2017年03月02日

山田稔明+高橋徹也 “音楽と音楽”(2017年2月25日 @ 名古屋 喫茶モノコト)【ライブ後記】

昨年末くらいから計画を立てて、ずっと楽しみにしていた高橋徹也さんとのジョイントツアー。いよいよ旅の始まり、快晴の東京をワゴンは走り出して名古屋へ向かう。2013年吉祥寺スターパインズカフェでのライブ以来、ここ数年は何度か共演の機会があったけれど、昨年の下北沢モナレコードでの2マンほど刺激的なステージはなかった(最初から最後まで2人とも出ずっぱりの異色のライブだった)。今回もまたその“ずっと舞台に二人いる”というフォーマットにトライすることに決めたのだ。

移動中の車のなかでは談笑したり、気まぐれに押し黙ったり、僕がかけるBGMについて話をしたり(タカテツさんはDavid Meadに反応していたな)、気がつけば僕らのワゴンは名古屋へ辿り着く。最初の会場は喫茶モノコト、昨年10月に大須モノコトの森田こころさんとK.D.ハポンの森田太朗さんの兄弟が作った新しいスペース。まだライブイベントは3、4回ほどしか行われていないらしいが、広くて風通しがいい感じがして、音響的にも僕にはストレスがなかった。階下にはちくさ正文館という名書店、その棚作りも素晴らしく開場から開演までの時間があっという間だった。タカテツさんが「村上春樹の本買った」というので見せてもらったらそれが件の『騎士団長殺し』ではなく和田誠さんとの『ポートレイト・イン・ジャズ』だったのが「らしいな」と思いました。

なんとなく演奏曲目だけが事前に決められていて、ライブ開始直前に曲順が決定。リハーサルらしいリハーサルのないまま本番へ。不安よりもわくわくする気持ちが勝る。たくさんのお客さんが集まってくれた。当日券で訪ねてくる方が多かったのも嬉しかった。少なからずの緊張感のなか、まずは僕の「blue moon skyline」からスタート。2曲目は高橋「The Orchestra」、その歌詞のなかに「どこへ行こうか」と問うシンクロニシティに静かに驚く。交互に、あるいは2曲ずつ演奏してライブは進んでいきました。12弦ギターでの山田「一角獣と新しいホライズン」、エレキギターでの高橋「新しい世界」とそのセットリストを消化しながら、これはものすごい贅沢なライブだなあ、と感じた。

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GOMES THE HITMANの「ドライブ」をタカテツさんとふたりでやるのは下北沢以来だが、確実に前回より呼吸があっているような感覚。もともと長尺のスケールの大きな曲だが、また新しいバージョンを更新した気がした。「山田くん、『予感』って歌う?」と問うてきたのはこのためか、と突然タカテツさんがアカペラで「予感」を歌いだしたので虚を衝かれた。続けて歌われた「夜のとばりで会いましょう」は彼の歌のなかで一番優しい歌だ、と感じる。「小さな巣をつくるように暮らすこと」を歌ったら泣いている人が見えたのでもらい泣きしないように目をそらした。あぶなかった。

続く「真夜中のドライブイン」「星空ギター」と演奏に参加、このあたりでライブは最高潮を迎えたか。「my favorite things」と「My Favourite Girl」というタイトル繋がりの並びも楽しかった。「calendar song」「スタイル」と手拍子が鳴り続き、本編終了。かなり曲数も多く、長時間のライブだったと思うが、あっという間に感じた。アンコールで披露した高橋徹也の最新曲「猫とホテル」は衝撃的な曲で客席がざわめく。僕は語りとハーモニーを添えた。「犬と老人」も不思議な歌だ(なんの話だよ、といつも思う)。最後は「幸せの風が吹くさ」で大団円。お互いに歌い、リスペクトし、気が向けばそこに音を添える。こういうライブを一緒にやれる同業者が他にいるだろうかと考えると、すぐには答えが出ない。この日もとても新鮮で刺激的な時間を共有した。

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終演後はたくさんのサインと握手。打ち上げの中華料理屋さんがとても美味しくて疲れも吹っ飛ぶほど。喫茶モノコトの森田兄弟お二方、スタッフの皆さん、そしてご来場いただいた皆さまに感謝。




Posted by monolog at 21:42│Comments(0)TrackBack(0)

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