2015年11月05日

物語と歌のつながり|夜の科学 in 下北沢(2015年11月3日 @ 下北沢 lete)



新潟から戻って展示の片付けと休む暇もなく迎えた一昨日の下北沢lete公演、2013年秋から始まってちょうど2年、11回目の定期演奏会。小さな空間でのライブですが、全公演すべてが満席ソールドアウトというのが本当にありがたい。小説「猫と五つ目の季節」発売日ということでこの日限りの小説と音楽がリンクする構成にしようと思いました。冬の寒さがそっと忍び込んだような気温、文化の日に相応しい一日。

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故郷の風景を歌った「夕暮れ田舎町」でスタートしたライブはまさに自分の成長を順番にたどっていくような感覚。大学時代の孤独で寒い冬を歌った「レモンひときれ」をこんなふうに2015年に歌うことになるとは想像もしていなかった。ポチとの出会いの歌「饒舌スタッカート」の弾き語りというのもレア。VAPからリリースしたシングル「夜明けまで」のジャケットにもポチの姿が!ということに改めて気づいたので取り上げた。この歌を書く頃まで僕は煙草を吸っていたのだな。

久しぶりに「SING A SONG」を歌って、2000年代の後半、ソロ活動を始めた頃この歌にとても助けられたことを思い出す。どこで歌ってもこの歌はいつも客席をニコニコさせた。「pilgrim」のなかになる「自分じゃない誰かが的を射た言葉で/答えを出すと思っていた?」という歌詞は当時の自分の環境下で自問自答したフレーズ。そういうときもいつもそばには猫がいたのだ。去年夏の終わりに“傷心”旅行へでかけたとき「high tide」のミュージック・ビデオを作るための撮影も行ったのだけど、結局それは僕のペットロスに伴う気力のなさのせいで未完に終わった。あの素材は今どこに?

2時間半と、ここ最近のなかでは長尺のライブになりましたが、僕自身にとってはあっという間の時間でした。お付き合いありがとう。オフレコな話もかなりたくさんしゃべったような気がしますがどうぞみんなの心に留めておいてください。2015年現在僕自身が一番リラックスして歌える場所かもしれない下北沢lete、次回は1月か2月にまた新しい季節の歌を歌います。

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Posted by monolog at 10:33│Comments(0)TrackBack(0)

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