
今日は6月19日、愛猫ポチの命日。3年が経ちましたが、ポチのことを思わなかった日が一日もないのです。リビングに貼ってある大きなポスター、階段の吹き抜けに飾ってある「ひなたのねこ」展のパネル、はしもとみおさんの木彫ポチ、猫ラボさんのフェルトポチ、財布を開くとそこにはポチの毛とヒゲと爪をパックしたものが入っているし、ポチ実のなかにも確実にポチの面影を見つけるのです。
3年前の今日、早朝から紫陽花の庭でポチを自由にさせたあと、昼にダライ・ラマ先生の病院にすべてを託して入院させ、僕は深大寺へ走って神頼みとお祓いをした。「は、今日は桜桃忌だ」と気づいて帰路にある三鷹の禅林寺で太宰のお墓にも「なんでもいいからポチのことを助けてください」と手をあわせた。邪気を追い払うべく部屋を徹底的に掃除しているときに病院からの電話を受けて、眠って起きることのないポチを迎えにいった日の記憶。僕にとってポチは物語の始まりで、その物語はまだ続いているのです。
今年の紫陽花はちょっと花のつきが良くなくて、まだ雨も少なくて見どころはもう少し先だろうか。なんにせよ僕にとって特別な季節であることには間違いない。今年の6月19日、東京はカラッと快晴。もうすぐ夏がくるよ。