




福岡まではとても安い航空券を手に入れたので千葉県成田からの旅の始まり。昼前に吉祥寺を出てお昼の飛行機に乗って午後には福岡へ。事前に知り合いから聞かされていたようにこの日の福岡はPM2.5の影響で空が真っ白。僕が子供の頃にはなかった気象。テレビの天気予報のあとにPM2.5予報もある。東京よりも1時間くらい日が長いこともあって東京と九州の地理を再認識。ホテルにチェックインしてから会場のカフェテコへ。2009年以来通いなれた道。
初めてのソロアルバム『pilgrim』をリリースしてしばらく足を運んでいなかった福岡でもライブをやりたくて、人づてに紹介してもらったのが警固にあるカフェテコでした。音響設備のないお店でしたがそのご飯の美味しさと店主テコさんの人の良さで以来僕の福岡での拠点となりました。1月24日(今日です)で13年続いたお店がクローズするということで依頼されたライブ、カフェテコでの最後の音楽イベント。たどり着いたカフェテコは準備でバタバタしていて感傷的な雰囲気とは程遠く、僕もバタバタと準備を。
Twitterで「リクエストがあれば」と投げかけると思いのほかたくさんの返答があったので、急遽セットリストを大幅に変えてあたふた。「残り物ですけど」と出してもらった賄い飯の美味しさにため息をつきながら「これが最後かー」としみじみ。金曜日の夜にも関わらず遠くからも近くからもたくさんのお客さん。開演の時間になりました。


今年初めてのフルサイズの弾き語りワンマンは『新しい青の時代』を頭から3曲、そして『pilgrim』『home sweet home』の冒頭楽曲でスタート。思えば3枚とものレコ発ライブをやらせてもらっているのだから、その6年間というのはやはり長く内容が濃い。「カフェの厨房から」はリクエストをいただいた曲でしたが、「辿り着いたこの店が君の宿り木になったなら/私どもは幸せでそれだけでいいのです」というのは文字通りのカフェテコ賛歌になったような気がしました。「tsubomi」に出てくる「17歳の頃流した涙/思い出して笑う」というフレーズは福岡の警固公園での高校時代の思い出を歌っているからこの地でこの歌を歌うのは感慨深い。
カフェテコで何度もライブをやっている高野さんのカバー、ヒックスヴィルの話から絡めての小沢健二カバー、「月あかりのナイトスイミング」でたびたびピアノを弾いてくれたHARCOもカフェテコ仲間。故郷の友だち家族のために作った「この広い世界で」、これからCDになる新曲たちも並べて全部入りのセットリスト。「maybe someday」はカフェテコの有終の美を讃えたくて歌った。「Auld Lang Syne(蛍の光)」も素晴らしい響きでした。最初のアンコールのあとも興奮冷めやらぬ感じで、マイクを通さない生音で最後に「hanalee」を歌いました(この歌は最初のライブから毎回歌ったんじゃないかな)。





終演後はなぜかびっくりするくらい物販の商品が売れていました。売り切れたモノもあってごめんなさい。ローカルバスのケイジくんとノミさんも観にきてくれた。いつもの同級生チームも打ち上げまで楽しい気分にさせてくれました。九州全土、山口、広島からも駆けつけてくれたファンの皆さんに感謝。諫早オレンジスパイスからもこそっと遊びにきてくれたスタッフも。やっぱり福岡はよかとこ。これからカフェテコに変わる会場を探さないといけないのだけど変わらぬご愛顧をお願いします。
そしてテコさん、お店閉店の決断はとてもポジティブなもので気持ちいいくらいにさっぱりした表情が印象的でした。これからは福岡以外でもいろんな場所で会うことになるかもしれませんね。カフェテコはいよいよ本日24日(日)cafe Teco マルシェをもって最後となります。福岡の皆さん、ぜひ日曜日の午後にカフェテコまでお出かけしてはいかがでしょうか(詳細はこちら)。cafe Teco、そしてテコさん、6年間ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
