2015年6月27日 @ 鎌倉 moln
広瀬裕子×山田稔明
「ネイティブ・インディアンと小沢健二、その言葉」
1.天気読み(小沢健二 カバー)
2.僕らが旅に出る理由(小沢健二 カバー)
3.天使たちのシーン 抜粋(小沢健二 カバー)
4.ある光(小沢健二 カバー)
5.確かな光(高野寛 カバー)
6.太陽と満月(the loved one)
7.どこへ向かうかを知らないならどの道を行っても同じこと(新しい青の時代)
8.やまびこの詩(新しい青の時代)
9.my favorite things(the loved one)
10.small good things(the loved one)
EN
11.あさってくらいの未来(新しい青の時代)
with 五十嵐祐輔(M5-10)
イベント前半は広瀬さんとのトーク。インディアンにはまったきっかけや理由を語り合う。僕は明確に2005年に観たテレビのドキュメンタリーだった(窪塚洋介がナバホ居留地を訪ねる番組)。映画「ダンス・ウィズ・ウルブズ」は生涯ベスト映画になった。《満腹なときに買い物に行く》という僕が日常のルールとしているインディアン的教えも紹介した。「インディアンが好きだ」ということはなかなか人に伝えるのが難しい。それはターコイズのアクセサリーをつけることでアピールできることではないのだ。「小沢健二が好き」というのもそれに似ている、と思った。この日は広瀬さんの好きな小沢健二楽曲を僕がカバーするという企画もあって、普段あまりない機会だったのでとても楽しかった。いつも思うことだけど、小沢健二楽曲には「発語の快感」がある。言葉を口にすると気持ちがいい。
インディアンの言葉に背中を押されて作った歌「どこへ向かうかを知らないなら…」を久しぶりに。「やまびこの詩」も《Today is the Good Day to Die》に呼応する。「アーバンブルーズへの貢献」とは逆に「憂鬱=blues」ではなく「お気に入りのものこと」を並べることで新しい言葉を歌おうと試みた「my favorite things」、ささやかだけど大切なことを切り取った「small good things」、歌いたい新しい歌があって幸せだ。五十嵐くんにギターと鍵盤ハーモニカで手伝ってもらいました。
アンコールでは広瀬さんのお気に入りだという「あさってくらいの未来」を。『新しい青の時代』を聴くときに11曲目のこの歌から再生してアルバム全体を聴いているとのこと、新鮮な切り取り方だと思いました。好きな理由を言葉で説明してもらうことは作り手冥利につきる。僕もまたこの歌が好きになりました。たくさんのお客さん、ご来場ありがとうございました。主催のミルブックス、会場のmolnにも感謝を。「人生には、昨夜のような時間が必要です」と広瀬さん、美しい言葉だなあと感じ入る翌朝です。



