



久しぶりに書く猫騒動日記。お隣に越してきたおうちがベンガル猫を飼っていて、暖かくなるにつれフェンス越しのコミュニケーションが増えた。これまでお隣とは挨拶こそすれ、親密にお話することなど皆無だったから「猫」という媒体が人間関係にもたらす効用というのはすごいなあとあらためて感心する。お隣の猫は「ノアちゃん」という名前の女の子でとても人懐っこくて触らせてくれて、可愛い。
うちのポチ実は人見知りの内弁慶なので遠巻きに眺めて震えていたのだけど、ここ最近はやたら積極的になって朝起きたらお隣のお庭でノアちゃんが散歩していないかチェックする。待ち伏せしたりもする。フェンス越しにノアちゃんが首輪の鈴を鳴らして駆けてきて、ポチ実とチュっと鼻をくっつけるのだけど、そのシーンを見るといつもキュンとする。「なんなの君たち、その可愛らしさは!」と僕がiPhoneでパシャパシャ写真を撮っているとお母さんが「山田さんチミちゃん、おはようございますー」と顔を出し、ポチ実は人見知り性分が出てまたびっくり怖がってリードを絡ませて家に駆け戻る、というのがお決まりの風景になった。つい最近お隣のお隣には柴犬の「あずきちゃん(女の子)」が越してきた。なんだかこの初夏、ご近所の動物たちのガールズトークはとても賑やかだ。
そして、チミママがうちの庭に現れなくなって1ヶ月が経った。毎日気になるし、すごくさびしい。庭の梅の木に光る目があって「チミママ!」と声をかけたらそれがハクビシンで、大声を出して追い払ったのだけど、その日をきっかけにチミママも野良猫クマも姿を見せなくなったから猫町の分布図や情勢が様変わりしてしまったのだろうか。半年顔を見せなかったのに今年のはじめにフッと戻ってきたチミママのことだから、どうにか元気に暮らしてまた僕とポチ実にその凛々しく美しい姿を見せてほしいと願う。そのときのためにたくさん美味しいご飯を用意しておくのだ。