2017年05月20日

旅のある人生と旅のない人生|『わたしのマトカ』を語るトークイベント



昨日のこと。夕方から出かけて、渋谷ロフト9で片桐はいりさんと森下圭子さん(映画『かもめ食堂』コーディネーター)とのトークイベントへ。はいりさんの著書『わたしのマトカ』は『かもめ食堂』撮影のために滞在したフィンランドのことを綴った本だが、その本の関連イベント。この春にはいりさんとイベント(4月8日 @ 等々力 巣巣「音楽で表現すること」)で共演して以来ずっと『グアテマラの弟』『もぎりよ今夜もありがとう』とそのご著書を読みふけって、『わたしのマトカ』も“積ん読”棚でまさにその出番を待っている本だったので、このイベントはナイスタイミングだった。ロフト9は満員盛況。

はいりさんも森下さんも朗らかによく通る声で、会場には笑いが絶えない。フィンランドの話に始まり、なぜか日本の秘境や秘湯を旅した話がいちいち面白くて、あっという間に時間が過ぎていきました。フィンランドの話に戻って、サルミアッキという世界一まずいお菓子と言われる飴玉が来場者全員に配られた。僕は初めて食べたのだけど、仕事柄のど飴探求に常に余念がない僕にはサルミアッキは全然アリな味で、フィンランドがすっと身近に寄ってきた感じ。やっぱり一度は行ってみたいな、フィンランド。

終演後、はいりさんに挨拶。「あらー」とニコニコ笑って手を振ってくれるはいりさん。「今日のトークを聞いて旅に出たくなりました!」と伝えると、はいりさんは「山田さん風に言うなら、人間には旅のある人生と旅のない人生のふたつしかない、ということね」と言って笑った。なんとチャーミングな方だろうか。短い時間にいろんな話をしてくれて嬉しくて胸いっぱい。この日をきっかけにようやっと読み始めた『わたしのマトカ』はやっぱりページをめくるごとに面白くて、あっという間に電車は吉祥寺へ辿り着いたのでした。

さあ、新しい旅の支度を少しずつ。

Posted by monolog at 23:17│Comments(0)TrackBack(0)

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