「blue moon skyline」で始まり「太陽と満月」のリズムループが切り込んでくるライブを今年何度行っただろう。この日の始まりもそれをなぞって。新曲「ただの旅人」を初披露したのもこの会場。実験の場としてleteは今年も抜群に作用しました。リリースから15年経ったGOMES THE HITMAN『mono』から「別れの歌」「忘れな草」「言葉の海に声を沈めて」をセレクト。暗雲低迷時代だと自分が思っていた季節の歌たちが2017年に誇らしく響くのを僕自身が感じていたのです。「夜のカーテン」「寒い夜だよ」は詩作の原体験から生まれた歌。大阪でポエトリーリーディングのイベントをやってから自分のなかでの小さな意識改革がありました。


『SONG LIMBO』という、今ではとても手に入りにくいCDRで発売された音源集があって、そのなかの曲を久しぶりに披露したいなと思って「黄昏れ・夕暮れ・夜明け」「恋の見切り発車」を。過去の自分が書いた言葉にハッとする幸せな瞬間がいくつかありました。トラベラーズファクトリーが提供してくれた賞品をひとつ、恵比寿での2公演でプレゼントしそこねたこともあり、この日も急遽3つの賞品があたるくじ引き大会を。トラベラーズ賞、そして『ねこぱんち』賞、そして山田稔明賞は今年2番目によかったレコード『HAIM/Something to Tell You』アナログ盤をプレゼントしました。「notebook song」「小さな巣をつくるように暮らすこと」「きみは三毛の子」は今年のライブを静かに、しかし力強く牽引してくれた歌です。はやく音源化したいなと思っています。
「calendar song」で本編終了、アンコールは「sweet december」を歌いました。最後の最後にサプライズのプレゼントのつもりで新しい曲を披露。「セラヴィとレリビー」という仮タイトルの歌、最初に違うタイトルで歌ったのもこの下北沢leteでした。3日間で約60曲、GOMES THE HITMAN、バンド編成、ソロ弾き語りと声が枯れるまで歌うことができて、音楽家/実演家としてこれほどの幸せはありません。年内のライブ、そして来るべき2018年も皆さんの予想を裏切り期待に応える活動をしたいな、と気持ちを新たにしました。
ご来場、ありがとうございました。
