春からずっと自宅でやっていたライブ配信弾き語りを、2013年以来季節に一度演奏させていただいている下北沢leteから初めてやった。想像していた以上に、やっぱり自宅で歌うのとは全然違った。また新しい「何か」だった。準備はバカみたいに大変だけれど、始まってしまえばとにかく楽しくて、ストレスを感じることがないのはどういうことだろう。先週末にleteに実験配信しにきたときに、店主町野さんがきれいに白く塗り替えた壁が印象的で、ここを背景に照明で色付けたいと思った。さらには「映像なんかあったら…」と閃いてしまって、ライブ前日に小型プロジェクターを買ってマニュアルに目を細めた。6月のライブは新曲から始まるべきだよな…と思考してしまうのが自分で、結局寝不足のまま会場入り。音楽家に安住とか安定とか、ない。
そして当日、できあがったばかりの「小箱のなかの音楽」という新曲で始まって、そこから最後の「雨の夜と月の光」まで約100分。バタバタしたし、間違ったし、ものすごい勢いで流れるコメントをうまくすくうこともできなかったけれど、ちゃんと「ライブ」だった。最後声が枯れたし、汗をかいたし、ひとりであって、ひとりじゃなかった。自分でもうっとり見とれるほど照明や映像がきれいだった。片付けは超大変だったけど。町野さん、お付き合いありがとうございました。そして全国からご参加いただいた皆さん、友人たちにも感謝。ライブ配信のいいところは、普段leteに入れる人数をはるかに超えて全国各地から何倍ものお客さんに観てもらえたこと、そして「あ、観てみたいな」と思った人がいるのならば、時間を巻き戻して、今からでも(6月23日まで)アーカイブ録画が観られることです(こちらで視聴チケットをご購入できます)。