
クラシックのライブ、猫についてのトークディスカッション、猫落語と、ステージでのバリエーション豊かな催しのあと、音楽ステージは僕からスタート。一番後ろも見えないくらいの人だかり。吹き抜けの天井に自分の歌がよく響いてとても気持ちがよかったです。この日僕は白・黒・茶色の縞三毛ファッション、その格好で歌う「きみは三毛の子」を聴いて、「三毛の歌はどのCDに入っていますか?」と尋ねて物販に来てくださる人が多かった(『DOCUMENT』というライブ盤に収録、これから正式に録音します)。ポチに捧げた「些細なことのように」はしっとりと重く響く曲なのであんまり普段は歌わないのだけど、この日歌うのが相応しいような気がしての選曲でした。同じテーマの未発表曲「lucky star」はもっとカラッとして舞い上がっていくイメージ。「猫町オーケストラ」は野良猫/地域猫への応援歌。最後は「セラビーとレリビー」、短くも充実したセットだったと思います。
近藤さんのライブも近藤さんらしさが出て、楽しいものでした。前述したように2年前のちよだ猫まつりでは闘病するモイへの祈りの歌のように静かに響いた旋律を違う心持ちで聴けることがとても幸せだった。本当にモイがよくなってよかった。同時に今がんばって生きている猫たちがみんな穏やかであるようにと改めて思います。会場が騒然とするなかで登場したむぎちゃんはやっぱり猫界のトップスターでした。みんなの溢れるような笑顔とステージのむぎちゃんを交互に眺めるのが楽しかったです。来月発売になるメジャーデビューアルバムからの楽曲もよかったし、「友達は食べちゃダメ」からのQUEENオマージュとか初めて見るやつも最高だったな。
そして昨年実現しなかった近藤さん、僕、そしてむぎちゃんでのセッションへ。感慨深い…。まったくのリハーサルなしでの、昨年の猫町フェス以来の合奏でしたが、ハプニングも含めて素晴らしい時間でした。「日向の猫」にむぎちゃんのマリンバの旋律が乗ってくると泣きそうになるのです。客席からの「ラララ」のコーラスもとてもきれいでした。僕のむぎとの出会いの曲「天国かもしれない」は人と猫の垣根を越えた歴史に残る名曲ですね。近藤さんの「toi toi toi」もこのトリオの持ち曲みたいになってきて、アウトロでのむぎちゃんのカチャーシーなんかもう最高。その沖縄の踊り「カチャーシー」には「かき混ぜる」という意味合いがあるそうです。喜びも悲しみも、人も猫も犬もみんな、ぐるぐると混ざり合って心豊かで幸せな日々がずっと続けばいいなと思います。
たくさんのご来場ありがとうございました!

