2014年06月04日

淀みなき清流、草葉集



昨日のこと。夕方までずっと猫とごろごろ語り合い、夕方から渋谷WWWで the album leaf のライブを。前回の来日を見逃しているから2010年春の渋谷AX以来4年ぶり(AXもとうとうなくなってしまった)しかも今回はジミー・ラヴェルひとりでのソロパフォーマンスということで期待して出かけました。アルバム・リーフは「ONE CALIFORNIA DAY」という映画の音楽がきっかけではまり、バンドとソロの音像のバランスなどで影響を受けた時期があった(アルバム・リーフとはジミー・ラヴェルのソロユニット)。僕が2008年秋頃出した「harvest moon ep」という会場限定CDRにはその頃の模索と試作が収録されていて、それはのちに『pilgrim』のなかの「harvest moon theme」と『home sweet home』の「harvest moon」、それといくつかの映画音楽に昇華したのでした。

ということで、全身を耳のようにして開演を待つ。ステージにはサンプラーやシンセなどのエレクトロ・デバイスとギター、MacBook。後方スクリーンに灯が灯り、髪が短くなったジミー・ラヴェル登場して2時間のステージ、淀みのない清流のような音楽を堪能しました。フェンダーローズのイメージが強かったが今回のギターとルーパーの手さばきは見事でした。以前バンドセットのライブを観たときにも印象的だった音と同期するLED照明は今回のソロセットでも効果的、スクリーンの映像もジミー・ラヴェルのMacBookから操作されて投影されていて驚きました。とても静かで熱心なフロアの雰囲気がその音楽にふさわしい感じがして「あああ今日も良いものを観させてもらったなあ」としみじみ。

今回アルバム・リーフは中国4公演を含むとてもタフなアジアツアーだったらしいのですが、ちょうど僕が台湾に行く予定だった前日に台北のTHE WALLというライブハウスで彼のライブが予定されていて、ジミーも雷雲たれこめる雨の台北の空を睨みながら粥を食べたりマッサージを受けたりしたのだろうか。そのライブハウスのHPにはアルバム・リーフは「草葉集」という漢字表記がなされていて、とても素敵な響きだなと思いました。水無月の草葉集、雨が降り始める前の素晴らしい時間でした。

Posted by monolog at 08:46│Comments(0)TrackBack(0)

この記事へのトラックバックURL