2017年06月27日

“猫好きにわるいひとはいない vol.2” 山田稔明 × 峯村リエ(2017年6月25日 @ 下北沢 風知空知)【ライブ後記】

昨年緒川たまきさんをゲストに迎えて開催した「猫好きにわるいひとはいない」と題したトークイベント、その第2回目を今年も行うことができました。今回のゲストは女優の峯村リエさん。昨年秋に長男堂店主が「大河女優が山田さんの本を!」と峯村さんのTwitterを教えてくれて始まったやりとり。半年後にこのような楽しい夜を共有できたことがとても嬉しい。そもそも育“猫”ノイローゼ気味だった峯村さんが緒川たまきさんをきっかけにして『猫と五つ目の季節』を知ってくれたという経緯もあったそうで、本当に猫というのはいろんな縁を招く生き物だなあ、と感心する。

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満員御礼の下北沢風知空知、まず最初に猫にまつわる歌を2曲、そして峯村さんを呼び込みました。峯村さんの愛猫「日差(ヒザ)」の写真を大写しにして、猫トークの始まり。ヒザと出会うきっかけなどを興味深く聞く。すでに子どもを生んだ経験もある2歳だったヒザを譲渡会で引き取ったそうで、僕がポチを我が家に迎え入れたのも同じく2歳、さらには彼女も経産婦だったので、途端に親近感が沸いた。ちょっと不思議な日差(ヒザ)という名前は鈴木杏さんと真木よう子さんが名付け親というのも面白いエピソード。生活が一変した、と語る峯村さん。僕を猫先輩と呼ぶが、ペットロスについての質問については僕にも明確な答えは出せなかった。とにかく毎日毎日、一瞬一瞬を大切に暮らしたいなと思います。

峯村さんにエッセイ集『猫町ラプソディ』から朗読してもらった。「ノミの記憶」は子供時代に経験してトラウマのようにつきまとう、身の毛もよだつ記憶を綴ったものだが、峯村さんの朗読はむずがゆさまで再現させるようだった。本番前「この九州弁のイントネーション教えて」というやりとりもあったが、とにかく生き生きと映像が浮かぶようで、さすがだなあ!と感動したのです。ライブコーナーではもちろん猫にまるわる歌を。何度歌っても飽きることなく、そのつど思い出すものことがあって、それはまるで毎日会っているのに可愛さに慣れることのない猫みたいだ。

再び峯村さんに登場してもらい、エッセイ集のなかから「PとKの記憶」の朗読を。とても大切な思い出を丁寧に具現化してもらったような感じ。朗読から続けて「小さな巣をつくるように暮らすこと」を歌って、様々なことを想いました。そしてこの日のハイライト、「きみは三毛の子」をふたりで演奏。峯村さんはハーモニーボーカルを担当。うちのポチ実も峯村さんちのヒザも三毛猫ということで、この日限りの特別な歌詞を書き下ろしました。眼差しが印象的なヒザ、「ヒザも三毛の子/眼差しはグレタ・ガルボ」「市松模様のハンチング」などヒザの写真を見ながら書いた歌詞をとても喜んでもらえたたのも嬉しかった。峯村さんの歌も素晴らしかった(ハモるのって特殊技能だと思うのです、僕は)。

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とにもかくにも猫の話と猫の歌に終始した「猫好きにわるいひとはいない vol.2」、定期的に続けていきたいイベントです。終演後は新作Tシャツも(峯村さんのヒザTシャツも)とても好評、誕生日だったポチ実、3回目の命日だったポチにたくさんのプレゼントもありがとうございました。ご来場いただいたお客さん、立ち見で参加してくださった皆さん、風知空知のスタッフ陣、ミルブックス藤原さん、そしてお忙しいなかイベント出演を快諾していただいた峯村さんに大きな感謝を。

遊びにきてくれた片桐はいりさんは「好きなもののことを一生懸命話すのを聞くのは面白いわね」とニコニコ顔。そのまま峯村さん、はいりさん、同じく遊びにきてくれた高橋徹也さん交えて打ち上げ。僕とタカテツの音楽家コンビはふたりの大女優のお話と立ち居振る舞いを前にひしひしと刺激を受けたのでした。楽しい夜でした。

Posted by monolog at 17:24│Comments(0)TrackBack(0)

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