近藤研二さんを呼び込んでデュオ、レコード屋さんでのライブだから、とマニアックにThe Kinks1968年の(50年前!)『Village Green Preservation Society』に入っている「Phenomenal Cat」にトライ。サイケデリックでおもしろ可愛い、ポチの旅立ちとともに知った曲。猫とレコード、そしてお気に入りのものたちへの賛歌「my favorite things」、この日は中古レコードのことも踏まえて歌った「第2の人生」では客席の子どもがハッ!とする瞬間も目撃できた。「toi toi toi」では近藤さんがマンドリンという新鮮なアンサンブルで楽しかったです。



近藤さんのソロセットでは遠藤賢司さんの「カレーライス」カバーが素晴らしかった。近藤さんの声に合っていて猫も出てきて完璧なマッチング。ぜひレパートリーに加えてほしいと帰宅後にお願いしました。新作『MOINGO』からの曲も良かったな。今年は8月まで近藤さんとステージをともにすることが多いのでサムシングニューな楽曲を用意できたらいいなあと思っています。トリを飾るのはキチレコ隊長のきはらようすけさんたちのBENSONS。本当に楽しそうに演奏するバンド、いつまで経ってもこんなふうに音楽を楽しくやれたらいいなあと観るたび思う。BENSONSが「punctual punk song」をカバーしたいということで、僕がボーカルをやることになって、こういうことは普段やらないからやっぱり恥ずかしくてはじけきれなくて困ったけど、楽しかった。足元に転がっていたきはらさんのサングラスで照れ隠し、サングラスしてライブしたのは人生で初めてか?(直射日光の敦賀湾岸でスタッフのグラサンを借りてのライブ以来2度目かもしれない)。タカテツさんが覗きにきてて、このシーン一部始終を目撃されてニヤッとされて気恥ずかしかったが、反対にその夜のライブのセッションでのタカテツさんの所在なさげで居心地悪そうな異物感を僕がを冷やかすことになった。ここはライブハウスか?というような盛り上がりでBENSONSのステージも終了、HMVキチレコは大団円を迎えました。上條淳士先生にも会えてサインがいただけて嬉しかったな。


会期中CDやグッズを買ってくださった人、ライブに何度もお越しいただいた方、時間や用事をやりくりして吉祥寺まで駆けつけてくれた皆さん本当にありがとうございました。カセットテープ『INOKASHIRA』やチミスミスTOTEは最終日を待たずに売り切れてしまい、Tシャツもサイズがなくなったり、余裕を持っていたはずの『CATS』も売り切れてしまいご迷惑をおかけしました。やっぱりグッズを作るのは楽しい。20年前、初めて作ったGOMES THE HITMANのグッズは「Tシャツくん」で一枚一枚自分で刷ったTシャツだった。カラフルな色でライターを作ったこともあります(自分が煙草を吸っていたから)。販促アイテムとしてバンドロゴの入ったブックカバーや歯磨きセット、2001年に作ったトートバッグはそれでバンド経済危機を乗り越えたので思い出深いです。
グッズというのは結局ものつくりが好きだから自己満足で作っているのですよね。あるいは自分が楽しみにしていたライブを観にいって物販が充実してるとわくわくして嬉しい、という原体験に起因するものかもしれません。自分が欲しくて作ったものを皆さんが同じように欲しい!と思ってもらえることこそ幸せです。中学生のときに買ったストリートスライダーズのペイズリー柄のタオルとか東京まで持ってきて20年くらい使ってたもんな。これからも何かしら新しいものを作ると思いますので楽しみにしていてください。売り切れてしまったもの、評判のよかったものは増産して東京以外の街へも持っていくつもりです。落ち着いたら通販も。
HMVキチレコは「vol.1」とタイトルについているので次回があるのでしょうか。また5月の大型連休にはリベストギャラリー創でキチレコがありますのでお楽しみに。お世話になったむさしのFM、そして忙しいなか嫌な顔ひとつせずに対応してくださったHMV record shop吉祥寺のスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。またすぐお店に顔を出すと思います。
