2015年03月16日

GOMES THE HITMAN『ripple』発売から今日でちょうど10年

2000年にリリースした『cobblestone』を核とした“まちづくり”三部作15周年ライブの準備でバタバタし始めたところですが、本日3月16日はGOMES THE HITMANがVAPレーベルから『ripple』というアルバムをリリースしてからちょうど10年の日になります。『cobblestone』からの15年は長い長い時間に感じるのに、『ripple』からの10年はあっという間に感じるのが不思議です。長く活動するとあれから5年とか10年とか15年とかの連続で、過去の自分と向き合うことも多くなりますね。



この『ripple』というアルバムの制作期間の前に僕は体を壊して半年休養、それ故に活動休止期間中に書いた歌も多く含むこのアルバムは僕自身の2000年代の“気分”が充満した作品になりました。レコーディングでスタジオに全員が揃う時間が極めて少なかった作品で、他のメンバーがこのレコードについてどう思っているかはこれまで正面切って尋ねたことがない。このアルバムからは「手と手、影と影」という曲がテレビCMで長いこと流れて、「明日は今日と同じ未来」というアニメのタイアップもあったりして新しいファンをたくさん獲得したけれども、10年経っても意外と客観的になれない自分がいる。しかし2015年現在GOMES THE HITMANの最近作がこのアルバムというのが誇らしい気分でもある。少し思いつめた感じが気になるけど、どこを聴いても気に入らないところがないし、詩情が豊かで(よく書けているなあ…と思う)やりたいことをやっているし、誰にも媚びていないのが、いい。

このアルバムの半分くらいは僕が自宅で作ったデモをメンバーの演奏で塗り替える方法で作ったものが多くて、淡々としたループ感を出すためにけっちゃんのリズムパターンをいくつも組み合わせた「ドライブ」があったり(『ripple』の核になるのはこの歌だと思っている)、「東京午前三時」「星に輪ゴムを」のように生ドラムを使っていない曲もあれば「bluebird」は須藤さんがドラムを担当しているし、デモではギラギラと鳴っていエレキギターの代わりに堀越さんがシンセをたくさん重ねていたりして、みんなの姿はあちこちに浮かび上がるんだけどバンドとしての一体感のようなものがゆらゆらと蜃気楼のように見える。「夜の科学」という曲にいたっては僕とゲストのイトケンさんだけが演奏している(データのやりとりですべてそれぞれの家で録った)。もしこれがラストアルバムになっていたら荒涼とした風景だなあと思うんだけど、2015年になってまたみんなが元気で、ときどき集まってライブができる今となってはこの空気感は懐かしくて愛しいと思うし、ここから先の風景があるのなら見てみたい。

2000年の『cobblestone』含む三部作の15周年完全再現ライブというのはメンバーみんなに「楽しそうだからやろうよ」と言えたんだけど、この『ripple』をやりなおすことに関しては自分でも決心がついてないしみんなにまだ言い出せていない。これをやるとしたらアッキーと、フルートの上野くんに声をかけて、もちろんイトケンさんも。「星に輪ゴムを」でペダルスティールを弾いているのは現ソウル・フラワー・ユニオンの高木克さんだ。あの人にもこの人にも手紙を書きたいし、ストリングス隊もいたら素敵だな、などといろんなことを考えながら今にも雨が降り出しそうな10年目の夕方に久しぶりに歌詞カードを読みながら『ripple』を聴いている。もし『ripple』を持っている人がいたら今夜聴いて10年前がどうだったか思い出してみるのもいいのでは?とお薦めしたい。iTunesではCD化されていないボーナストラックが1曲ついて販売しています(こちら)。



Posted by monolog at 17:13│Comments(0)TrackBack(0)

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