2015年10月28日

初めてのSAGA、RockRide公演回顧|tsuioku @ 佐賀 RockRide(DAY3:2015年10月26日)【ライブ後記】

佐賀、それは我が故郷なれど遠くにありて想うものだった。18歳のとき大学入学のために上京してもう東京で暮らした時間のほうが長いし、ことに佐賀市内にはデビュー以来キャンペーンにも来たことがなかった。生まれた鳥栖では友人や親族ばかりが観にくるクローズドなライブをやったことはあったが、本格的な佐賀でのライブはこの日が初めて。きっかけは中島孝くん(Nakakohから改名した)という佐賀を拠点として活動する若いシンガーソングライターとラジオとTwitterを介して繋がったことだった。週末は関西ツアーで地元を離れているが、東京へ戻るのを一日伸ばしてもらえたら佐賀でのライブを実現させる、という熱いメールをもらったのだ。

出会いの発端となったNBCラジオ佐賀で初めて中島孝くんと対面。ふたりで生放送に出演することになったのだが、会った途端に「ああ、これなら今日はうまくいくな」と思った。ヴァイブスが共鳴するというか、彼のような音楽家が佐賀にいることが嬉しいな、と思った。ラジオもあっという間で楽しくて、スタッフの皆さんもいい人ばかり。なんだか、思っていたより、佐賀は僕に優しい。ラジオ局のテーブルで急遽セッションをしてみないか、と提案。さらにライブが楽しみになった。



会場のRockRideは古き良きロックバーという風情。たくさんのレジェンダリーな方々が音を鳴らしてきたであろうことがトイレに貼ってあるポスターを見ればわかる。リハーサルもつつがなく終了し開場。月曜日の夜、佐賀という街でどれくらいの集客があるのだろうかとまったく予想もつかなかったのが、立ち見も出るような大盛況。地元に根付いて活動するアーティストの力強さを感じました。最初に演奏するのは僕。2日前のJOY TRIP CAFEでの内容とは意図的に異なるセットに。

「どこへ向かうかを知らないならどの道を行っても同じこと」「手と手、影と影」でスタート。

IMG_3666

IMG_3725

自己紹介がわりに小説の導入部を朗読、そしてNEW HORIZONとUNICORNのMCから「一角獣と新しいホライズン」。誰も知らない本当の物語、と歌ってまた点と点が結ばれる感覚。「些細なことのように」は中島くんが僕を見初めてくれた曲。観にきてくれたNBCラジオのスタッフもラジオが繋ぐ縁に感慨深そうにしていました。福岡では歌わなかった「光の葡萄」も佐賀で歌うとまた違った感覚。旧友への手紙のような「ブックエンドのテーマ」も同様。

佐賀のお客さんは僕の話も歌もとても熱心に聴いてくれて、もっと早く覚悟して決意してここに来るべきだった!と反省しました。Twitterでやりとりをした、元12月8日というバンドをやっていたキハラさん(今はso far, so closeとして活動)にも会えたり、急に佐賀を身近に感じるのだから我ながら調子のいいものだ。中島孝くんのステージはPCとの同期やゲストドラマーとのセッションなどとても素晴らしいもので、言葉もメロディも僕の好みだったし、近いマインドを感じた。なかなかこういう出会いというのは多くない。

IMG_4400

IMG_4431

最後の最後、アンコールで中島孝くん、サポートドラムの野中勇希くんと僕で「ユートピア」を4つのコードの繰り返し、静かに始まって熱く盛り上がって静かに終わるということだけを打ち合わせてのセッションでしたがとても楽しかった。遅い時間までたくさんのご来場ありがとうございました。物販で声をかけてくれた方々もありがとう。そして尽力してくれて僕の佐賀に対するナーバスな気持ちを打ち破るきっかけをくれた中島孝くんに大きな感謝を。

実感のある基山という町から佐賀までは車で1時間ほど。真夜中の高速は前も後ろも僕以外の車はなく、ここがどこだかわからなくなるほど真っ暗。しかし妙に興奮して大きな音で音楽を鳴らしながら帰りました。また来ます、佐賀。ありがとう。

IMG_4504


Posted by monolog at 22:20│Comments(0)TrackBack(0)

この記事へのトラックバックURL