2017年11月29日

“山田稔明 × 高橋徹也・音楽と音楽”(2017年11月25日 @ 宮城県 富谷市 NAKAO CAFE)【ライブ後記】

先週末の高橋徹也さんとの東北ツアーを振り返ります。午前中に吉祥寺で落ち合って、東北道を北へと向かう旅です。前週の新潟でひやひやする思いをしたので、タイヤチェーンを積んで心構えもばっちり。これまでのタカテツさんとの旅はすべて西だったので地図の上の方に向かうのが新鮮。雪をかぶった連峰や紅葉、田んぼの風景を眺めながらいいドライブ。今月頭の大阪はたくさんの楽しい出来事が記憶に残りましたが、演奏面に関してもこれまで種を植えたところに芽が出て果実が実ったような、そういう収穫感もありました。

まず最初のヴェニューは宮城県富谷市のNAKAO CAFE。僕は3度目の演奏、タカテツさんを連れてくることができてよかった。ここはとにかく素敵なものが溢れる場所、雑貨屋さんでありコーヒー豆やスイーツも売ってるし、ライブ会場となるカフェも広くて心地いい。お店に到着してすぐライブの準備。今回も音響機器はすべて持ち込み、自分たちでセッティング。ステージまわりには今回もカメヤマキャンドルさんが揺れる灯の演出をしてくれました。なんと素晴らしい風景、うっとりしてしまいます。

P1090624

P1090633

遠くから近くからたくさんのお客さんが集まってくれました。広いカフェなのでいつも最初は「こんなに人が来るのかしら」とドキドキするのですが、ステージに立つと嬉しくてわくわくしてくるのがここ、NAKAO CAFEです。今回は「二人出ずっぱりスタイル」をやめてタカテツ、山田、セッションと続く3部制に。最初にふたりで挨拶して、いよいよ開演。タカテツさんの演奏が始まりました。エレキギター(新しいギター)弾き語り、ニューアルバム『Style』のタイトルトラックから軽快に始まった大阪のライブとは対照的にデビュー作の楽曲が1曲目。ゆっくりしっとり立ち上がっていく響きが印象的でした。お客さんも真剣に聴き入っていましたね。最後は「Style」で手拍子で盛り上がって第一部終了。長いようにもあっという間にも感じる不思議な時間でした。

僕のステージ、タカテツさんが新しく買ったジャズマスターを弾くというので僕も先月買った1964年製のMartin F-55で、「星に輪ゴムを」からスタート。冬の冷たい窓、そのなかは実はあたたかい。ステージもじっとりと汗をかくくらいの熱気があった。「ただの旅人」という新曲も演奏するたびにキーが変わったり節回しが変わったり、毎回面白い。サトミツ&ザ・トイレッツの曲も受けがよくて嬉しいです。「sweet december」を東北で歌ったのは初めてのことかもしれません。歌いながらしみじみする歌。

P1090763

P1090723

再びタカテツさんを呼び込むかたちで第三部の始まり。お互いの好きな日本語ロックのカバーをということで、大阪に続いてこの日もタカテツさんがザ・ピロウズの「ストレンジ・カメレオン」、僕がb-flowerの「つまらない大人になってしまった」を披露。実はリハで一番練習してたのはこのパート。大阪よりも積極的にお互いの演奏に呼応しあう。“Favorite”繋がりで「My Favourite Girl」と「my favorite things」、そして「幸せの風が吹くさ」で盛り上がって終了、のつもりがアンコールの声が止まず、急遽もう一曲。ライブが長くなりすぎるから、とセットから削られていたフィッシュマンズのカバー「エブリデイエブリナイト」で大団円。ふたりともなんだかいつもより力強く良い声で響き合っていたように思いました。

P1090632

P1090791

P1090796

終演後は物販に長蛇の列。サインに時間がかかって申し訳なかったけど、1年に1度の東北旅で沢山の人とお会いできて幸せでした。お店でBGMとして流れていた「光の葡萄」の歌詞のフレーズだけを頼りにここへ辿り着いたという方もいらっしゃって、NAKAOというお店の持つ求心力をひしひしと感じる夜でした。スタッフの皆さんも穏やかで優しい。Date fmでデビュー当時からお世話になっていたディレクター氏も駆けつけてくれて、遅い時間にも関わらず美味しいご飯屋さんに連れていってくれました。ずっと準備に駆け回ってくれていたNAKAOの堀江さんが体調を崩されてお会いできなかったことだけが残念だったので、また1年後とは言わず新しい春が来る頃にでもまた歌いにいきたいです。たくさんのご来場ありがとうございました。僕もタカテツさんも楽しく幸せな夜を過ごしました。

P1090810

P1090812


Posted by monolog at 09:29│Comments(0)