2018年09月29日

猫町旅日記ーバリ島 2018(中編)

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バリ島3日目は長い1日。ガムランワークショップの後はサヌールへ移動して、Tandjung Sari(タンジュン・サリ)へ。ここはミック・ジャガーやデヴィッド・ボウイが愛した宿として知られる伝説のリゾートホテル。ゲートでチェックを受け趣きのあるエントランスを進むと屋外のカフェとプライベートビーチがあった。バリの日差しは強く、ちょっとでも水分補給を怠るとすぐ軽い熱中症みたいになる。このときもヘトヘトになりながらカフェに辿り着いたのだけど、広がる青い空と砂浜、透明な海には心が踊った。昨年のバリ旅行では海を眺める機会がすくなかったのでこの景色を見てあらためて自分が南国にいることを思い知る。

サヌールからデンパサールまで移動してPlaza Renonというショッピングモールへ。ここに「パパイヤ・スーパーマーケット」という日系のスーパーがあり、夕飯を購入することになった。辛いバリの料理ばかりでは胃腸が疲れてしまうからお寿司やサラダなどをチョイスしたけど、日本では見ないような具材も多くて新鮮だった。ダイソーがあったり、人気の雑貨屋さんがあったり、ペコペコ寿司っていう面白い名前のチェーン店もあった。ホームセンターにも行った。バリ島にもキャットフードや電球や傘、体重計、高枝切りバサミなどがある。当たり前のことだけど旅先では当たり前のことも面白い。

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去年初めてバリに来たときには全然心惹かれなかった石像。それがなぜか日本に帰ったあとで猛烈に欲しくなる。僕はそれがとても不思議だった。石像ショップが並ぶエリアでいくつもの店をまわる。僕は猫の石像が欲しかったんだけど、ない。猫はインドネシア語で「Kucing(クチン)」、僕は「クチン?クチン?」と聞いてまわったけどなかなか猫は見つからなかった。「なぜ日本人は猫を欲しがる?」と思われたかもしれない。もし今頃バリの石屋さんに猫があふれていたら僕のせいだ。代わりに仏頭とガネーシャを買った。インドの神ガネーシャ(『夢をかなえるゾウ』ですね)がバリ島にたくさんあるのは、バリの宗教がバリヒンドゥーだからだそうだ。富の神様らしいが、そういうことはたいてい日本に帰ってきてから知る。そして今、我が家の庭先ではありがたい仏様が呑気に遊ぶ猫を見つめているわけだ。

バリの気候は風が吹けば気持ちがいいのだけど日差しが厳しく、外歩きをするとすぐ疲れてしまう。長かった3日目は日が落ちる前に家に帰り、プールに浮かんで夕暮れを眺める。どこからか野生の猿が現れて庭木や花にいたずらしようとするのを「こら!」と注意したり。この日は夜になって停電になってしまったからネットも繋がらなくなって、北海道の大きな地震のことは次の日の朝になってようやく知った。夜空に南十字星を探したが見つからず、うっすらと天の川が見えた。ビンタンビールを飲んだらすぐ眠くなって気づいたら夜明け。

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バリ島4日目は海沿いの町「パダン」にある天然塩の直売所へ。以前お土産でもらったここの塩がとても美味しかったから、そのシンプルでありつつ手間のかかった塩の精製の様子が興味深い。海から塩水を汲んできたおじさんがそれを砂の上に撒くと、塩の結晶がキラキラと光ってきれいだったな。シドメン村というところまで移動して、ソンケット(Songket)と呼ばれる「浮き織物」のお店へ。若い女性たちがときおりiPhoneを覗き込みながら織り物をしているのが印象的でした。やっぱり異国の色彩感覚というのは面白くて、目が喜ぶ感覚がある。僕は赤い、丈の長いソンケットを購入。いろんな動物が織り込まれていて、寒い冬にこれを眺めたらちょっと体感温度があがるんじゃないかな、と思った。しかし、やっぱり暑さにすぐにバテてしまうのだ。日陰で犬と休憩(バリには猫も犬もいっぱい)。

シドメン村から1時間くらい車で移動。結構でこぼこ道。今回も運転はエヴァンさん、昨年「baby driver」っていう新曲ができたのは彼のおかげ。会話帳を持っていってたから去年よりはコミュニケーションがとれた(英語は通じない)。有名なAmankila(アマンキラ)というリゾートホテルまで行ってお茶と甘味。バリで食べるものは本当に全部美味しい。僕はこの滞在中に3キロ太った。青い空と青い海、静かな波音。海へと落ちてゆくプール。もうここがどこかとかがどうでもよくなる時間。非現実的でぼんやりしてしまう。

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バリ島旅行記は気まぐれに続く。

Posted by monolog at 15:35│Comments(0)