
先週末の土曜日のこと。等々力 巣巣での「ひなたのねこ」展のオープニングを飾るべく急遽決定したトーク&ライブイベントは旧友五十嵐祐輔くんを聞き手に15周年を迎えたGOMES THE HITMAN『weekend』を語り、そして弾き語る夜になりました。夕方に巣巣に到着すると五十嵐くんの招き猫絵付けワークショップも楽しげに盛り上がっていました。ポチの写真がたくさん並ぶ空間が賑やかに盛り上がっているのがとても嬉しかった。バタバタと準備をして大した打ち合わせもないまま本番へ。満席の大盛況、たくさんのご来場で嬉しい限り。
事前に五十嵐くんには1998年から99年の雑誌記事をまとめた資料をドカッと渡していた。そのファイルにはたくさん付箋が挟まっていて、それをネタにトークは進む。彼は多分資料すべてに目を通して今回の“weekend”ライブに接したであろうから、15年という時をしかと味わい一番楽しんだのは五十嵐くんだったかもしれない。それでも時間はどんどん過ぎていってしまい、少し話し足りなかったな。続きは個人的にさしで飲みながら五十嵐くんと語り合いたいと思う。30分ちょっとのトークの後に、『weekend』を全曲演奏するステージの始まり。
GOMES THE HITMANの楽曲をバンドメンバー以外の誰かと演奏するのはいつでも少し緊張する。今回は五十嵐くんに「何もない人」「猫のいた暮らし」「ready for lab」と「ready for love」でギターを弾いてもらったがとても新鮮な体験だった。特に「ready for love」のキラキラしたアルペジオの再現はひとりではできないサウンドなので歌っていて楽しかったです。『weekend』を通して演奏するのは3度目だったのだけど、やはり言葉とメロディの相性が抜群なので発語の快感をいつも味わう。この日は五十嵐くんがいたからまた違う視点で、違う角度から光があたったような気がしました。

『weekend』本編が終了して「ストロボ」への15年後のアンサーソングとも思える「Qui La Laの夏物語」を中村佑介くんの猫の原画がある空間で歌う不思議な繋がり。そしてこれも“15年前”というキーワードで繋がる五十嵐くんがやっていたバンド各駅停車の「君と犬だけ連れていく」のカバー。ポチのことを話すときに思わず感情が込み上げてしまったのはそこが「ひなたのねこ」展の空間だったからだろうか。「ポチの子守唄」で涙をこぼした人がたくさんいたけれども、皆さんに美しいコーラスで協力してもらった「日向の猫」はしっかりとポチに届いたと思います。
終演後はたくさんの握手とサインを。巣巣でのライブの後のこの時間が僕は好きだ。古くからのファンも新しいファンもいて良いバランス。誰かにとってのエバーグリーンな青春サウンドトラックが誰かにとっては新しく出会う曲というのも素敵なことですね。この日から始まった「ひなたのねこ」展、ぜひ一度はファンの皆さんにはご来場いただきたい、精魂込めた素晴らしい空間になっています。初日、たくさんの方に足を運んでいただいて嬉しかったです。どうもありがとうございました。
