山形でお昼過ぎまで駆け足で観光したあと、東北道を南下。約2時間で福島県三春町に到着しました。in-kyoが蔵前から三春に移転して、これで4回目のライブ。店主ちえさんと話していていろいろ思い出す。巣巣との付き合いよりも前、2010年にちえさんとイベントで初めてお会いしたのだな。in-kyoはいたるところにさりげない工夫がしてあって、凛として美しく、心がすっきりとして背筋の伸びる空間。初めての春の三春、これまでは窓の外が夕暮れから夜に変わっていく背景を背負っての演奏だったのがこの日は違う季節の風景。
意識的に前日の山形とはセットリストの異なるステージ、「一角獣と新しいホライズン」は窓の外の青空のイメージ。奇しくもこの日のちえさんのエプロンも鮮やかな青い色だった。「day after day」は桜並木が出てくる曲、「世紀末のコロンブス」は2012年代官山にあったcholonというお店でちえさんとあんざい果樹園の伸也さんと一緒のイベントのときに歌って印象的だった歌。「春のセオリー」はHARCOこと青木慶則くんとの共作曲で、彼もin-kyoの大ファン。春の歌をたくさん歌いました。エイプリルフールを騒がせたポチ実コーギー問題を話題にしつつ「きみは三毛の子」、終演後打ち上げの時にちえさんもこの奇説を信じてしまっていたことが発覚…。「予感」は2011年の震災後に書き上げた、これも春の歌。
未発表新曲群のなかから「長距離ランナー」「lucky star」「毎日のポートフォリオ」「baby driver」。「memoria」は今作っているGOMES THE HITMANの新作のために初めて正式にレコーディングしているけれど、もう自分の血となり肉となっているような感覚。「hanalee」以降はマイクを通さない生音で。この日も歌いたいだけたっぷり2時間越えのステージとなりました。三春名物の滝桜は残念ながら開花間に合わず、まだ蕾の状態(去年は4月2日に開花、今年の開花予報もこのライブの日でした。難しい!)。これほど「tsubomi」が切実に響くときがあるとは。今回もお世話になったちえさん、そして遠くから近くからお越しいただいた皆さんに心から感謝を。
4度目にして三春に初めて宿泊。夕飯はちえさんのご自宅でいただいた。たくさんの話、楽しい時間でした。翌朝、ほのかな期待を胸に滝桜へ。初めて見るその姿はまるで生き物のよう。これ、夜になったら絶対こっそり歩いたりしてると思う。なんと僕が訪れた日に開花宣言がなされ、「つぼみ」から「咲き始め」となりました。いくつか花開いた桜を見て感動。でも最初に蕾の滝桜を目撃したのはよかったかもしれない。なぜなら満開の滝桜に会いたいという気持ちがもっと高まったから。
また来年!