2014年08月05日

“夜の科学vol.45〜wish upon a star ポチに願いを”(2014.8.3 @ 恵比寿天窓switch)ライブ後記/ライブダイジェスト



先週末日曜日、8人バンド編成の“夜の科学45”を振り返ります。「wish upon a star ポチに願いを」と名付けられたライブ、真っ青な空は真夏の風景。午後のうだるような暑さのなか会場入りしてリハーサル。メンバー8人のスケジュールもあり事前の練習が一日だけだったので、会場に入っても熱のこもったセッションを。僕は結局この日は5時間くらい歌いっぱなしだったことになる。「些細なことのように」のリハーサルは奇跡的な美しさで泣きそうになった。歌い終わって一言、「・・・今のが本番だったらよかったね」と。

札幌からライブのために東京に来ていたキッコリーズのカポウさんにも飛び入りしてもらうことになっていたのでカポウさんも開場時間の前に会場入り。物販グッズの準備まで手伝ってもらったが、ポチシールを袋詰めしながら泣いているのが見えてグッときてしまったり。気づけばもう開場時間に。switchが昼の部のライブもあってバタバタと慌ただしく、開場と開演の時間が押して暑いなかお待たせしてしまい申し訳ありませんでした。楽屋でみんなで日体大伝統の肩甲骨体操を真里さんから教わり、準備万端。

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満員御礼の会場、ポチの映像とグレン・ミラーの「星に願いを」が流れるなかメンバー8人入場。いつもよりひとりかふたり多いだけなのにステージ上もぎゅうぎゅう。すぐとなりの人と手がぶつかる距離。今のバンドでしっかりと「夏の日の幻」を演奏するのは初めてかもしれなくて、曲の雰囲気が少し変わるのが興味深かった。ポチの話をすると「あれ?なんでここで?」というところでグッと来てしまい声が詰まる。自分の感情の起伏が読めない。「太陽と満月」を演奏するときの楽しさよ。どの曲もポチのことを歌っているように感じてしまうな。「予感」もそう。泣いて笑って忙しい。8人で初めて合奏した「ポチの子守唄」は僕が思っていたよりももっと優しくて穏やかな歌に昇華した。

カポウさんをステージに呼び込む。カポウさんも去年愛猫チャマ子を亡くした。今年初めにはうちに遊びにきてポチとゆっくり時間を過ごしたから想うことがたくさんあっただろう。高野寛さんの25周年記念トリビュートアルバムのために録音した「夜の月を走って月を見た」を演奏。ラララというスキャットにいろんな気持ちが乗って祈りの歌になる。「夜のカーテン」「月あかりのナイトスイミング」と夜を想う歌が続く。ハンドマイクで歌った僕は「新しいスニーカーはまた荒野を駆け抜けて」というところでポチ柄のコンバースを空に掲げました。

客席もみんなで歌う「日向の猫」はポチに届いたでしょうか。ライブ中、曲によってスクリーンにはポチの映像が投影されました。僕の場所からは振り返らないと見えないんだけどお客さんが僕の背後を見てニコッと笑ったりするので、僕はすぐそこにポチの存在を感じました。この日の「hanalee」はなんだか鬼気迫るものがあったように思います。

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アンコールでは7人のメンバーをそれぞれ紹介。イトケンさん、ポチのことでは本当にいろいろお世話になったのでふたりでステージに並んだときにグッときてしまった。少し前に誕生日だったので派手なCLASHのTシャツをプレゼント(この日のTシャツはSEX PISTOLSだった)。安宅くんは猫アレルギーだったけど最後にポチといい感じの2ショット写真を撮ったな。上野くんは女の子が生まれてお父さんになったばかり。サプライズでポチTシャツとポチスタイをプレゼントしたらとても喜んでくれた。ベースのエビちゃんも『新しい青の時代』のレコーディングでうちに来たとき重たいポチを抱いてくれました。ポチに似ている!とアンケートでも書かれていたコーラスの綾香をポチは年下扱いしていたね。ポチと添い寝したこともある五十嵐くんはMONOLOGポチ追悼号に素晴らしい文章を寄せてくれた。真里さんも花を手向けにきてくれて、今回「些細なことのように」をアレンジしてくれました。最後に演奏した「猫のいる暮らし」と「ハミングバーズ」、最後に一番テンポが早くて、一番ダイナミクスのある2曲でアンコールを締めくくりました。

そして一人になって「スティーブン・ダフィ的スクラップ・ブック」、この日のアンケートには「たくさん泣いたけど最後は楽しかった」ということがいくつも書いてあって嬉しかった。悲しいけど笑うし寂しいけど楽しい。毎日は複雑な感情が入り組んだカタチで進んでいくのだ。そういうことを15年前に歌っていたことに気付かされました。最後の最後にGOMES THE HITMAN7年ぶりのライブの発表。ああ、ポチも会場のどよめきを聞いたかな。ポチがいる間にGOMES THE HITMANをやれたらもっとよかったな。また新しい季節の始まり。3時間弱、ぎゅうぎゅうの会場で立ちっぱなしの人も多かったと思います。たくさんの皆さんの気持ちに感謝します。お花もいっぱいありがとう。今うちの窓辺は花で埋め尽くされています。メンバーとスタッフのみんな、カポウさん、switchのスタッフの皆さん、集まってくれた友人知人、たくさんのお客さんに心から感謝を。感無量の夜でした。



Posted by monolog at 18:29│Comments(0)TrackBack(0)

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