2016年01月15日

この冬一番の寒さとあたたかさ|映画「ひつじ村の兄弟」




お正月に映画館で映画を観るのが好きだ。「ああ、お正月だなあ」と思う。去年観たのは「ゴーン・ガール」でしたが、今年はストイックで地味な映画を。「ひつじ村の兄弟」はアイスランドが舞台の映画。牧羊の村での出来事を淡々と描く。無口で粗雑な彼らが羊を慈しむ姿が、僕らが猫を可愛がるのとほとんど一緒でちょっと泣いた。インディアンの古い言葉に「長年会っていなかった兄弟のように向かいあおう」というのがあるけれど、40年不仲の兄弟が不器用に心を交わそうと四苦八苦するが、兄弟のいない僕には新鮮な感覚。

アイスランドは人口25万人程度に対して羊の頭数が100万頭以上という羊大国なのだそうだ。暖冬の今年は東京に雪が積もるかどうかわからないけれど、真っ白に吹雪くスクリーンを観ながらこの冬一番の“寒さ”と“あたたかさ”を感じました。不仲の兄弟の意思疎通を助けるボーダーコリー犬がお利口で可愛かった。羊たちはモフモフしていた。静謐に響くサウンドトラックもとてもよかったです。新宿武蔵野館は妙に居心地がいい。予告編でも面白そうなのがたくさん紹介されていた。次はアメリカの映画を観にいこう。



昨年2015年は映画をあまり観ない1年だったが、それでも印象に残っているものがいくつもある。まずはやっぱり『マッドマックス 怒りのデス・ロード』だが、個人的に「これはおれが推さなくては!」と思った『ゾンビーバー』のくだらなさ(と劇場内の観客の一体感)を特筆したい。そして『海街diary』はすぐにでも鎌倉へ出かけたくなる映画だった。『ラブ&マーシー 終わらないメロディ』や『Dearダニー 君へのうた』など清々しく音楽が立ち上がる映画も印象に残っています。今年は去年よりたくさん映画館へ行きたいと思います。

Posted by monolog at 11:29│Comments(0)TrackBack(0)

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