


昨日のこと、朝から夕方まで作業してからバタバタと鎌倉へ。週末の道はやたらと混み合って、しかし逗子海岸まわりで走ったら素晴らしい夕陽と海の風景に出会えた。molnでChocolat & Akitoのライブということで楽しみにしていた夜、開演時間ぎりぎりに会場に着くと入り口でショコラさんとばったり。ステージには片寄さんが一人でサウンドチェック中で、期せずしてGREAT3の「Oh Baby」が聴けて時間が巻き戻った。今僕は『リッチモンド・ハイ』を聴いているところ。
2012年に出たChocolat & Akitoの『Duet』というアルバムに僕は感銘を受け、翌年自分の『新しい青の時代』をリリースするときに片寄さんにお願いしてコメントを書いていただいたり、以降いろいろ良くしていただいているのだけど、新作『Chocolat & Akito meets The Mattson 2』も予想を遥かに上回る素晴らしい作品だった。moln名物の“貸し切り図書館”ということで好きな本を紹介しながらのライブ、片寄さんの紹介する本は自分の読書遍歴と共通するところもあり興味深い。なかでも片寄さんが19歳当時、すでに廃版になって手に入らなかったジャック・ケルアックの『地下街の人びと』を国会図書館に通いつめてすべてコピーを取り(1日10ページしかコピーできないゆえ)丁寧に製本したという一冊がすごかった。若さゆえの情熱、青春の形見のような重みがあった。カルロス・カスタネダの本もネイティブアメリアン好きには避けて通れない本、あらためて読み返してみたいと思いました。
一方ショコラさんの選ぶ本はどれも直感的、感覚的な感じがしてショコラさんらしいと思わせる本たちであった(今日は思い立ってサリンジャーの「フラニーとズーイ」を本棚に探しました)。“暮らし家”に憧れるという話を聞いて、僕も最終的には“暮らし家”になりたいなと思いました。片寄さんとショコラさんおふたりの会話は本の内容から転じて死生観さえ垣間見えるような貴重な話に展開していき、たくさん刺激をもらいました。ライブ演奏も素晴らしく、新作からも旧譜からの曲もたくさんあって聴き応えのある2時間。久しぶりに観たC&Aでしたが、面白くて可愛くカッコよく、感動的でした。
終演後はmoln綾ちゃん、五十嵐くんとご飯、ゆっくり話をしたのはいつぶりか。愛猫ミルクにも会えていい一日だった。