2018年07月27日

夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽 27/28(2018年7月20日/7月24日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】

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もう1週間前のこと、下北沢leteでの恒例弾き語りワンマンの27回目、そして週末を挟んで28回目の公演が満員御礼のなか終了しました。若干の曲目変更はありつつ、7月25日にリリースになった3作品をメインに演奏するというコンセプトの2夜を振り返りたいと思います。第一夜はフレッシュな、第二夜はリラックスしたライブになったと思います。

7月20日は「月面着陸の日」でした。1969年のこの日にアームストロング船長が小さくても偉大な一歩を月面に刻んだ日なので「clementine」を久しぶりに歌いました。2007年に書いた、僕のソロ活動の始まりの歌でした(昔はルーパーを使ってこんなふうに演奏してた)。第二夜はリクエストを受けて「午後の窓から」でスタート。続いて『SONG LIMBO』コーナー。GOMES THE HITMANで演奏するのがしっくりする曲たちだけど、弾き語りも新鮮。「虹とスニーカー」は途中のギターソロで客席が息を飲んで微妙な空気になったのがしびれました(第二夜ではやりませんでした…)。聞こえないはずの他のメンバーの楽器の音やコーラスが空耳で響くという懐かしい感覚。『SONG LIMBO』はそんな感慨を抱かせるレコードになりました。

アナログ盤がリリースになった『新しい青の時代』をもう一度振り返るのも幸せな体験です。「一角獣と新しいホライズン」「光の葡萄」「月あかりのナイトスイミング」というラインナップの力強さよ。これらの歌たちはバンドでも弾き語りでもどちらも“山田稔明の歌です”と胸を張って提示することができます。「月あかりのナイトスイミング」から続いて、リクエストがあった盟友HARCOの「Night Hike」は奇しくも「月あかりのナイトスイミング」と同じくR.E.M.の「Nightswimming」に触発された歌。僕が一番好きなHARCO。初めてカバーしましたが、また歌ってみたいです(両日ともリクエストがあったので2回歌いました)。

カバーコーナーとして7月2日に発売になった村田和人さんの『ド・ピーカン』から第一夜は「(Nothing's gonna change)Lovely Days」、第二夜は「EVERYWHERE MAN」を歌いました。“歌い継いでいく”ということについていろいろ考えた7月だったのです。前日のカスタネッツLIVEの狂乱のあとだったので「猫を待つ」という大好きな曲をカバー、第二夜は「ムーンパレス」を歌いました。村田バンド、そしてカスタネッツというロックバンドの一員になったことは8月からのステージの糧になると思います。

2000年代3作品をまとめた『00-ism [mono/omni/ripple] 』は濃厚な楽曲群。『mono』から第一夜は「百年の孤独」、第二夜は「目に見えないもの」をセレクト。どちらもあの作品特有のくぐもった感じがありますね。『omni』からは「20世紀の夏の終わり」、文字通り世紀末の2000年夏に書いた曲でした。「carolina」は今回のリイシューであらためて好きになったポップソング。歌詞に書いたことを昔は皮肉的だ(ないものねだりだ)と感じていたことが15年経って真摯な気持ちで歌えるようになったことに小さく驚く。『ripple』からの「手と手、影と影」「サテライト」はすでにこの手を離れて毎回僕を鼓舞してくれる歌に昇華した。改めてバンド編成で00年代の曲を歌うのが楽しみになりました。

第一夜のアンコールでは「そばにあるすべて」を、第二夜はリクエストを受けて「ブックエンドのテーマ」を歌いました。どちらも本質的には同じベクトルの歌なのかもしれません。GOMES THE HITMAN13年ぶりの作品リリースという出来事とあわせて「ブックエンドのテーマ」の歌詞が胸に迫ったのは言うまでもないこと。最後はどんどん自分のなかで大きく育っていく新曲「セラヴィとレリビー」を。リリース日を挟んだ2公演でしたが、それぞれ違う、どちらも良い夜になりました。2時間越えのステージ、お付き合いありがとうございました。

次回下北沢leteでの弾き語り「夜の科学」は9月16日(日)17日(祝)の2デイズに決定。予定を開けておいてください。




Posted by monolog at 08:23│Comments(0)