新しい図書館、新しい叡智

故郷の佐賀県基山町に新しい図書館が完成し、それが4月1日に開館する。オープン前の図書館内部を特別に見させていただいた。古い図書館は高校時代に足繁く通って受験勉強をした場所で、すなわちそれは現在の自分がここにいることと重要な繋がりがある。新築の木の匂いがする新しい図書館は有名な武雄図書館などを手がけた設計者によるデザインがとても印象的。オープン準備のために本を移したり新しい本を仕入れたり職員の皆さんが忙しく駆け回っていた。
若者が勉強できるようなスペースがあったりWi-Fiスポットがあったり最新の設備を見るにつけ、こんな小さな街でこんな充実した図書館があるなんて羨ましいな、と思った。古い図書館で勉強に飽きてはぼんやりと書棚の間を散歩し、様々なまだ見ぬ世界への入り口を眺めてから25年近くが経った。書物がいかに人生を豊かにしてくれるものかということを僕らは子どものころから知っているけれど、すぐにそのことを忘れてしまいがちだ。新しい棚に並ぶ使い込まれた本たちを見てなんだかとてもワクワクした。
開館記念になにかイベントができないか、という打ち合わせ。面白いことができたらいいな、と思う。
Posted by monolog at 23:44│
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なんて素敵な空間でしょう!まるでくつろげるホテルのロビーみたいです。
内容に囚われて動けなくなることが苦手で、本はあまり読みませんでした。
(最近読んだのは、言わずもがな「猫と五つ目の季節」)
「書物がいかに人生を豊かにしてくれるものか」ということを信じて、自分にとって良い本を探して読んでみます。
ここでなら本探しも楽しそう!スキップせずに聴けるアルバムに出会った時のうれしさを本でも味わえるといいなと思います。
う〜ん、面白いイベント出来そうですね!(^o^)
基山にこんな素敵な図書館が出来ているのですね!
山田さんはじめまして、網野杏子と申します。
「読詩会@Fukuoka」という、詩を書くものが詩を学ぶために詩を読む学習会を行っております。そのメンバーのひとりから山田さんの『猫と五つ目の季節』をいただくご縁をもらいました。
猫ブームに便乗した本なのかな?でもいただいた本だし読まなきゃ。そんな半ば義務的な気持ちで<(_ _)>読み始めました。それがそのうち、するりとこちらの心にも降りてくる感覚が心地よく(描写も素直できれいなので)気がついたら読み終えてしまっていました。
ポチを介護するシーンでは自分の体験とも重なって(私の場合は人、なのですが)動物を看取るということもこれだけ骨の折れることなのだと現実的に考えさせられました。ここまで山田さんに愛されたポチはほんとうに幸せだったろうと(しかも山田さんを悲しませぬようポチ実まで連れてきて)最後は晴れやかな気持ちで本を閉じることができました。
私が育った家もやたら動物が多く(全て私が捨てられていた動物を拾ってきたのですが)初めて私に死を身をもって見せて教えてくれたのも猫のチビでした。そんな自分の小学生時代のことも久しぶりに思い出すことができました。
日ごろは学ぶためにと詩集や詩関連の本ばかり読んでいる毎日です。そんな生活にモデル猫の美しい「ポチ」が現れて、清い気持ちにしてくれた気がします。
本に挟まれてあったプロの目をしたポチと山田さんのポストカードとイラスト入りのサインも心がこもっていました。ありがとうございました。
ブログを拝見すると精力的に音楽活動を行われているようですね。益々のライブ活動のご盛況、ポチ実ちゃんとの穏かな日々を福岡から願っております。掲示板に長々と失礼しました。
新月を明日に控えて。