一年前の話。去年の年明け頃から少しずつ体調がおかしくなった。寝起きに発作が起きて胸が苦しくて油汗をかく日が続き、三月から循環器内科の病院に通うことになった。僕は冠攣縮性狭心症というやつで、薬を処方されて発作は起きなくなったけれど、いろいろ調べているうちに手術をやったほうがいいだろうということになって、夏にカテーテル治療をして、今はもう何の問題もなくピンピンしているからもう何の心配もいらないのです。
今日は定期検査、本当に治ったかどうかをトレッドミル検査というので診てみようということになっていて、しばらくぶりに病院に行った。トレッドミル検査というのは、心臓に運動の負荷をかけて心電図や心拍数、血圧の具合を見る検査。上半身裸にいろんな電極を貼り付けて、腕には血圧を図るベルトが巻かれ、僕はルームランナーの上で15分から20分歩き続ける。最初はゆっくり、そしてどんどん速度が上がっていく。心拍数が165になるまで運動を続けるのがルールだったから大汗をかいて息も上がってしまう。「ひー」と肩で息をする僕を見て先生は「問題なさそうですね」と笑った。
あれから1年が経って体は元気なんだけど。今年はまた違う意味で鬱々とする三月を過ごしているところ。