や映画の中で使われた
印象的な楽曲を聴きながら、映画に関することを語り尽くすトーク&DJの1部、
このイベントならではのセットリストでお届けするライヴの2部構成。
店頭、RESERVEフォームにて予約を受付けます。

武蔵小山 Live Cafe Again
〒142-0062 品川区小山3-27-3
ペットサウンズ・ビル 地下1F
TEL: 03-5879-2251

Posted by monolog at 10:14│Comments(0)TrackBack(0)

この記事へのトラックバックURL