予想通り、地震の影響でやむを得ないたくさんのキャンセルがありました。大分、熊本からは交通手段がおぼつかないし、怖くて外に出れない人もいたはずだ。しかし、そんな皆さんが心尽くしのお詫びの言葉を添えて次の機会を乞うメールをくれたのが嬉しく、次回時間をあけずにまた福岡に帰ってきたいと思いました。一方で思い立って当日券で入場してくれた人も多く、いつもより少し厳かで緊張感のある雰囲気でライブが始まりました。最初に『新しい青の時代』からの曲を数曲まとめて演奏したのはこのアルバムが2011年3月の東日本大震災を経た作品であり、ついさっきグラグラと心身を揺さぶられた僕たちに良い効用があるのではないかと思ったから。夏に発売する『pale/みずいろの時代』からの曲も元々の意味とは違うように響いたかもしれない。村田和人さんの「BRAND NEW DAY/BRAND NEW SONG」も歌う。ハンカチも恥ずかしげに舞った。
この日来てくれた皆さんと特別な思い出が作りたくて「calendar song」で初めてのかけあいをした(業務連絡:帰京して早速録音編集作業をしましたが例のやつはうまくいきそうです!)。「ブックエンドのテーマ」「my favorite things」「small good things」と歌いながら、目をつぶっている人、泣いている人、ニコニコしている人、みんなの顔を眺めていろんなことを思いました。僕らが知りたいのは「あさってくらいの未来」なのだな、つまり。「tsubomi」は予定になかったのだけど、警固公園を歩いていてハッと僕は17歳の頃流した涙のことを思い出したのです。福岡でこの歌を歌う意味よ。ご来場いただいた皆さんに感謝。良い夜でした。