
まずは図書館、グランドピアノ、そしてこのくらい天井の高い会場で見る彼らの演奏は予想以上に素晴らしかった。新曲が天国へ昇った地域猫「たんしー」のことを思った歌でした。テンテンコちゃんはまさにおもちゃ箱をひっくり返したようなパフォーマンス。The Cure、谷山浩子、遠藤賢司、そのカバーのセレクトが興味深かった。僕が汝、我が民に非ズのステージを見るのはこの日で4度目。見るたびに面白い。町田さんがMCで話した、「猫好きは犬人間、犬好きは猫人間」という話が印象的でした。
トリを務めるのは僕。「猫町オーケストラ」はむさしの地域猫の会の非公式テーマソング、続く「太陽と満月」も同じく愛猫ポチに捧げた『the loved one』からのセレクト。安宅くんと久しぶりに一緒に演奏するのでペダルスティールギターに乗って「glenville」を歌いたかった。近藤さんと作った新曲「猫のふりをして」もどんどんしあがってきました。「lucky star」は猫町フェスあたりから少し風合いが変化してきた新曲。これからどうなっていくだろうか。

そしてここで、なんと、町田康さんをステージにお迎えして共演。ダメ元で「punctual punk song」をご一緒できないか問うたところ「真正パンクロッカーである私にはところどころ節回しが難しいところがありますが、もしグダグダな、シド・ヴィシャス状態が許されるのであれば一緒に歌います」という返事をいただいたのだ…!僕が初めて書いた(そして多分最後になる)パンクソングを町田さんと歌うことになるなんて思いもしなかった。この日のためにこの曲を作れ、という天啓だったのかもしれない。で、僕もバンドのみんなもピリッと緊張して町田さんを交えて、「punctual punk song」を演奏。今年いくつかあるハイライトのなかのひとつになることは間違いないのです。しびれました。
町田さんを送り出したあと、それこそイギーポップの「Lust for Life」をオマージュした「my favorite things」を続けて演奏。「hanalee」で締めくくって、アンコールを受けて「日向の猫」を会場のみなさんと歌って大団円。素晴らしい一日になりました。一番頑張ったのは吉祥寺ねこ祭り実行委員のスタッフ。10周年おめでとうございます。また来年なにかやりましょうね。


