昨日のこと、三連休の最後の日は京都精華大学でのオープンキャンパス、高野寛さんが講師を務めるポピュラーカルチャー学部の公開授業にゲストとして参加した。精華大のことは高野さんからもいろいろ話を聞いていたので興味があり、ツアー日程とタイミングが合ったので「授業、見にいこうかと思います」と連絡したのがきっかけで今回の合同授業となった。お昼から大学に入って高野さんとたくさんの話をしたが、学生に何を教えるかということを高野さん自身がとても真剣に考えていらっしゃることに感動した。そんな授業を受けられるなんて幸せなクラスだな、と思いました。
授業では僕のバックグラウンド、自己紹介から始まり「太陽と満月」の高野さんのギターが重なる前のテイクを聴きながらアレンジについて解説したり、とても充実した内容。「猫町オーケストラ」「太陽と満月」「一角獣と新しいホライズン」をセッションしたりしました。たくさんのギャラリーもいて有意義な時間でした。高野さんとの授業が終わって、同じく精華大で講師を務める岡村詩野さんと一緒に客員教授でもある内田樹氏の講演を聞きにいった。これがとても心に響く講演で、最初から最後まで前のめりに聞き入った。人文学科1年生のための講義、という設定ではあったがとても普遍的な話。君たちに大切なことはどうやってお金を稼ぐかを知ること以前に「生き延びる」ことだ、という内田樹氏。そのためには誰が嘘をついているかを見極めることが必須という教え。「わかった」と言わずに「わかりたい」と思い続けることの重要性、など文系の誇りと意地が垣間見える熱量の高い講演で、これが聞けてよかったと思いました。
また教室に戻って高野さんと学生と雑談。世代を越える面白い話がたくさんできた。夜のライブも見届けたかったのだけど帰路へ。琵琶湖を眺める黄昏の風景が美しかった。日が暮れてひたすら走る高速道路で『the loved one』を何周も聴く。意味の変容と不変の部分のコントラストを見つめる。真夜中過ぎに帰宅。猫がすごい剣幕で怒っていた。ただいま東京、また皆さんの街へおじゃまします。




