2016年08月28日

言葉と発想、詩人の机



昨日のこと、虎ノ門のポニーキャニオンまで出かけて、作詞家岩里祐穂さんの「Ms.リリシスト〜トークセッション vol.1」を観にいった。岩里祐穂さんは作詞家生活35周年、常に第一線で活躍する作詞家、今井美樹さんからももクロまで、誰もが知る歌の言葉を担ってきた人である。アニバーサリーに際して企画されたイベントの第一回目のゲストが友人の高橋久美子ちゃんで、無限自在に言葉を紡ぐ彼女たちのトークを聞きたかったのだ。

たくさんのお客さんを前に「作詞」や「言葉」について語られたが、難しい話は全然なくて、明るく面白く可笑しいおしゃべりが続いた。岩里さんの歌詞の書き方と久美子ちゃんのそれは違うし、僕の書き方とも当然違った。僕はかつて専門学校で作詞の授業を2年間受け持ったことがあったけれど、そのときに痛感したのは「作詞を教えるのは難しい」ということで、それは裏を返せば「作詞を習うのは難しい」ということだ。しかし、それでも僕は岩里さんと久美子ちゃんのトークから“発想のヒント”を得た。20年ちかく作詞作曲をしているが、まだまだ開けてない扉がいっぱいあるのだな。

僕はこれまでに、マクロスFのクリスマスアルバム『cosmic cuune』、坂本真綾さんのベスト盤、そして今年春の千菅春香さんのシングル『愛の詩 -words of love-』で岩里さんと名前を並ばせていただいたことがあったが、昨日は初めて挨拶ができて、とても光栄だった。今日JASRACのサイトで自分の名前で検索したら僕が書いた160曲くらいの歌がCDになっているようだった。岩里さんはなんと800曲以上の楽曲の作詞を手がけられ、ヒットし、今なおJ-POPの最先端を疾走していらっしゃる。昨日の会場には岩里さんの仕事机においてある様々な本、映画のパンフレットなどが展示してあって、それを眺めるだけでも興味深く、その影響を受けて僕は納戸の奥にしまってあった映画のパンフレットを全部引っ張りだしてみた。とても楽しく刺激的なトークセッションでした。

Posted by monolog at 20:57│Comments(1)TrackBack(0)

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この記事へのコメント
岩里祐穂さんの800曲以上というのは凄すぎてよくわからないのですが、山田さんの160曲というのにも充分ビックリです(@_@)。
提供されているのは時折のブログで知っていましたが、しっかり作詞家さんでもあったのですね!。
映画音楽が映像とピッタリ合っていると感動するように、音(アレンジや歌い方等も含めて)と歌詞とが合っていると本当に気持ちがいいです。
その点でも山田さんの楽曲は間違いないのですが、世にある無数の楽曲を前に、実際に創り出すのはとても大変なことだと思えます。
あー聴くだけで楽しい!(今、「幸せの風が吹くさ」の所、聴いてます)。 本当に出会えてよかったです…。 ありがとうございます!!(*^_^*)。
Posted by motokoishita at 2016年08月28日 23:09