2018年02月13日

ちいさないきものと日々のこと

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イラストレーター、紙版画家の坂本千明さんから送っていただいた「ちいさないきものと日々のこと」という冊子がとても素晴らしく、想いと手間をかけて作られていて感動した。犬や猫、動物たちとの出会いと別れ、ともに暮らした日々について書かれているが、どの文章も心がこもっていた。2014年に愛猫ポチが旅立ったとき、人生に不可避ないろんな試練に対してポチが僕に「さあ、どうする?」と問いかけているように感じたのだけど、この冊子にも同じような体験が記されていて共感する。ポチは僕が初めて失った“家族”だった。こんなに悲しいことがこれまでにあっただろうか(否、ない)、もうこれからこんな悲しいことはないのではないかとさえ思ったけど、人生のなかではやっぱりそれ相応の数の別れが寄せては返すわけで、ポチがいなくなってから三年半の間に大切な人、大好きな人、縁のある人が何人か旅立った。

「こういうことが起こるのが人生だからうろたえるんじゃないよ」と猫が教えてくれたと思っている。いろんなことに対して覚悟ができている気がしていても、現実を前にして途方に暮れてぼんやりしてしまうことがあったり、いろんなもやもやがもやもやする刹那があり、そういうときはポチと過ごした最後の2週間を思い出す。いつもありふれた理由で会いたいときに会えなくなることを僕らはよく知っているはずなのに、すぐ忘れてしまうのだな、慌ただしい日々のなかで。ことあるごとに、なるべく友だちに会いにいかなくちゃと思うし、ケンカしたあの人と仲直りしたいなあと願うし、それぞれが元気なうちに親孝行もしなくちゃと電話をかける。そういうときに僕はだいたいポチのことも思い出している。

今日は西荻窪「もりのこと」での「君と暮せばーちいさないきものと日々のこと」展示最終日に滑り込んだ。「いきものとの暮らしは、さもない毎日が楽しいし、いなくなってからもまた、思い出すことがたくさんあって、良いものだと思う」という言葉に大きく頷いた三連休最後の日でした。件の冊子は売り切れていましたがお店の通販でもお求めいただけるそうです。



Posted by monolog at 01:29│Comments(0)