2014年11月05日

秋の猫騒動 サード・シーズン(7)ポチ実の弟…?




11月になりました。6月にポチが逝ってから140日、奇跡みたいにポチ実が庭にあらわれてうちの猫になってから今日で57日が過ぎた。ポチ実はすくすくと育ち約2ヶ月で頭ひとつ分大きくなって、今はだいたい3キロくらいになったか。料理研究家の桑原奈津子さんからお借りした2階建ての立派なケージを卒業して、寝室のベッドの下、2階の窓辺と自由に過ごし、そして日が暮れると夜更けまでリビングで遊びまわって、ソファの上でコトンと寝る、という毎日。どこへ行っても「ブログ読んでます」「ポチ実ちゃんに癒やされてます」「ポチちゃんとポチ実ちゃん経由で山田さんのことを知りました」という人に声をかけられます。

今日はケージを卒業したポチ実のための更なるエンターテインメント遊具、猫タワーが届いた。省スペースで、しかし天井に突っ張るタイプの背の高いタワー。ポチ実はおもちゃでも何でもすぐに飛びついてくれるし驚異的な跳躍力を持つから、機能性よりはスタイリッシュさを重視した猫タワーを選択した。1時間くらいかけて組み立てるあいだずっとポチ実はそわそわと様子を伺っていましたが、完成するやいなやスタスタスタっと登ってくれた。なんと飼い主思いの猫!まだ少し警戒しているが、一番上にはハンモックがあるのでそこで丸まって眠ってほしい。ポチの大きなポスターが見守るなかで、なんと幸せな風景か。



今日の本題は猫タワーではなく、ポチ実の兄妹(あるいは姉弟)のことです。1週間前くらいにうちの近所に気になる貼り紙、尋ね猫のポスターが電柱に貼ってあった。僕は車の窓からチラッとそれを見かけて胸がドキッとして、車を停めてそれを見にいった。ドキッとしたのは貼り紙の猫がポチ実にそっくりだったからで、「誰かのうちの猫だったポチ実を返さなければ!?」と緊張したのは一瞬、生後4ヶ月体長約35センチはともかく「オスで10月22日頃いなくなった」という記述に僕は胸をなでおろしたのでした(ポチ実はメスで9月10日からずっと家の中にいるので)。しかし写真の中の猫はポチ実に似て尻尾が長く、何よりもポチ実を保護したあとうちの庭に2度「私の子どもをよろしくお願いするにゃ」みたいな感じであらわれたお母さん(だと予想した)猫の模様と瓜二つだったのです。その貼り紙はこちら。



電話番号が書かれたその貼り紙をiPhoneで写真に撮り、僕は家に帰ってもその写真を何度も眺めて、ポチ実を撫でながら「これおまえのきょうだい、身体の大きさからすると弟なんじゃないの?」と独りごちたのです(ポチ実は撫でるとすぐに寝てしまいます)。それから数日は外出するたびにその貼り紙を眺めて、保護されてた猫が誤って外に出てしまったのか、通い猫が姿を消してしまったのか、いろんなことを想像しました。雨が降ったり、どんどん寒くなっていく朝晩にポチ実の弟(チミオと勝手に命名、以下そう呼びます)のことが心配。気になって気になって仕方なかったので載っていた電話番号に電話をしたのだけど留守番電話になってしまうのでメッセージも残さず慌てて切ること数回。そして昨日、外出からの帰路、電柱の尋ね猫の貼り紙がなくなっていることに気が付きました。チミオ、帰ってきたのかな?とドキドキ。

そして思い切ってもう一度探し主のお宅に電話。するとご年配と思しき女性の方(以下Aさんとします)が出られて、貼り紙が気になってかけた僕にとても丁寧に感謝の言葉をくださって、ついに猫の話を伺うことができたのです。Aさんはうちから通り一本へだてた同じ区域に住んでいる方で、チミオはAさんのところに通い猫として遊びにきてご飯をもらっていたのだが急に姿が見えなくなった。チミオと一緒に通ってきていたサビ猫はAさんがつい数日前にようやっと保護したらしい。Aさんは数ヶ月前には三毛の仔猫も見かけたことがあるそうで、それは多分ポチ実なのだ。僕が今その三毛を保護して飼っていると伝えるととても喜んでくださった。僕が見かけた母猫のことも伝えて、状況を総合して考えると、きっとその生後4,5ヶ月くらいのチミオ、サビ猫、ポチ実は兄妹(あるいは姉弟)だろうということになった。

で、尋ね猫として貼り紙に載っていたチミオはどうなったかというと、Aさん宅から1本隔てた通り(うちから2本だ)の地域猫の世話を行っている方(Bさん)に保護されたそうで、現在はBさんの家にいる。とても心配だったのでホッとしている、とAさんの声も安堵の色がありました。Aさんの家で保護されたサビ猫は人馴れしていなくてまだピリピリしていて、Bさんのところにいるチミオも病院で検査を受けたりしてケージの中にいるとのことでした。しかし近所にポチ実の兄妹(姉弟)がいると思うと、なんだか楽しい。ポチ実はうちに来たときは独りだったし、うちにはチミオもサビ猫も来たことがない。猫の世界っていうのは不思議だ。ポチ実に聞いてもわからないが、人間には知る由もない猫物語がそこにはあるのだろうな。Aさんとはまた猫のことで様子を教えてもらう約束をした。

猫騒動はまだまだ続いていくのです。



Posted by monolog at 20:51│Comments(0)TrackBack(0)

この記事へのトラックバックURL